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Z世代から熱視線のNewJeans、プロデュースした女性は業界の“伝説の人”だった!

  • 2023.8.27

韓国の5人組ガールズグループNewJeans(ニュージーンズ)の勢いが止まらない。

2022年7月22日のデビューから1周年を迎えたばかりというのに、もはやK-POP業界やZ世代のトレンドを引っ張る存在だ。アメリカの時事週刊誌『TIME』が発表した2023年の「次世代のリーダー(Next Generation Leaders)」にも選ばれている。

NewJeansというグループ名には、時代を問わず老若男女から愛されてきたジーンズ(Jeans)のように、「時代のアイコン」になるという抱負が込められている。さらには「New Genes(新しい遺伝子)」になるという覚悟もあるそうだが、それがまさに現実になった感じだ。

メンバーは全員10代。最年長のMINJI(ミンジ)が2004年生まれの19歳で、最年少のHYEIN(ヘイン)が2008年生まれの15歳だ。全員が満遍なく優れた実力とビジュアルを持っており、それぞれが個性豊かでありながらもグループとして絶妙に調和を成す。

NewJeans(写真提供=OSEN)

そんなNewJeansをプロデュースしたのは、少女時代やEXO、NCTらのビジュアルディレクターを務めたミン・ヒジン氏だ。

彼女は韓国3大芸能事務所のひとつと言われるSMエンターテインメントで平社員から役員に昇りつめた“伝説の人”として有名だが、SMを退社後、BTSが所属するHYBEのCBO(最高ブランディング責任者)に就任。2021年末にはHYBEの傘下で独立レーベル「ADOR」を立ち上げ、大規模のオーディションを開催した後に初の所属アーティスト、NewJeansを世に送り出した。

業界最高のプロデュース力と資本力、優秀なメンバーたちが集まっただけに、NewJeansの成功はある程度予見されていた。しかし、こんなに短期間で爆発的な人気を博し、社会現象を巻き起すなんて誰が予想できただろうか。

NewJeans(写真提供=OSEN)

デビュー曲「Attention」をはじめとしたすべての楽曲が韓国と海外の音楽チャートで異例の快挙を達成しており、2023年5月にはSpotifyストリーミング10億回再生を最短期間で達成したK-POP歌手としてギネス世界記録にも認定された。

広告だけでも約11億円超え

練習生という育成システムでアイドルをデビューさせるK-POP業界では、デビューまでにかかった費用をすべて差し引いてからようやくアーティストに高額ギャラが発生するといわれている。ギャラが発生するまでの期間は一般的に2~3年、長ければ5~6年といわれるが、NewJeansの場合はデビューからたった2カ月だったというから驚きだ。

メンバー全員がそれぞれ、シャネル、ディオール、グッチ、ルイ・ヴィトン、バーバリーなど世界的ラグジュアリーブランドのアンバサダーになるまでにも9カ月しかかからなかった。

NewJeans(写真提供=OSEN)

彼女たちが広告モデル、アンバサダーなどに起用されたブランドは現在、計23社に及ぶ。契約の形態によってギャラのばらつきはあるだろうが、1年契約の場合に最低5億ウォン(約5500万円)以上と計算すれば、広告だけでも100億ウォン(約11億円)超えと推定される。

また、メンバーたちを象徴するウサギのキャラクターでIP(知的財産)ビジネスにも積極的であり、現在はLINE FRIENDS、Spotifyとコラボした公式グッズやキャンペーンを展開中だ。

このようなNewJeansの成功を受け、HYBEが傘下レーベル「ADOR」の保有株を100%から80%に下げたことは興味深い。

「中長期的な人材の確保とモチベーション向上のため、ADORの中核に持分の20%を売却した」というのがHYBEの説明だが、その中核とはNewJeansを手がけたミン・ヒジンで、彼女を後押しするための動きだというのが業界の分析だ。

2023年7月21日にリリースされた2nd EP『Get Up』が米ビルボードの「ビルボード200」で1位を記録するなど、まだまだその快進撃が続きそうなNewJeans。8月19・20日開催の「SUMMER SONIC 2023」にも出演が決まっているため、日本での注目度も高まっていくことだろう。今、エンタメ業界にはNewJeansという新しい時代の波が押し寄せている。

文=李 ハナ

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