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知らないと老後がヤバい!「熟年離婚」を考えたとき確かめたいこと

  • 2023.8.26

長年連れ添ってきた夫・妻の行動に我慢できず、熟年離婚を考えている人もいるだろうが、離婚に踏み切る前に確認しておくべきことがある。それをせずに独身生活へ戻った場合、老後の生活が困窮してしまうかもしれない。離婚をする前に、一度、冷静になって次のことは確かめておこう。

■熟年離婚で気をつけたいこと

40代後半~50代以降の離婚は失うものが大きく、老後資金が足りなくなるといった最悪の事態になることがある。長年ためていた夫・妻への不満が大きくなり、熟年離婚に踏み切る夫婦もいるが、離婚する前に確かめておきたいことがある。

●財産分与がどれくらいになるか確認しておく

財産分与がどれくらいになるのかも、離婚の前に確かめておくべきだ。

勢いで離婚してしまうと、老後の資金が足りずに生活が困窮するかもしれない。そういった事態を防ぐためにも、財産分与による自分の取り分はしっかり把握しておく必要がある。

財産分与は原則として半分ずつだが、独身時代の財産は特有財産といわれ、財産分与の対象にはならない。

特有財産は主張する側が特有財産である証拠を出さなければならないが、相手が法律に詳しかったり、士業の人に相談していたりすると、既に対策を立てているかもしれない。

少しでも取り分を増やしたいのなら、夫婦共同の預金口座に入れるお金をあらかじめ増やしておくなどの方法が考えられる。夫婦共同の預金口座は財産分与の対象になり、取り分は前述のとおりに原則として半分ずつだ。

●離婚後に老後資金が足りるか必ず確かめる

離婚後は独身に戻り、自分だけの収入や貯蓄だけで生活をしなくてはならないので、老後資金が足りるかどうかも考えておくべきだろう。

老後に必要なお金を計算した結果、一人で暮らしていくのが難しい場合は、離婚前に高齢になっても続けられる仕事を探し、ある程度の期間生活できるお金を貯めてから離婚に踏み切ったほうがよいだろう。

また、夫・妻のモラルハラスメントが酷くてすぐにでも離婚したい場合は一度実家に出戻り、高齢になっても続けられる仕事を探してから離婚するのがよいと考えられる。

実家がない人は、空き家バンクに登録された物件を安く買うという方法もある。

空き家バンクとは、空き家物件情報を地方公共団体のWebサイトで公開しているサービスのことだ。

3万円程度で借りられる家があるが、物件の情報は自分で探す必要がある。

■熟年離婚を考えたほうがいいケース

夫婦生活の中で、もし相手が暴言を吐いたり、ギャンブルなどにハマったりした場合は、離婚を考えてもいいかもしれない。しかし、熟年離婚は若いときの離婚と違って、金銭面などで大きなリスクがあり、なかなか踏み切るのは難しいといえる。もし、次のようなケースに当てはまり、夫・妻に対する不満が我慢の限界に達しているのなら熟年離婚を考えてもいいかもしれない。

●相手のモラルハラスメント(モラハラ)に悩んでいる

夫や妻のモラルハラスメントに悩んでいて、指摘しても改善されない場合は、離婚を考えてもいいかもしれない。

モラハラをする人は相手を傷つけている自覚がないことが多い。そのため、指摘しても変わってくれる可能性は極めて低いだろう。

暴言などの嫌がらせが度を超えている場合は、精神的な不調をきたしてしまうおそれがあるので、離婚を考えてもよいかもしれない。

●独身時代の財産が十分にある

相手に対する不満が我慢の限界を超えたとき、独身時代の財産が十分に残っているのなら、離婚を考えてもいいだろう。

独身時代の財産は特有財産になり、財産分与がされないため、離婚後もすべて自分の思い通りにお金を使えるからだ。

一方で夫婦で協力して築いた財産は財産分与によって半分になる。独身時代の財産が不十分だと、財産分与の金額によっては離婚後に生活できなくなる可能性もある。

財産分与の金額は結婚して20年以上の夫婦でも全体の30%程度は400万円以下と、決して十分な金額とはいえない(2022年度司法統計)。

独身時代の財産が少ないうえ、まとまった財産分与が見込めない人は、一旦別居して住まいを確保し、生活に困らないように仕事を見つけるまでは、離婚を思いとどまったほうがよいだろう。

文/編集・dメニューマネー編集部

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