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オバマ元米大統領、自身のセクシュアリティを吐露した手紙とは?

  • 2023.8.16
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第44代アメリカ合衆国大統領だったバラク・オバマが1982年、当時のガールフレンドに宛てた手紙の内容が明らかに。自分のセクシュアリティについて語ったその内容とは。

バイデン氏の大統領選キャンペーンに参加するオバマ元大統領。(オーランド、2020年10月27日)photography: Getty Images

アメリカのゴシップ紙をいま賑わせている話題、それは米国のオバマ元大統領のセクシュアリティだ。事の発端は、オバマ元大統領が1982年に書いた手紙を「ニューヨーク・ポスト」紙が入手したこと。その内容は当時のガールフレンド、アレックス・マクニアに、ジェンダーや性についての考えを打ち明けているものだった。

きわめてプライベートな書簡を発掘したのは歴史家のデイビッド・ギャロフ、オバマ元大統領の伝記『Rising Star: The Making of Barack Obama(原題訳:ライジングスター、バラク・オバマの誕生)』の著者だ。この書簡は現在アメリカのジョージア州にあるエモリー大学所蔵となっている。手紙の中でミシェル・オバマの夫はこんなふうに述べている。「同性愛に関してはこんなふうに言わざるを得ない。それは現在から逃れようとする試みのひとつだと思う。もしかしたら、この世の人生という終わりのない茶番劇を永続化することへの拒否なのかもしれない。私だって毎日男性と愛しあっている。ただし想像の中でね」

当時21歳の学生だったバラク・オバマはさらに、ジェンダーとセクシュアリティの関係についてこう語っている。「私の精神は大きな意味でアンドロジナス的であり、もっとそうなりたいとも願っている。そうすることで女性対男性という枠組みではなく、人間という観点から考えることができるようになるかもしれない。もっとも肉体的には男性として生まれたのであり、人生においてこの肉体的な偶然性を受け入れることにした」

いずれにせよ、バラク・オバマが若い頃から柔軟な考えの持ち主であったことをこの手紙は裏付けるものだろう。2015年、同性婚は合憲であり、すべての州で合法化されるべきだとした最高裁判決を当時のオバマ大統領は支持した。そして同時期、こんな言葉も残している。「私は、同性カップルも他のカップルと同じ権利を持つべきだと常に信じてきた。そしてこうしたことを、さまざまな宗教的な感性と調和させることは、ストレスの溜まることだった」

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