「PMS過食タイプ診断」生理前のドカ食いに隠れたからだのサインとは？

「また食べてしまった……」と自己嫌悪に陥る生理前の過食に悩んでいませんか？

生理前によく見られる食欲の増進、実はただの欲求ではなく、からだが何かを求めている重要なサインかも。

この記事を通じて、食べ物への欲求とそれが示すからだのサインを理解し、過食への対策を見つけていきましょう。

生理前に過食してしまう理由

生理前の過食は、ホルモンバランスの変動によって引き起こされます。

生理周期の後半になるとプロゲステロンというホルモンが増え、これが食欲を増進させます。

また、エストロゲンの減少により血糖値が不安定になり、甘いものを求める傾向が強まるのです。

ただし、食べ物への欲求は単にホルモンの影響だけではありません。

食べたいものの傾向は、自分のからだが何を求めているのかを見つける手がかりになります。

具体的には、甘いものが欲しいとき、ジャンクフードに手が伸びるとき、一日中何かを口にしたいとき……からだの必要とする栄養素はそれぞれ異なるのです。

PMS過食タイプを診断！

自分の過食傾向を知ることで、その対策も見えてきます。

ここからは3つの過食タイプと、それぞれに適した対策を見ていきましょう。

スイーツ過食タイプ

甘いものを求めるとき、からだは血糖値の安定とマグネシウムの補給を求めています。

マグネシウムは神経系を鎮静させる働きもあり、欠乏すると甘いものを食べたいという欲求が強くなるのです。

さらに、マグネシウム不足は不眠症につながる恐れもあるため、注意が必要です。

ナッツやアボカド、全粒穀物などに含まれるマグネシウムを摂取しましょう。

これらをバランスよく摂取することで、甘いものへの衝動を和らげることができます。

ジャンクフード過食タイプ

スナック菓子やラーメンなどの油分や塩分が欲しいとき、からだはビタミンやミネラル、脂質を求めています。

生理前は水分バランスが崩れやすく、その補給としてジャンクフードがやめられなくなるのです。

そこで、ビタミンを多く含む野菜や果物、ミネラルを多く含む海藻や魚、健康的な脂質を含むアボカドやオリーブオイルなどの食品を摂ることを試してみてください。

エンドレス過食タイプ

食べても食べても満足感が得られず、1日中何かを口にしたいとき、それはストレスによるものかもしれません。

食事だけでなく、ストレスマネジメントとリラクゼーションが大切です。

たとえば、深呼吸やヨガ、好きな音楽を聴くなど、自分を落ち着ける方法を見つけることが有効です。

生理前の過食防止には漢方薬もおすすめ

生理前の過食防止には、過食タイプ別の対策に加え、健康的な食事や適度な運動、ストレスの管理が重要です。

しかし、忙しい毎日のなかで生活習慣の管理を徹底するのは難しいことも多いでしょう。

漢方薬は、過食を抑えるだけでなく、生理前に起こるさまざまな不調の根本にアプローチし、体質改善へと導きます。

PMS過食の原因には、特定の栄養素の欠乏やストレス、ホルモンバランスの変化などがあります。

それらを和らげるため、次のような作用をもつ漢方薬を選びます。

• 体内のホルモンバランスを整える
• 自律神経を整えて、ストレスを軽減する
• 消化機能を高め、栄養素の吸収を改善する
• 血流をよくして自律神経の乱れを改善する

これらの効果が期待できる漢方薬なら、日々の服用でPMS過食を抑え、健康状態を向上させることができるでしょう。

＜生理前のイライラ過食におすすめの漢方薬＞

大柴胡湯（だいさいことう）

食べてストレスを発散する方に向いています。

便秘や胃炎、神経症、肥満症などに用いられます。

抑肝散加陳皮半夏（よくさんかちんぴはんげ）

PMSのなかでもとくに、やや消化器が弱くイライラが強い方に向いています。

神経症や更年期障害、不眠症などに用いられます。

＜漢方薬を選ぶときの重要なポイント＞

漢方薬は、自分の体質に合ったものを選ぶのが大切です。

体質に合っていないと、十分な効果が得られなかったり、副作用が生じたりすることがあります。

自分に合った漢方薬を見極めるには、漢方薬に詳しい薬剤師に相談するのがベストです。

最近では、薬剤師がぴったりの漢方薬を選んで自宅まで郵送してくれる「あんしん漢方」のようなサービスも話題です。

スマホでいつでもどこでも相談できるので、漢方薬に興味をお持ちの方は一度チェックしてみてください。

過食サインを見極めて生理前の過ごし方を見直そう！

生理前の食欲を理解し、それに応じた行動を取ることで、ストレスフルな生理前をより楽に過ごす道が開けます。

過食からのメッセージを聞き、自分自身をケアすることが重要です。

からだの声に耳を傾け、より快適な毎日への一歩を踏み出しましょう！

＜この記事を書いた人＞

あんしん漢方（オンラインAI漢方）薬剤師
碇 純子（いかり すみこ）

薬剤師・元漢方薬生薬認定薬剤師 / 修士（薬学） / 博士（理学）
神戸薬科大学大学院薬学研究科、大阪大学大学院生命機能研究科を修了し、漢方薬の作用機序を科学的に解明するため、大阪大学で博士研究員として従事。現在は細胞生物学と漢方薬の知識と経験を活かして、漢方薬製剤の研究開発を行う。

世界中の人々に漢方薬で健康になってもらいたいという想いからオンラインAI漢方「あんしん漢方」で情報発信を行っている。