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大人が意外と間違える小学算数「□に入る数字は?」2じゃないよ...!

  • 2023.9.30

小学校の算数の授業では、計算の練習をたくさんしますよね。

「計算しなさい」という単純な問題だけでなく、少し応用として「◻︎にあてはまる数を求めなさい」という問題もやったことあるでしょうか。

中学生になれば、方程式として、◻︎ではなくxなどの文字に置き換えて計算をするはずです。

では、皆さんが小学生のとき、「◻︎にあてはまる数を求めなさい」という問題はどのように計算をしていたか、覚えていますか。

問題

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◻︎にあてはまる数を求めなさい。
10ー4÷◻︎=3

計算が成り立つように◻︎に入る数字を考えましょう。

簡単だと思って、油断をすると間違えてしまうので、注意して計算をしてみてください。

 

 

さて、今回の答えは「4/7(7分の4)」です。

解説

よくある間違いが「2」と答えてしまうことではないでしょうか。

10ー4=6
6÷◻︎=3
だから、◻︎=2

これは実は、計算の順番を間違えてしまっています。

四則計算が混ざった式は、まずかけ算・わり算をしてから、その後にたし算・ひき算の順でしたよね。

「◻︎を求めなさい」という問題でも同様です。

なので、今回の場合は、わり算をしてから、その後にひき算です。その計算結果が3にならないといけません。

さて、そうすると、先にわり算を考えないといけないけど、そもそもそのわり算に◻︎が入っていて、計算ができません。

このような場合は、あるカタマリを別の記号で置き換えてしまいましょう。

次のような手順で考えます。

10ー4÷◻︎=3
本来であれば4÷◻︎の計算を先にしないといけません。しかし、◻︎を含んだ計算ができないので、これをひとカタマリと考える。

10ー(4÷◻︎)=3
分かりやすくするためにカッコをつけました。
(カッコをつけても計算の順序は変わりません)

このカッコの部分を、新しく△としてしまいます。

10ー(△)=3

これなら、簡単に求められますね。△=7です。

しかし、ここで求めた△は、「4÷◻︎」のことです。

つまり、4÷◻︎=7ということですね。

さて、この計算を間違いが多い計算のひとつです。よくある誤答が◻︎=28としてしまうことです。4÷28=7というのは、明らかにおかしいですよね。

このような◻︎を求める計算は「逆算」と言います。

逆算という名前から「◻︎を求めるには、わり算の逆のかけ算をすればいい」と考えてしまう間違いがよく起こるのです。

では、4÷◻︎=7をどのように考えるのがよいのでしょうか。

逆算をする際、きれいに割り切れいない計算がでてきたときは、一度簡単な計算例を思い浮かべてみるのがよいでしょう。

例えば次のような計算です。

12÷◻︎=4
◻︎に当てはまるのは3です。
この3は、12÷4によって求められます。

つまり、4÷◻︎=7の◻︎の数を求めるには、4÷7の計算をしなければいけない、ということですね。

これは割り切れないので分数で表しましょう。

4÷7=4/7

となります。

まとめ

計算の順番に注意をするということに加えて、「逆算」の考え方について、解説をしました。

方程式にしてしまえば、できる方も多いはずですが、小学生では実はこのような考え方をしていたんですね。

わすれていた方もいたのではないでしょうか。ぜひこの機会に学び直しをしてみてください!


文・監修:SAJIMA

日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」。

編集:TRILLニュース