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「家事・育児と仕事、両立なんかできません…」35歳パート主婦の「心が折れた時の対処法」

  • 2023.8.26

婚活サポート・結婚相談所を経営している、作家の安本由佳さん。ご自身のインスタグラムに届くお悩みを毎週掲載します。リアルな婚活市場を取材してきた知見を生かし、恋愛、仕事、夫婦、家族、友だちなどいろいろな悩みにお答えします!今回は、仕事をしながら家事・育児を完璧にこなせず自己嫌悪に陥っている35歳パート主婦のお悩み。

家事・育児と仕事。完璧にできない自分に自己嫌悪

『安本由佳のお悩み相談室』では、個人のインスタグラムで募集し、回答してきた3,000を超えるお悩みアーカイブの中から、ananweb読者の皆さまにもぜひ共有したい内容をピックアップしてお届けしています。
みなさまにとって、自分らしく幸せに生きるヒントになれば嬉しいです!

さて、今回ご紹介したいお悩みはこちら。

お悩み:35歳のパート主婦です。家事と育児、仕事を理想どおりにこなせない自分を自己嫌悪してしまいます。本当はいつも部屋をきれいに保ちたいし、子どものためにも食事は手料理にしたいし、パートの仕事も続けたいーーインスタグラムを見ていると、仕事をしていても家事も育児も完璧にこなし、それでいて身なりも美しい女性がたくさんいるのに、同じようにできない自分がダメな人間に思えて凹みます。

出かける前に掃除して洗濯して、パートに行って、子どもを迎えに行って、帰宅したらすぐにご飯作って…毎日疲労困憊で「疲れた」が口癖になってしまっています。子どもの前でもため息をついてしまう自分がすごく嫌なのに、やめられません。(35歳・パート主婦)

インスタグラムの「完璧妻」は虚構

まずは相談者さん、落ち着いてください。インスタグラムに登場する「完璧妻」など、本当は存在していません。SNS用に作り上げられた虚構です。

仕事しながら、いつもきれいに整えられた部屋で食事は毎回美味しい手料理で、きれいな服を着て笑顔で化粧もヘアセットも完璧でーーなんて、そんなことが現実でできるわけないじゃないですか。

…まあ、もしかしたらなかには超人的な体力と処理能力と精神力を持った女性がいるのかもしれませんが、常人には無理です。

ところで、もし仮に「完璧妻」になる方法があるとして、無理をしてまで完璧を目指すのはいったい誰の、何のためですか?

相談者さんもインスタグラムで「完璧妻」である自分を披露したいとか、まさかそんな理由ではありませんよね。そうではなくて、相談者さんはきっと自分も含めて家族のために、妻として「完璧」でありたいと考えていらっしゃるのでしょう。いつもきれいな部屋と美味しい手料理を提供して、毎日心地よく幸せに暮らしてもらいたいーーそう願っていらっしゃるのではないですか。

それならば、視点を変えて考えてみてください。夫や子どもが心地よく幸せに暮らすために欠かせないものは何でしょうか。

それはきれいな部屋より手料理より、何よりもまず母親である相談者さんが毎日笑顔で楽しそうに過ごしていることです。

家族が求める「完璧」とは

掃除をサボったところで、大したことはありません。埃や水垢が溜まってしまってもすぐに健康を害するようなことはないし、どうしても気になるなら月に1、2度のペースで家事代行サービスを頼ってはどうでしょう。食事に関しても、愛情たっぷりの手料理が健康にいいだとか、そんな話は刷り込みにすぎません。外食でもレトルトでもきちんと選べば美味しいし、栄養バランスだって保てます。

繰り返しますが、相談者さんが毎日笑顔で楽しそうに過ごすことが一番大事なんです。超人を目指す必要なんてありません。

「完璧妻」を目指したいという向上心は否定しませんが、同じ頑張るのであれば、どこの誰だか知らない人たちの基準ではなくて、相談者さんにとって一番大事な家族にとっての「完璧」を目指しましょう。

筆者紹介

安本由佳 作家 / 婚活サポート・結婚相談所経営
慶應義塾大学法学部卒。2016年~2020年まで東京カレンダーWEBで執筆し「二子玉川の妻たちは」「私、港区女子になれない」などのヒット小説を生み出す。著書に、婚活に悩む女子200名に取材して執筆した「不機嫌な婚活(講談社文庫)」、モテ商社マンと港区女子の恋愛模様を描いた「恋と友情のあいだで(集英社)」がある。リアルな婚活市場を取材してきた知見と、特技の四柱推命鑑定を取り入れた親身なアドバイスで婚活サポート・結婚相談所も経営している。

©Halfpoint Images/Getty Images

文・安本由佳

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