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知らないと「年金が減る!」年金をもらいながら働くときの注意点

  • 2023.9.3

定年後に年金をもらいながら働くと、年金の金額が減ってしまうことがある。月にどれくらい稼ぐと年金が減ってしまうのだろうか。年金の仕組みをよく知り、満額もらえる働き方を考えたい。

■定年後、年金を満額もらいながら働ける「月収の上限額」はいくら?

働きながら年金をもらっていると、月の収入によって年金が満額もらえないこともある。月収の上限額を知り、年金を満額もらえるようにしたい。

●基本月額+総報酬月額相当額の合計47万円以下ならOK

働きながら年金がもらえる月収のボーサーラインは47万円となる。

・基本月額と総報酬月額相当額の合計が47万円以下→支給停止額0円(全額支給)

・基本月額と総報酬月額相当額の合計が47万円を超える→一部または全額支給停止

支給停止額の計算方法は以下の通りです。

・支給停止額=(総報酬月額相当額+基本月額-47万円) ×1/2

この計算式を用いると、年金を満額受給できるおおよその月収上限額が分かる。

たとえば、基本月額10万円なら総報酬月額相当額上限は37万円、基本月額15万円なら総報酬月額相当額上限は32万円となる。

■働きながらもらえる年金をもらうときの注意点

以前は、年金をもらいながら働いて月に28万円以上稼ぐと、年金の支給が一部止められていたが、2022年4月からはその額が47万円までに拡大された。つまり年金をもらいながらもっと働いて稼げるようになるわけだが、注意点もある。

●働いて27万円稼いでいる人のケース

現在、給料27万円、年金額が10万円の人で考えてみよう。

この人は、給料と年金を足しても47万円未満なので、年金が10万円全額受け取れる。つまり受取額は37万円になり、3月までより4万5000円も増えるのだ。

これは現役並みに働いて、年金が大幅にカットされていた人のみならず、年金カットを気にして働く時間をおさえていた人にとっても、メリットが大きい。

●注意点──47万円の計算には通勤手当なども含まれる

47万円は給料と年金を合算した額と書いたが、実際には基本給だけでなく、通勤手当、残業手当、月額換算した賞与など、会社から支給されるさまざまなものも含めて47万円が計算される。この点は見落とされがちなので注意が必要だ。

●70歳からの繰り下げ受給を選んでも支給停止の影響は出る

もう一つ注意すべきなのは、年金の繰り下げ受給をする場合だ。繰り下げによる増額の効果が得られるのは、「もらう予定だった部分のみ」だ。

たとえば、年金が月10万円のうち、4.5万円が止められる場合、繰り下げ受給を選んでも、増額計算の対象となるのは、あくまで5.5万円の部分のみということだ。

年金がカットされるなら繰り下げ受給を選択し、あとで増額された年金をもらおうと考えている人は、この点も注意が必要だ。

文/編集・dメニューマネー編集部

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