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創業60年!札幌で愛され続けている天ぷらの老舗。愛され続けるワケとは

  • 2023.8.15

HBCテレビ「今日ドキッ!」より、選りすぐりの情報をお届けします。

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新しいお店が次から次へとオープンする一方、長く続いているお店があります。
北海道で50年以上続くお店にスポットをあて愛されている理由を探るコーナー「ザ・ロングセラー愛されるにはワケがある」。

今回は、今年で創業60年札幌で愛され続けている天ぷらの老舗です。

物価高騰で奮闘 老舗天ぷら店【蛯天 分店】

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お昼時になると会社員や食事会を楽しむ客で一杯になる老舗の天ぷら屋さん。
中央区大通エリアにお店を構える「蛯天 分店」です。

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【蛯天 分店】

住所:札幌市中央区南2条西4丁目18番地
電話:011-271-2867
営業時間:午前11時30分~午後10時

先月、創業60年を迎えた老舗天ぷら専門店。
ここのお店のロングセラーは…

上天丼 950円
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大きなエビ天は2本、海苔の天ぷら、白身魚のキス、肉厚なイカと、香り豊かな春菊という大満足の一杯。
お手頃な値段が好評ですが…
原材料の高騰をうけて、存続の危機に立たされています。

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「赤字で今の状況では全然ダメ。でも、食べる側から考えると値段を上げるのはかわいそう。」と2代目の八木久仁子さんは言います。
「潰れたら困るから値上げして。」と話す、お客さんもいるのだとか。

蛯天のルーツを探る…

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店名の「分店」とはどういう意味なのでしょうか?

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1950年に久仁子さんの叔父の創業した本店は、すすきの の36号線沿いにありました。
後に、父の敏夫さんが独立…それが「蛯天 分店」です。
当時は、大通エリアではなく、すすきの にお店を構えていました。

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娘の久仁子さんは、中学生のころからお店を手伝っていました。

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先代の教えで、味は一切変えていません。
「食材や作り方は絶対に変えるな。」先代の父が残した言葉です。

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天ぷらをよく見ると「表」と「裏」が存在します。
蛯天に伝わる作り方です。

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注目は、油の入った鍋の角度!
斜めに傾いています。

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土手になっている部分にネタを乗せ、油の上では「ハナ」と呼ばれる天かすを作ります。

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出来た「ハナ」をネタの上に乗せ、土手から油の中に落とし込み、揚げていきます。

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衣の割合が半分になりヘルシーに!
サクサク感も味わえます。

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創業当時から継ぎ足し続けているタレは天ぷらとごはんに合う甘辛い味つけ。
職人だけが知る配合です。

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15歳で入った職人を筆頭に、3人のスタッフは長年変わっていません。

移転のきっかけ…さらに移転直後トラブル発生!

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お店が現在の場所に移転したのは1971年。
冬季オリンピックの札幌開催を翌年に控え、道路整備が進んでいました。

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駅前通りの拡張にあたり「蛯天 分店」も移転を勧められたのです。
昔の すすきの は夜しか活動しておらず、父の仕事帰りは朝の7時ごろ。

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昼夜逆転の生活を変えるため目を付けたのが「大通エリア」。
現在の南2西4に移転を決めました。
昼から午後10時までの営業でお店をスタートしました。

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しかし…たった500メートルの移動がトラブルに!!
食器を洗おうと、蛇口をひねったそのとき!

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水が全く出ないのです…一体、なぜ?
オフィス街だったため、飲食店で水を使う想定はされていませんでした。
近くのサウナ店で水を使用すると蛇口を開いても水が一滴も出なくなってしまうのです。

水道局に相談すると…

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まもなく水道管の整備が始まり、水は出るようになったものの、肝心の客足は伸びませんでした。

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周りには証券会社がたくさんあり「飲食店はやっても、もうからない」と当時世間から言われていました。
「長くお店をやっていけるのか。」久仁子さんは子ども心に心配していたんだそうです。

起死回生のアイデアを考案!

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世間では「天ぷらは高級品」というイメージが強いので、気軽にお店に入れるよう「お店の前に値段を出してみては…」というアイデアを思いつきました。
庶民的な値段だと分かると、客足が伸びていきました。

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当時は天丼を250円で提供。
現在の価値でいうと約775円です。

愛され続けるワケは?

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創業者の叔父は「天ぷらは日本の国民食だから庶民的にしていかなくてはならない」と考えていました。

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それを受け継ぎ、「庶民的な金額で提供していくことでお客さんが増えていった。」と2代目の久仁子さんは言います。

現在、久仁子さんの息子、真也さんが3代目として蛯天 分店を受け継ぐことになり経営に携わっています。
その時代に合わせた「庶民的な価格」と「変わらない味」今後も楽しみです…

※掲載の内容は番組放送時(2023年7月10日)の情報に基づきます。

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