【トップ女優の貫禄】ハ・ジウォンの情熱的な舞台裏から最高のヒロインが見えてくる?

20年の時が過ぎても、記憶に深く刻まれるドラマが存在する。2003年、若きハ・ジウォンは『チェオクの剣』で輝く主役として姿を現した。その彼女の輝きは、煌めく星のように、人々の心に鮮烈に残った。

この時点で、彼女は25歳を迎えていた。ハ・ジウォンは時代背景の中で揺るがぬ花のように存在感を放ち、MBC演技大賞では最優秀賞、人気賞、ベストカップル賞という三つの輝きを手にした。

ハ・ジウォン自身の口からこう語られる。

「与えられた役柄そのものの人生を歩んでみたい」

そう言う彼女の情熱が、ハ・ジウォンの演技に深い哲学として現れていた。

トップ女優が発揮する存在感

何よりも、ハ・ジウォンは時代劇においてその才能を開花させた。『ファン・ジニ』（2006年）という作品において、彼女は当代随一の妓生（キセン／宴席で歌舞を披露する女性）として、月の光のような繊細さで役を魅力的に演じた。

ハ・ジウォンが披露する「華麗な舞」は、空を舞う白鳥のような美しさを持っており、それは同時に彼女の「情熱的に生きる」という哲学を表現していた。

大ヒットした『シークレット・ガーデン』（2010年）でハ・ジウォンは、ヒョンビンと共に「身体の入れ替わり」という設定にチャレンジした。異性の心情に完全に浸透し、撮影終了後もその役柄から抜け出せないほどの集中力を見せつけた。

その後、『奇皇后―ふたつの愛 涙の誓い―』（2013～2014年）という壮大なドラマでも、ハ・ジウォンは大河の中で運命に立ち向かう奇皇后として、深みがある演技を存分に見せてくれた。

時が流れ、多くの作品が人々の記憶から失われる中、ハ・ジウォンはその美しい姿と卓越した演技をずっと継続していた。たとえば、最近のドラマ『カーテンコール』では、カン・ハヌル、コ・ドゥシム、クォン・サンウという豪華キャストの中でもひときわ存在感を発揮し、パク・セヨンという一流ホテル支配人の役を華やかに演じていた。

こうしてハ・ジウォンは、トップ女優としての位置を変わらずに堅持しているのである。

文＝康 熙奉（カン・ヒボン）