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冷凍庫にぎっしり…片付けのプロが見ればすぐにわかる「お金が貯まらない家」に必ずある3つの夏アイテム

  • 2023.8.15

片づけのプロが見ると、お金が貯まらない家はすぐにわかるそうです。お片づけ習慣化コンサルタントの西崎彩智さんは「片づけとお金は密接な関係にあります。お金の貯まらない家には、夏になるとあふれるアイテムが3つあるんです」といいます――。

夏になると「家にあふれる3つのもの」

片づかずお金も貯まらない家に、年中溢れているのがビニール傘にペットボトルです。ビニール傘は梅雨時期に買うし、だんだん暑くなると冷たいペットボトル飲料を買う機会も増えます。これらがあふれている家は、お金がパラパラと出ていくので、どうしても貯まりません。さらに、片づかずお金も貯まらない家に夏に増えがちなのが、次の3アイテムです。

1 保冷剤

夏場に生ものを買うと、保冷剤がついてきます。無料でもらえることもありますが、数百円出して買うことも。片づかない家の冷凍庫には、この保冷剤が適量ではなく、いっぱい入っています。今までに見た中だと、30個ぐらい入っている家もありました。

保冷剤
※写真はイメージです

いつか使うかも、捨てるのはもったいないと、とりあえずとってあるけれど、実際にはほとんど出番なし。

同じように保冷バッグも何枚もとってあります。買い物に行くたびに、つい何百円か出して買って、どんどん溜まっていくのです。

家に持って帰るために何百円払ったと割り切ればいいのに、お金を出して買ったからもったいない、誰かにあげるときに使うかもしれないと、とってある。でも誰かにあげるシチュエーションなんて、そうないですよね。かくして保冷バッグも収納場所を占拠していくのです。

2 使いかけの日焼け止め

顔用、ボディ用、子ども用、といろいろな種類のものが、ゴロゴロあります。片づいていない家には、いつ開けたかわからない使いかけの日焼け止めが、あちこちに転がっているのです。

専門家に聞くと、日焼け止めは一度開けると酸化がすすみ劣化していくため、使用期限が過ぎた日焼け止めを使っていると肌もくすんでいくそうです。恐ろしいですね……。使用期限は商品によって異なるけれど、基本はワンシーズンで使い切る。よい状態で残して、2年ぐらいが目安だそうです。そのほか日傘や帽子、アームカバーなどのUVグッズも同じように溜め込んでいるケースが少なくありません。

3 ホテルのアメニティ

使いかけといえば、夏に多いのが旅先から持ち帰ってきたアメニティです。ホテルのシャンプーやリンス、ブラシ、カミソリなど、ただならもらっておこうと持ち帰ってきます。そのほか、旅行のたびにトラベル用の歯ブラシや歯磨き粉、シャンプーをコンビニで買い、その使いかけが家にあふれていることも多いです。

お金が貯まらない人の「行動パターン」

家に使いかけのものがあるのに出先で買ってしまうのは、物の管理ができていないからです。以下は、片づけられずお金の貯まらない人の行動パターンです。

適当に置く→邪魔になる→空いたところに入れる→忘れる→探す→見つからない→買う→適当に置く

まず片づけられない人は、買ってきたものをイスや床に適当におきます。そして邪魔に感じたときに空いたところに適当に収納しますが、どこに収納したか、忘れてしまう人が少なくありません。探すけれど、見つからないからまた同じものを買う、またそれも適当に置く……と、どんどん貯まらないループにはまり込んでいきます。

ソファーの下をのぞく女性
※写真はイメージです
キッチンから「無くしたストッキング」が出てきたAさん

過去の片づけの依頼で私が忘れられないのが、キッチンから新品のストッキングが出てきたAさんのエピソードです。パントリーのすき間から出てきてビックリしました。

「奥さん、ストッキングが出てきましたよ!」と言うと、Aさんが「ああ……」と脱力。

よくよく話を聞くと、子どもの卒業式にストッキングが必要で、前日に買い物に行ったときに食品と一緒に購入。が、買い物から帰ってくると、夕飯の準備でバタバタしたそうです。食材は冷蔵庫に、ストッキングはどうせ明日履くからと適当にすき間に入れたといいます。その時点で、もうどこにストッキングを収納したか、頭にないわけです。

そして翌朝、昨日買ってきたストッキングがないないと大騒ぎして、コンビニにあわてて買いに走ったといいます。安く買ったはずなのに、なぜかコンビニで高いものを買うことになってしまいました。その数カ月後に、私がパントリーからストッキングを発掘したというわけです。

「無駄買い」は未来への不安や期待

結局、物の管理ができていないから、どんどん買って物が増えていくのです。その心理的背景にあるのは「もったいない」「便利かも」「また使うかも」、といった未来への不安や期待です。

保冷剤や保冷バッグなら、適量あればいい。たとえばキャンプが趣味の人は、保冷材はある程度の個数を冷凍庫に入れて、時期が過ぎたらキャンプグッズと一緒に収納しておきます。保冷バッグも1、2枚あれば十分。いつか使うかもではなく、使う意図があるからとっておく、いつか使うか明確な目的があるなら、とっておいてもよいと思うのです。

トラベルグッズもそうですね。ストックはそんなにいらないし、アメニティなんて持ち帰っていつ使うのでしょうか。家でホテルの歯ブラシで歯磨きしないですよね。あったら便利と思ったら、それ本当? いつ使うの? と自分に問いかけてみてください。

日焼け止めやUVグッズを次々買ってしまうのは、定位置管理ができていないからです。出かけるときに日焼け止めを持っていき忘れて、出先で買う。そしてバッグの内ポケットなど適当なところに入れる。そしてバッグをかえると、またないから出先で買う。だから溜まっていくのです。ポケットに入れたアームカバーも同じです。

日焼け止めはバッグの中の化粧ポーチに入れる、アームカバーはクローゼットの引き出しに入れる、といつも入れておく場所を決めておけば、何個も買うことはなくなるでしょう。

私の場合、アームカバーや帽子、扇子などは、玄関クローゼット内の引き出しに入れています。出かけるときに持ち歩きたいものが靴を履いても、すぐにとれるようになっているので、「忘れた!」となっても、靴を脱がなくていいんです。冬になると、中身がカイロや手袋に入れかわります。

日焼け止めは、使う場所に置いておくのがおすすめ。顔用なら化粧をするタイミングで塗るので、コスメグッズと一緒に。ボディ用は朝シャワーを浴びた後とか、着替えるタイミングなど……、ご自身の塗るタイミングによって洗面所やクローゼットに置いておくと良いでしょう。

「片づけ」なければ200万円損していたBさん

いずれも、これらのグッズを溜め込むこと自体にお金がかかると認識いただきたいなと思います。

物をたくさん置いておくと、そこに家賃が発生しているし、余分なものを冷凍庫に入れておくと、その分電気代がかかってしまっています。

家を片づけたことで「生活費が半分になった」「貯金ができるようになった」という声もたくさん聞きます。物の管理ができるようになる、むだ遣いをしなくなることが節約につながるのでしょうが、実際片づけていると、あちこちからお金が出てくることも本当に多いんです。

「バッグの内ポケットから小銭が出てきた」「人から返してもらった封筒からお金が出てきた」「子どものお祝いが出てきた」など、毎日のようにお金の出てくる生徒さんが、本当に多くいます。

大金を数える手元
※写真はイメージです

過去最大は200万円。ご主人が独身時代にかけていた保険が満期になっていた保険証書が出てきたのです。受取期限はギリギリで、来月だったら単なる紙切れになっていました。「彩智さん、ありがとう~」ってずいぶん感謝されました。片づけていないと何の保険に入っているかわからないし、引き落とされても気づかないわけです。

そんなふうに片づければ、お金が出てくることもあるし、不要品がお金になることもあります。先日は、おばあちゃんの貴金属を売りに行ったら、20、30万円になったという人の話も聞きました。私も先日、レコードを大量に売ったら、中にはレア盤もあって、けっこういい値段で売れました。

いつか片づけよう、あとからやろう、と思っている人は、未来の自分に期待している人。そんな期待は捨てて、ぜひ今すぐ始めてください。

西崎 彩智(にしざき・さち)
お片づけ習慣化コンサルタント Homeport代表
1967年生まれ、岡山県出身。大学卒業後、住宅メーカーのインテリアコーディネータとして従事。結婚し、20年専業主婦を経験したが離婚。その後はヨガスタジオの店長としてスタジオに通う多くの女性のさまざまな相談に応じる。2015年、得意の片付けを生かして起業。お片づけ習慣化講座「家庭力アッププロジェクト」修了生は全国で2000名を上回る。

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