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ネット保険は安いって本当?デメリットはないの?ネット保険の意外な落とし穴

  • 2023.8.16
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物価上昇が続いており、保険料が割安な傾向にあるネット保険への加入を検討している人も少なくないでしょう。

そんな人のために、ネット保険のメリットとデメリットを解説します。

■ネット保険とは

ネット保険は、インターネット上で申し込みから手続きまでが完結する保険です。

生命保険文化センター「2021(令和3)年度生命保険に関する全国実態調査〈速報版〉」によると、インターネット経由で生命保険に加入した保険の割合はわずか4.0%です。

しかし、『今後どのようなチャネル(販売経路)から加入したいか』という設問に対し、インターネットを選んだ人は17.4%と、営業職員に次いで大きい水準となっており、ネット保険に注目している人も一定数いることがわかります。

■ネット保険のデメリット

では、ネット保険に落とし穴はないのでしょうか。デメリットも見ていきましょう。

●デメリット1:潜在的なニーズがわからない

死亡保険や医療保険など、加入する保障が明確に決まっていれば問題ありません。

しかし、「30代から女性のがんのリスクが高まる」、「個人事業主はケガや病気で働けないリスクに備える必要がある」など、専門家から指摘されないと気付きにくいリスクもあります。

本人からすれば、せっかくネット保険に加入したのに、思わぬリスクで大きくライフプランが崩れてしまったということになりかねません。

●デメリット2:保障内容をよく理解していない可能性がある

保障内容や特約の意味を理解できておらず、保険金を受け取れると思ったら受け取れなかった、逆に本当は保険金が支払われたはずなのに、請求していなかったということも起こり得ます。

■ネット保険のメリットは?

もちろんメリットもあります。主に3つについて解説します。

●メリット1:保険料が割安

ネット保険は、営業職員や保険代理店から加入する保険よりも割安な傾向にあります。

これはネット保険が実店舗を持たず、賃料や人件費、事務費用といった経費がかからない点が保険料に反映されているためです。

子育て中の世帯で一時的に大きな保障がほしいという場合、ネット保険は非常に重宝するでしょう。

●メリット2:自分のペースで商品を選べる

ネット保険は商品選びや申し込みの際に、営業職員と待ち合わせをしたり、店舗に訪問したりする必要がありません。

そのため忙しくてなかなか出かけられない人でも、時間を気にすることなく自宅で商品選びや申し込みができます。

保険の営業と直接やり取りする方法で「断れない」という人も、ネット保険なら自分のペースで商品が選べるでしょう。

●メリット3:商品内容がわかりやすい

ネット保険は加入者自身が保険を選ぶことになるため、保障内容がシンプルでわかりやすい商品が多い傾向にあります。

もし商品で不明な点があれば、コールセンターに質問することも可能です。

■内容をしっかり理解してから加入を!

ネット保険は保険料が割安で、保障内容を見る限り営業職員や代理店から加入する保険と保障内容もまったく見劣りしません。

そのため保険販売を長年経験してきた筆者にとっては、個人的にはメリットしかないと考えています。

しかし、ネット保険の内容を見ると言葉が難しく、保険の知識がまったくない人が詳細まで理解するのはかなり難しいと感じます。

これは保険会社のサイトでは、言い回しや保障内容の説明に落ち度があってはならないため、説明を簡易にしすぎることもできないという事情があります。

加入の際は、十分保障内容を理解するよう努めてください。

文・金子賢司(ファイナンシャル・プランナー)
立教大学法学部卒業後、東証一部上場企業に入社。その後、保険業界に転身し、FPとして活動を開始。個人・法人のお金に関する相談を受けながら、北海道のテレビ番組のコメンテーターなどとしても活動している。得意分野は保険領域。

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