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話題のオメガ3が豊富! 和のハーブ、シソの実のみそ漬けを作ろう

  • 2023.9.1
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「ハーブ」とは、香りがあって生活に役立つ植物の総称として、ヨーロッパでつけられた名前です。そのためか、なんとなく「ハーブ」というと海外から来た植物のイメージが強くありますよね。ですが、日本でも昔から植物を薬草として用いたり、食事に加えて香りや風味を楽しむなどして活用してきた歴史があります。ヨモギ、ユズ、ワサビ、サンショウ、シソ、ショウガなどは、立派な和のハーブ。中でも今回は、代表的な香草である“シソ”についてご紹介します。

日本人にも馴染み深いシソの作用・効能は?

シソは解毒・抗菌・防腐作用のある植物です。よくお刺身などに添えてありますが、これはシソの防腐作用を狙ったもの。理にかなった利用法ですよね。

シソは生で食べるイメージがありますが、お茶にしてもおいしく飲めます。発汗作用や消化を助ける作用もありますので、風邪のひき始めや、食欲がない、胃もたれがする…そんな状態のときに、飲んだり食べたりしてみるのがオススメですよ。

シソには、ビタミン、ミネラル、α-リノレン酸が含まれています。中でもα-リノレン酸は、体には絶対に必要な成分である必須脂肪酸の一つ。体内で生成できないため、食品から摂るしかなく、積極的に摂取したい成分です。最近では、えごま油や亜麻仁油に多く含まれると話題ですね。

α-リノレン酸は、オメガ3に分類され、血中の中性脂肪を下げる作用、血栓ができるのを防止する作用、高血圧を予防する作用があるとされています。

シソを栽培しよう

シソは、その青い葉を食すのはもちろんのこと、最後にできる穂ジソまで楽しめるのも特徴です。栽培方法はとても簡単! 5~11月の長い期間、しかも一つの株から大量に収穫できますので、ぜひ育ててみてください。

シソはシソ科に属し、寒さに弱いため霜が降りる頃には枯れる一年草です。園芸が得意な方は、タネから栽培することが多いですが、初心者さんは苗を購入してみましょう。苗はガーデンセンターや園芸店などで5月頃に購入することができます。

草丈は80cm程度まで大きくなりますので、地面に直接植える際には、場所をしっかり確保してから植えつけてくださいね。

シソは日当たりのよい場所でも半日陰でも栽培可能ですが、日光が不足すると徒長したり、葉の香りが悪くなってしまいます。ただし、真夏の強い日光も葉が傷む原因に。地植えよりも鉢に植えたほうが、真夏に移動させることもできるため、管理がしやすいかもしれません。

また、シソは湿った土を好みます。水が不足すると葉がかたくなり、おいしく食べられませんので、水切れしないように管理しましょう。

栽培する際の大事なポイントは、葉を収穫する時期(5~7月)には、花芽を付けさせないこと! 花が咲くと、タネを育てることに栄養が注がれ、香りや味が落ちてしまいます。剪定を兼ねて収穫し、花芽は見つけたら取り除きましょう。8月以降についた花穂はそのままにしておくと、2カ月ほどで穂ジソができます。穂ジソは、実ができ始めの柔らかい状態のものが食べるのにベストですよ。

穂ジソのみそ漬けを作ろう

収穫した穂ジソを使ったみそ漬けのレシピをご紹介します。

<材料>

○ シソの穂 20本程度

○ みそ 400g程度

○ ガーゼ

○ ラップ

○ 密閉容器

<作り方>

1. シソの穂枝から実だけを取ってバラバラにし、ざるに入れてよく洗う。このとき、ゴミなども取り除いておく。

2. 熱湯でサッとゆで、ざるに上げてペーパーなどでしっかり水分を取る。

3. シソの実をガーゼで包み、平らにしておく。ガーゼの代わりに、だし袋でもOK。

4. 密閉容器にみそを入れ、ガーゼで包んだシソの実を置く。その上にさらにみそをのせ、シソの実をみそで挟む。

5. ラップを三重にして表面をぴったり覆い、空気が入らないようにふたをする。冷蔵庫で7~10日ほど寝かせる。

6. シソの実を取り出す。

漬けたままにしておくと、かなりしょっぱくなってしまうので、寝かせる期間はお好みで調整を。取り出したシソの実は、おにぎりやお茶漬けなどで食べるのがオススメです。

シソの実のみそ漬けの使い方

シソの実のみそ漬けは、通常のみそと同じように使えます。私のお気に入りは、シソの実のみそ漬けを玄米ごはんに混ぜて、白ごまを振るだけのシンプルな食べ方。

香りづけに、生のシソの実を散らしています。もちろん白米でもおいしく食べていただけますよ。にぎって焼いたら、最高においしい焼きおにぎりになります。

また、お味噌汁に使うと、ほんのりシソの香りが◎です。

自然と一体になって、植物のある暮らしをすることは、ストレスをコントロールし、心と体を健やかに保つ作用が期待できます。そんな植物でできる自然療法を総称して、「ガーデンセラピー」と呼んでいます。たとえ広い敷地がなくても、ガーデンセラピーとしてできることはたくさんあります。特に、ハーブは、狭いスペースやプランターで育つ丈夫な種類も多くあり、今回ご紹介したシソもそのうちの一つ。ぜひハーブを育て、家族とおいしく食べて健康づくりに役立ててくださいね。

Credit
写真&文 / 堀久恵 - 花音-kanon- 代表 -

ほり・ひさえ/ガーデンセラピーナビゲーター。一般社団法人日本ガーデンセラピー協会専門講師。

生花店勤務を経て、ガーデンデザイン・ハーブ・アロマセラピー等を学び、起業。植物のある暮らしを通じて、病気になりにくい身体を作り健康寿命を延ばすことを目指した「ガーデンセラピー」に特化した講座の企画運営と庭作りを得意とする。埼玉県熊谷市の『花音の森』にて、日々植物に囲まれ、ガーデンセラピーを実践中。

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