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日本の世界遺産【5】平安京建都から江戸時代までの繁栄を示す建造物がそろう「古都京都の文化財」

  • 2023.9.7

かつて天皇が居所をおき、日本の首都だった古都「京都」。武家政権が政治の中心を鎌倉と江戸に移した時期以外は、文化・経済・政治の中心として栄えました。今回は、京都市、宇治市、大津市に点在する「古都京都の文化財」に注目。概要や見どころをはじめ、行き方、周辺の人気スポット・グルメもご紹介します。

 

 

京都と滋賀県大津市の歴史の栄華を感じる「古都京都の文化財」

東寺

古都「京都」は794年の平安京建都から江戸時代まで、日本の都として繁栄しました。北、西、東の三方を丘陵に囲まれた盆地という地理的特徴を活かして建設されたのです。とはいえ、中央の平地部では、幾度も兵火に見舞われ、火災が頻発。多くの建物などが失われては再興を繰り返しました。

しかし、周辺の山麓部は災害を免れて、起伏に富んだ自然地形を利用して建てられた大寺院や山荘・庭園などが多数残っています。

二条城

平地部にも東寺や二条城といった大きな規模の記念物をはじめ、伝統的な住宅様式を示す町並みなどの文化遺産が、条坊制(碁盤目状の都市区画)の中に、それぞれの時代の文化を示す貴重な文化財として現存。

8世紀に創建された東寺には、11世紀から19世紀にいたる各時代の建物が建ち並び、16世紀に建造された二条城には、広大な敷地に当時の華やかな建物も存在します。

西本願寺

その中でも、古都京都の歴史と2,000件を越える文化財を代表して16社寺と1城が、1994年に世界文化遺産に登録されました。

見どころは?

代表する16社寺と1城はすべて一見の価値がありますが、なかでも「清水寺」は国内外の観光客でにぎわう、有名スポット。780年に私寺として建立され、創建以来、9回も火災焼失し、都度再建された歴史があります。

「清水の舞台から飛び降りる」の語源となった、国宝の本堂は1633年に再建されたものです。また、山の中腹に佇むこの建築は、前半部が崖に乗る形になっており、縦横の貫によって結ばれた高い束柱が支える“懸造”の構造になっているのが特徴です。

本堂のほか、三重塔、地主神社の本殿、拝殿など18棟の重要文化財建造物、江戸時代初期の借景式庭園である成就院庭園もぜひチェックしたいですね。

©️beibaoke / Shutterstock.com

京都で最も古い神社のひとつ「賀茂別雷神社(上賀茂神社)」も忘れずに訪れたいスポット。御祭神の賀茂別雷大神(かもわけいかづちのみこと)は、神代の昔、およそ2600年前に本殿の北北西にある神山(こうやま)に降臨したと伝えられています。厄除、八方除、方除、必勝の神、電気産業の守護神として全国から厚く信仰されていて、本殿と権殿は国宝に指定されています。

宇治川の西岸にあった藤原一族の別荘を、1052年に寺院に改めた「平等院」も見応えがあります。屋上に鳳凰が鎮座する、国宝の鳳凰堂には仏師・定朝がつくった阿弥陀如来像が安置されているほか、52体の雲中供養菩薩像が長押(柱と柱の間の壁面に取りつける装飾的横木)の上で、雲に乗って音楽を奏しています。日本三名鐘のひとつといわれる梵鐘(ぼんしょう)も見逃せません。

貴重な文化財を多数展示している、大半が地下構造の「平等院ミュージアム鳳翔館」もあわせて訪れたいですね。

©️beeboys / Shutterstock.com

京都と滋賀の県境に位置する、天台宗の総本山「比叡山延暦寺」は、奈良時代末期、19歳の最澄(さいちょう)が、比叡山に登り草庵(草ぶきの小さな家)を結んだのが始まりです。「延暦寺」とは、比叡山の山内にある1,700haの境内地に点在する約100ほどの堂宇(どうう)の総称のこと。

©beibaoke / Shutterstock.com

延暦寺最大の最大の仏堂、東塔エリアの「根本中堂」のほか、同エリアに1937年に建立された檀信徒の先祖回向の道場「阿弥陀堂」、檀信徒の先祖回向の道場厳粛な雰囲気が漂う西塔エリアの「転法輪堂」、横川エリアにある おみくじ・魔除けの角大師で有名な元三慈恵大師の良源(りょうげん)を祀っている「四季講堂(元三大師堂)」など、見どころがいっぱいです。

比叡山山頂までは、ドライブウェイ・ケーブル・各バスなどを利用して行けます。

清水寺・賀茂別雷神社(上賀茂神社)・平等院・比叡山延暦寺への行き方

今回、見どころとしてご紹介した4つの神社仏閣への行き方は以下の通りです。

清水寺

JR「京都駅」から京都市交通局(市バス)206系統・東山通北大路バスターミナル行き、100系統清水寺祇園 銀閣寺行き「五条坂」で下車、徒歩約10分

住所:京都府京都市東山区清水1丁目294

電話:075-551-1234

定休日:年中無休

拝観料:一般400円、小・中学生200円

賀茂別雷神社(上賀茂神社)

JR「京都駅」から京都市バス・上賀茂神社行き「上賀茂神社」で下車、徒歩すぐ

住所:京都府京都市北区上賀茂本山339

電話:075-781-0011

営業時間:5:30~17:00(二ノ鳥居内)

定休日:年中無休

平等院

JR奈良線「宇治」駅から徒歩約10分、京阪電鉄宇治線「宇治」駅から徒歩約10分

住所:京都府宇治市宇治蓮華116

電話:0774-21-2861

営業時間:庭園は8:30~17:30(17:15受付終了)

ミュージアム鳳翔館は9:00~17:00(16:45受付終了)

鳳凰堂内部拝観は受付9:00~16:10 (9:30より拝観開始、以後20分毎に1回50名定員)

定休日:年中無休

料金:庭園(ミュージアム鳳翔館を含む)大人600円、中高生400円、小学生300円

鳳凰堂内部拝観は別途300円

比叡山延暦寺

京阪電鉄・京津線 「坂本比叡山口駅」から徒歩約10分、 坂本ケーブル乗り換え終点下車

住所:滋賀県大津市坂本本町4220

電話:077-578-0001

営業時間:9:00~16:00 西塔、横川は冬季(12月~2月)のみ9:30~16:00

定休日:年中無休

料金:大人1,000円、中高生600円、小学生300円

地上100mの展望室から古都・京都の大パノラマを楽しめる「京都タワー」

1964年に建設されて以降、多くの観光客が訪れている「京都タワー」は、京都駅前にそびえるランドマークタワーです。地上100mの展望室からは京都の街並みはもちろん、天気の良い日は大阪の景色まで一望できます。

マスコットキャラクター「たわわちゃん」を祀る「たわわちゃん神社」も必見です。両隣にはたわわちゃんファミリーの八咫烏(ヤタカラス)「あ・うん」ちゃんも鎮座していますよ。

京都タワーから見える景色

B1階はフードホールになっていて、さまざまな料理を味わうことができます。1階はお土産探しにぴったり。八つ橋や京つけもの、京あめといった京都の名物を購入できます。

はもの照り焼き

京都に行ったらぜひ味わいたいのが、京料理に欠かせない「はもの焼き物」です。小骨が厄介なはもは、調理の際に「骨切り」という独自の技術が使われています。美しい白身で淡白な味わいが魅力で、焼き物のほか、身を湯引きした「はものおとし」や、しゃぶしゃぶ、お造りなどとして食べられています。

京都タワー

住所:京都府京都市下京区烏丸通七条下る東塩小路町721-1

電話:075-361-3215 (平日10:00〜17:00)

京都タワー展望室の営業時間:10:00〜21:00 (最終入場20:30)

定休日:年中無休

京都タワー展望室の入場料:大人900円、高校生700円、小・中学生600円、幼児(3歳以上)200円

交通アクセス:JR「京都駅」中央口から徒歩約2分

[All photos by Shutterstock.com]

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