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パー5攻略法! セカンドショットは何でもアリ⁈ 苦手クラブに挑戦するチャンス【甲田良美プロLESSON】

  • 2023.8.31

パー5の第2打は比較的縛りがきつくありません。たとえミスしても、次のショットをグリーン手前まで運べばいいからです。甲田良美プロはあえて“捨てショット”と呼び、スイングリズムを変えてみたり、苦手なクラブに挑戦していると言います。もちろん、意図的に何かを試すことで得られるものは小さくありません。皆さんも試しに“捨てショット”に挑戦してみませんか?

甲田良美プロ

パー5攻略法その1はコチラ→【パー5攻略法】あえての4オン狙いで、ミスしにくいルートを探そう!【甲田良美プロLESSON】

◆右か左の池を選ぶならOBではない左の池

457ヤードのパー5です。ハンディキャップが17なので比較的パーを狙いやすいホールと言えますね。ただし、ティショットは要注意です。左右どちらにも池があり、しかも池の手前まで160ヤードしかありません。ティショットでドライバーを使う場合、転がって入る確率はかなり高いでしょう。

対処法としては、池まで届かないクラブを選択することですが、女性ゴルファーの場合、フェアウェイウッドやユーティリティでティショットを放つことが少ないだけに、苦手意識があると思われます。それならば、あえてドライバーを短く持って打つ方がいいかもしれません。もしくは、ティイングエリアでは2クラブレングスまで後方に下がることができるので、ギリギリまで下がって打つのもいいでしょう。

また、よく見ると右の池はOBですが、左の池は通常の池です。OBならば、多くの場合ティグラウンドから3打目を打つことになりますが、通常の池ならばボールが入った地点とカップを結んだ延長線上の後方から打てます。したがって、どうせ入るなら…と仮定した場合は左の池に入れたほうが1打得するため、ティショットの狙いどころはフェアウェイ左サイドになります。

次に第2打ですが、ボールの落としどころに池やバンカーなどのハザードがないので、普通にフェアウェイ真ん中を目指して打つだけです。できれば150ヤードぐらい打っておくと第3打が楽になりますが、仮に100ヤードしか飛ばなかったとしても、残りが200ヤードなので、ショートアイアンで100ヤードを2回打てばいいだけです。

第3打でグリーンを狙うことができれば最高ですが、基本的にはグリーン(右)手前の花道付近にボールを落とすことができれば十分です。そこから4打目をグリーンに乗せれば、パーセーブの可能性もあります。

また、第2打を失敗したときは、第3打をグリーン手前のバンカーに入れないクラブで打つか、最初からグリーン右手前を狙うか、自分が得意な距離を残すかのどれかを選択します。

ティショットはフェアウェイ左サイド狙い。第2打はフェアウェイ。第3打はグリーン手前の花道でOK。グリーン手前のバンカーはできるだけ避けましょう

ティイングエリアでは2クラブ分後方に下がれるので、目一杯後ろから打つことで、池まで届かないようにします

◆第2打ではあえてスイングリズムをゆっくりと

パー5の2打目はたとえ失敗しても、3打目でグリーン手前まで運ぶことができれば、大叩きにはなりません。なので、あえて普段できないことに挑戦してみましょう。私は“捨てショット”と呼んでいますが、苦手なクラブで打ったり、スイングリズムを変えて打っています。失敗してもいいと思えるとリラックスして打てるので、苦手なクラブでも成功する可能性は十分ありますからね。

また、ラウンド中はどうしてもスイングリズムが速くなりがちです。そのことに自分が気付いていないケースも少なくありません。なので、パー5の第2打ではめちゃくちゃゆっくりと振ります。さらに、林の中から脱出するぐらいのつもりで、スイング幅を小さくしたりもします。むしろ、そのほうがバーンといい当たりで飛んで行くこともあるんですよ。

そこで試したことが成功したなら、以降のホールで実践すればいいし、失敗したなら、また次のパー5で他のことを試すといいでしょう。パー4の第2打やパー3のティショットではなかなか試すことができないだけに、パー5の第2打を有効活用するのは悪くないと思います。

グリーン手前のバンカー越えになるぐらいなら、右サイドの花道から攻めた方が好結果の確率は高くなります

◆教えてくれたのは…甲田 良美プロ

こうだ・よしみ/栃木県出身。現在フリー。1983年生まれ。18歳から競技をはじめ、2009年にプロテスト合格。2009年に下部ツアー「LIONレディースカップ」で優勝し、2010年「リゾートトラストレディス」でツアー初勝利をあげる。

撮影/山代厚男 取材・文/山西英希 取材協力/長太郎カントリークラブ【PGM】

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