1. トップ
  2. じゃんけんで5連勝する確率は?大人も意外と分からない中学数学

じゃんけんで5連勝する確率は?大人も意外と分からない中学数学

  • 2023.9.16

確率の問題としてよく出題されるのが「じゃんけん」。公平なゲームとして、日常でも行うことが多いでしょう。

じゃんけんが強い人、弱い人というのもいますが、みなさんは連続で何回くらい勝ったことがあるでしょうか。

今回は、じゃんけんに関する確率の問題です。

問題

undefined
2人でじゃんけんして5回連続で勝つ確率は?

ここで言う「5回連続勝つ」というのは、途中であいこを1度も挟まずにということになります。

これはとても確率が低くなりそうですね。

 

 

さて、計算はできたでしょうか。

答えは「1/243」。約0.4%となります。

解説

そもそも、じゃんけんは公平なゲームなのか、というところから考えてみましょう。

まずは1回のじゃんけんでの勝ち・負け・あいこの確率を求めます。

Aさん、Bさんの2人でじゃんけんしたとき、その手の出し方の組み合わせは全部で何通りでしょうか。

Aさんは、グー・チョキ・パーの3通り。Bさんも同じく、グー・チョキ・パーの3通りの出し方ができるので、3×3=9通りですね。

3+3=6通りではありません。以下のようにすべての場合を書き出してみると分かりやすいです。

(A、B)として出した手を表します。
(例)(グ、パ)は、Aさんがグー、Bさんがパーを出した

2人でじゃんけんしたとき、手の出し方の組み合わせ
(グ、グ)(グ、チ)(グ、パ)
(チ、グ)(チ、チ)(チ、パ)
(パ、グ)(パ、チ)(パ、パ)

このうち、Aさんが勝つのは(グ、チ)(チ、パ)(パ、グ)の3通り。つまり、Aさんが勝つ確率は3/9=1/3。

Bさんが勝つのは(グ、パ)(チ、グ)(パ、チ)の3通り。つまり、Bさんが勝つ確率も3/9=1/3。

そして、あいこになるのは(グ、グ)(チ、チ)(パ、パ)の3通り。よって、あいこの確率も3/9=1/3。

Aさんが勝つのも、Bさんが勝つのも、あいこになるのもすべて同じ確率1/3です。

このように確認すると、じゃんけんというゲームが公平なゲームということが分かりますね。

では、1回のじゃんけんで勝つのは1/3の確率ですが、5回連続となるとどうでしょうか。これは、次のような計算で求めることができます。

(1/3)×(1/3)×(1/3)×(1/3)×(1/3)=1/243

同じことを繰り返す確率は、それを掛け合わせると求めることができます。

1/243というのは、かなり低い確率ですね。

まとめ

「1回あたりの確率」が分かれば「◯回連続の確率」は、今回と同じように掛け合わせることで求めることができます。

かけ算をするので、もちろんその確率はどんどん低くなっていきますね。

みなさんは、何回連続でじゃんけんに勝ったことがありますか!?


文・監修:SAJIMA

日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」。

編集:TRILLニュース