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作家・片岡義男さんが大切にしている、道具の本。『鉛筆と人間』

  • 2023.9.5
出典 andpremium.jp

直球のタイトルに惹かれて読んだ一冊。

この本と出合ったのは20年近く前だと思います。本屋で見つけて原書で読みました。僕が考える道具とは、人間の手ではできないことを助けてくれるもの。そのなかでも鉛筆と人間の関係性に着目しているのが面白いと思ったんです。これを読んで、鉛筆の良さを再認識できました。僕自身、鉛筆が好きで〈ステッドラー〉のマルスルモグラフの6Bを愛用しています。なんで好きかといえば、放り出しておけるから。ボールペンや万年筆だとキャップをしないとインクが乾いてしまうけれど、鉛筆なら気を配らなくていい。そんなところが気に入っています。ペンシルの語源が動物のしっぽだというのも興味深かった。道具や機械でも、アナログな部分があるものが好きなんでしょうね。

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『鉛筆と人間』著 ヘンリー・ペトロスキー 訳 渡辺 潤 岡田朋之 (晶文社)

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片岡義男 Yoshio Kataoka
作家。著書に『彼らと愉快に過ごす 僕の好きな道具について』(ビーパル・ブックス)他多数。翻訳本に『チープ・シック お金をかけないでシックに着こなす法』(草思社)など。片岡義男.comにて全著作の電子化が進行中。

illustration : Shapre text & edit : Wakako Miyake

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