「絡繰」という漢字を見たことはありますか?
「絡繰」は、江戸時代に発達したある仕組みのことを言います。
今回は「絡繰」の読み方や意味、「絡繰」の歴史をご紹介します。
「絡繰」の読み方
まずは「絡繰」の漢字を見ていきましょう。
「絡」の読み方は【ラク・から(む)・から(まる)・まと(う)・から(げる)・つな(ぐ)】
「繰」の読み方は【ソウ・く(る)】
この中から上手く組み合わせると正解の読み方になります。
読み方はわかりましたか?
正解は「からくり」でした!
「絡繰」の意味
「絡繰」の意味を辞書で調べると下記のとおりです。
1 糸やぜんまい、水力などを応用し、精密な細工や仕掛けによっていろいろなものを動かすこと。また、その物。
2 機械などが動く原理。構造。仕組み。「分解して―を調べる」
3 巧みに仕組まれたこと。計略。たくらみ。「―を見破る」
4 「絡繰り人形」の略。
5 「絡繰り覗 (のぞ) き」の略。
引用:goo辞書
「絡繰」の語源
「絡繰」の語源は「からくる」という「糸を引っ張って動かす」という動詞の連体形が、名詞化したものと言われています。
「絡繰」の歴史
「絡繰」の日本最古の記録は『日本書紀』にあります。
その頃から絡繰人形が作られはじめ、戦国時代には西洋技術を取り入れたものに発展。
初めは大名や豪商向けの高級な玩具という位置づけでしたが、縁日の見世物として大衆の目に触れる機会が増え、次第に人気になりました。
山車に絡繰人形を載せた「山車からくり」や、歌舞伎の舞台で使われる「舞台からくり」などに発展しています。
有名な「絡繰」
「万年自鳴鐘」は、1851年に発明家の田中久重が発明したもので、1度巻くと1年も動くというゼンマイ式の時計です。重要文化財に指定されています。
「茶運び人形」は、人形が持っている茶托にお茶を入れた茶碗を載せると、お客さんのいるところまで運んでくれる絡繰人形です。お茶を運ぶ距離をセットすることで、飲み終わった茶碗を茶托に戻すと、元の場所まで運んでくれます。
まとめ
いかがでしたか?
「絡繰」の読み方は「からくり」でした!
おもしろい仕掛けの「絡繰」は、他にもたくさんあります。
気になる方はぜひチェックしてみてくださいね!