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アジカン後藤正文の人気連載が書籍化。「書き手」になったボーカリストの思い

  • 2023.8.14

ロックバンド・ASIAN KUNG-FU GENERATIONのボーカル&ギターを担当している後藤正文さんのエッセイ集『朝からロック』(朝日新聞出版)が、2023年10月6日に発売されることが決まった。予約は8月10日から開始されている。

本書は、朝日新聞朝刊で2017年4月にスタートした同名の連載から選りすぐった回を再構成したもの。何げない日常の一コマから、音楽、社会、政治、本、震災、コロナ禍まで、後藤さんが感じ、考えたことがつづられている。

後藤さんは音楽家として活動するかたわら、東日本大震災の被災地・福島を訪れ、故・坂本龍一さんの遺志を継いで神宮外苑再開発の見直しを求めるデモに参加し、新しい時代やこれからの社会など私たちの未来を考える新聞『THE FUTURE TIMES』の編集長を務めるなど、さまざまな社会問題の解決に尽力してきた。

行動のモチベーションは、「何もしないでいるほうが恥ずかしい」という思い。連載については、「新聞で世の中について書くことは、毎回なかなかの緊張感があるし、自分がアップデートしていく感覚もある」と語っている。時事的なテーマを一過性のものではなく普遍的なものとしてとらえる、音楽家ならではの感性が、文章から見えてくる。

本書には連載から、「僕の牛丼で練習してください」「パイタン健康法」「二択の危うさ」「ワクチン3回目の余韻」「壊れにくい音楽」「解散考」「『男社会の一部』として」「怒りと願いとカップヌードル」「しなやかさのかたち」「僕らが言葉を軽んじるとき」「『愛』の曖昧さ」「本当に日本人?」「置き去りにしない『福興』へ」「生き延びた僕は、僕に問う」などを収録している。また書籍化にあたって、各章の扉でその章のテーマを新たに語ったほか、なぜ「書き手」になったのかをありのままにつづった「まえがき」も書き下ろされた。

【目次】
第1章 ひとりゴチる 〈日々の章〉
第2章 ある日、どこからともなくやってきて 〈コロナの章〉
第3章 良い音楽家は奏でる前に、聴く 〈ロッカーの章〉
第4章 どん底から、未来を見ている 〈世の中の章〉
第5章 誰かの語りに、そこにあるひとことに 〈言葉と本の章〉
第6章 ここに生まれて、暮らしているから 〈日本人の僕の章〉
第7章 そもそも僕たちはいつだって傲慢だ 〈震災の章〉

■後藤正文さんプロフィール
ごとう・まさふみ/1976年静岡県生まれ。ASIAN KUNG-FU GENERATIONのボーカル&ギターを担当し、ほとんどの楽曲の作詞・作曲を手がける。Gotch名義でソロ音源も発表。近作では『Lives By The Sea』。レーベル「only in dreams」主宰。また、新しい時代やこれからの社会など私たちの未来を考える新聞『THE FUTURE TIMES』の編集長も務める。2018年からは新進気鋭のミュージシャンが発表したアルバムに贈られる作品賞『APPLE VINEGAR -Music Award-』を立ち上げた。著書に『何度でもオールライトと歌え』『凍った脳みそ』(ミシマ社)、『YOROZU ~妄想の民俗史~』(ロッキング・オン)、『INU COMMUNICATION』(ぴあ)などがある。

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