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俵万智が選んだ傑作 「Bunkamuraドゥマゴ文学賞」に山崎ナオコーラ

  • 2023.9.6
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2023年9月4日、第33回(2023年度)Bunkamuraドゥマゴ文学賞の受賞作が発表された。2023年度の選考は歌人の俵万智さんが務め、山崎ナオコーラさん著『ミライの源氏物語』(淡交社)を選出した。

Bunkamuraドゥマゴ文学賞は、パリの「ドゥマゴ賞」のユニークな精神を受け継ぎ、1990年に創設された文学賞で、受賞作が「ひとりの選考委員」によって選ばれることで知られる。選考委員の任期は1年で、次回の第34回(2024年度)選考委員は小説家の桐野夏生さんが務める。

受賞した『ミライの源氏物語』について、俵さんは選評で「ルッキズム、ロリコン、マザコン、トロフィーワイフ、ジェンダーの多様性、エイジズム......。目次のすべてのトピックが『源氏物語』にあるというのは、なんとも壮観だし痛快だ。今なら炎上必至の案件でも、そうではない社会規範のもとゆえ、バンバン描かれている」と書いている。

【受賞作概要】
ルッキズム、ロリコン、不倫。現代を生きる私たちは名作古典「源氏物語」をどう読めるか。社会の在り方に長く向き合ってきた山崎ナオコーラによる現代人のための「源氏物語」エッセイ。

■山崎ナオコーラさんプロフィール
やまざき・なおこーら/小説家、エッセイスト。1978年生まれ。性別はない。國學院大學文学部日本文学科卒業。卒業論文は似ている人たちをカテゴライズする不思議さについて書いた「『源氏物語』浮舟論」。2004年に「人のセックスを笑うな」で文藝賞を受賞しデビュー。「誰にでもわかる言葉で、誰にも書けない文章を書く」が目標。『源氏物語』の現代語訳が夢。

■俵万智さんプロフィール
たわら・まち/歌人。1986年、作品「八月の朝」で第32回角川短歌賞受賞。1987年、第一歌集「サラダ記念日」を出版、ベストセラーとなる。翌年、「サラダ記念日」で第32回現代歌人協会賞受賞。2004年 評論「愛する源氏物語」で、第14回紫式部文学賞受賞。第四歌集「プーさんの鼻」で、2006年 第11回若山牧水賞受賞。歌集の他、小説、エッセイなど著書多数。最新歌集「未来のサイズ」で2021年第36回詩歌文学館賞、第55回迢空賞を受賞。「現代短歌の魅力を伝え、すそ野を広げた創作活動」により2021年度、朝日賞受賞。

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