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韓国代表、「無色無臭」の無気力ドローでクリンスマン体制5戦未勝利…監督への信頼も右肩下がり

  • 2023.9.8

まさに「無色無臭」だった。ユルゲン・クリンスマン監督体制の韓国代表がまたしても勝てなかった。

欧州遠征でも明確な戦い方が見えないサッカーを見せ、再び勝利に失敗した指揮官は、「志向する戦術とカラー」という問いに対し「若い選手の成長を見守ってほしい」「世代交代の過程だ」という言葉だけを繰り返した。

韓国代表は9月8日(日本時間)、ウェールズのカーディフ・シティ・スタジアムで行われたウェールズ代表との国際親善試合で0-0と引き分けた。

試合後の記者会見に出席したクリンスマン監督は、「相手が5バックの陣形を取り、崩すのに困難があった」とし、「若い選手たちが成長し、ソン・フンミンやキム・ミンジェのような先輩たちとどのようにチームを組むかが重要だ。継続的にチェックしている」と述べた。

就任後5戦勝ちなしも指揮官強調「必要な過程」

韓国代表はキャプテンのFWソン・フンミン(31、トッテナム)を中心に、攻撃陣をFWチョ・ギュソン(25、ミッティラン)、MFイ・ジェソン(31、マインツ)、MFホン・ヒョンソク(24、KAAヘント)など欧州組で固めたが、前後半通じてもどかしい攻撃を繰り返した。

結局、前半のソン・フンミンのミドルシュート1本が唯一枠内に飛び、スコアレスドローに終わった。

無得点と言う結果に、クリンスマン監督は「(負傷欠場した)イ・ガンインはかなり才能があり、創意的な選手だ。今日のように相手が5バックを組み、崩すことが難しい試合を強いられた場合は、創意的な選手が必要だ」と述べ、MFイ・ガンイン(22、パリ・サンジェルマン)不在が大きかったと釈明した。

長距離移動や時差の負担が少ない欧州組を前面に出したにもかかわらず、クリンスマン監督は固有のカラーのある戦術を展開できなかった。

今年3月の初陣から現在まで3分2敗で5戦連続未勝利だ。韓国A代表の指揮を執った外国人監督で、かつてこれほど長い期間初勝利を達成できていないのはクリンスマン監督が初めてである。

何より、頻繁な外遊と“在宅勤務”論議で批判を浴びるなかウェールズ戦を迎えたクリンスマン監督は、今回の敗戦劇で信頼を大きく落とすことになった。

なお、韓国代表は次戦、13日に英ニューカッスルのセント・ジェームズ・パークでサウジアラビア代表と対戦する予定だ。

(写真提供=韓国サッカー協会)クリンスマン監督

以下、クリンスマン監督との一問一答。

―試合の感想は。

「まずは我々を招待してくれたウェールズサッカー協会に感謝したい。かなり難しい試合だった。両チームとも厳しく、準備したとおりに試合を戦うことが難しかった。チャンスを多く作ることができなかった。対等な試合で引き分けは妥当だった。

相手が5バックの陣形を取り、崩すのに困難があった。ウェールズは組織的だった。今後、似たようなチームを相手にどう解決していくかをチェックすることができた。ウェールズは次にラトビア遠征を控えているが、良い試合になることを願っている」

―どんなサッカーを見せたかったのか。

「継続的な成長を目指している。ご覧の通り、若い選手も出場した。成長を見守らなければならない。試合に出場しながらパフォーマンスをチェックすることが重要だ。(来年1月の)アジアカップに向かう旅程で、新旧調和、新しい若手選手を発掘し、ソン・フンミンやイ・ジェソン、キム・ミンジェなどのような先輩やリーダーとどのようにチームを組むかが重要だろう。

3月と比べて多くの変化がある。若い選手たちがチームに合流した。継続して彼らが成長し、試合に出場しながらどんなパフォーマンスを発揮するかが重要だ」

―ソン・フンミンを2列目の中央で起用したが、イ・ガンインの不在と関係があるのか。

「イ・ガンインはとても才能があり、創意的な選手だ。ピッチ上で驚きをもたらしてくれる選手なのに、一緒にできず残念だ。今日のように相手が5バックを組み、崩すことが難しい試合を強いられた場合は、創意的な選手が必要だ。イ・ガンインがどれだけ良い選手かはPSGでプレーしながら証明していると思う。

(イ・ガンイン不在のため)今回は変化を与えた。(中盤で)イ・スンミンをデビューさせ、ヤン・ヒョンジュンも終了間際に出場させた。彼らのような選手たちがどれだけ代表に溶け込めるか、試合を通じて成長するかを見守ることも重要だ。今日はウェールズが守備的な戦術を敷いたため難しかった。(FWが)ボールをあまりもらえず、相手のエンドラインで困難を強いられた。それでも満足だ。新しい選手たちが来て良いパフォーマンスを見せた。

ソン・フンミンは中央であれサイドであれ、10番の位置であれどこであっても相手の守備2~3人を引きつけることができる。どのポジションでも相手に困難をもたらすだろう。今日も中央でスタートしたが、自らスペースを創出しようと努力し、降りてきてボールを受けようとした。シュートポジションまで上手く攻めた場面もあった。これが彼の位相ではないだろうか。難しい試合だったが、彼の活躍には満足している」

―選手たちが後方でバックパスを繰り返し、クリンスマン監督が目指すカラーが出なかったことについては。

「当然、前線へのパスをたくさんし、攻撃的なパスラインが多ければよかった。だが、相手が守備が固くスペースが多くなかった。横パスなど、パスの出しどころを探すためにボールを回した。相手の運営によって韓国も変わるしかない。今日は全般的に相手の試合運営が我々を難しくしたようだ。

(カラーに関しては)ひとまず過程だとお伝えしたい。確実にこのような過程は必要だ。W杯予選、来年1月のアジアカップに向けて選手をチェックする良い機会だと思う。9月にもう1試合残っており、10月にも2試合がある。(W杯予選までの)3試合で選手をチェックし、代表でパフォーマンスを発揮できるか、コーチ陣が注意深くチェックするだろう。

(就任以降)今回までの5試合でも多くのチェックを行い、選手たちを細かく分析してきた。代表を見ると、大きな大会、特にW杯とW杯の間に世代交代が行われる。そのような過程を経ているのだ」

(構成=ピッチコミュニケーションズ)

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