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【パー5攻略法】あえての4オン狙いで、ミスしにくいルートを探そう!【甲田良美プロLESSON】

  • 2023.8.11

パー5は、パー3やパー4よりも距離が長いため、つい無理をしがちです。上級者ならパー5では2オンや3オンを狙いますが、100切りを目指すならあえて4オン狙いをおすすめします。理由は大叩きを避けたるため。パーもしくはボギーで上がれれば十分と考えましょう。

甲田良美プロ

◆3打目で乗せることは考えなくてOK!

今回は455ヤードのパー5を想定した攻め方を紹介します。

左に90度曲ったドッグレッグホールです。皆さんは左サイドを狙ったほうが最短ルートなのでは? と思うかもしれません。確かに左サイドを狙ってナイスショットしたなら、多少は短くなるでしょう。しかし、万が一距離を出せなかった場合は、遠回りになることも考えられます。ましてや左サイドにはOBゾーンが広がっています。当然、引っかけなどのミスが出たら打ち直しです。

それならば、確実な右サイドを狙うべきでしょう。たとえラフに入っても構いません。そこからフェアウェイウッドかユーティリティで、また右サイドを狙います。これもラフに入っても構いません。グリーン(今回は左)まで残り160ヤードぐらい地点にまで持っていければ十分です。

問題は3打目です。これをどこに運ぶかによってスコアが大きく変わります。自信がある人ならグリーンを狙っても構いませんが、上級者でなければ乗る確率はそれほど高くはないでしょう。ならばどこを狙うかです。

私がおすすめしたいのは、グリーン手前の花道です。極端な話、グリーン右手前にあるバンカーに届かないクラブを選択してもいいぐらいです。なぜなら、バンカーには入れたくないからです。正直、100切りを目指す人がバンカーから1パット圏内に寄せることは簡単ではありません。むしろ1度で出れば十分という考えでしょう。実際、3打目がバンカーに入った時点でパーの確率は低くなり、大叩きすらありえます。

しかし、グリーン手前の花道にボールを落とせば、4打目でグリーンに乗る確率は一気に高くなります。上手くいけば寄せワンもあるでしょう。少なくとも大叩きの心配はありません。

ティショット、第2打はラフを含めた右サイド狙い。第3打はグリーン手前花道を狙う コース図提供/長太郎カントリークラブ

◆右サイドの花道より、左サイドのラフが正解

一般的に芝が短い花道の方が芝が長いラフよりも打ちやすいと思われています。確かに打ちやすさだけを考えればその通りです。しかし、実際のラウンドではピンを狙うという目的が加わります。その場合、必ずしもラフよりも花道が正解とは限りません。

例えば、このホールではグリーン右手前にも花道があります。仮に3打目をここに落とした場合、バンカー越えになってしまいます。ボールを上げなければいけないので、使用クラブはアプローチウェッジやサンドウェッジになります。さらにピンが手前のグリーンエッジに近い場合、寄る確率は一気に低くなります。たとえグリーンに乗っても3パットすることもあり得ます。それでもまだグリーンに乗ればいい方です。一つ間違えれば手前のバンカーに入れることも十分考えられます。そうなると大叩きへのルートへ向けて一直線です。

そのような事態を避けるには、グリーン手前の花道がベストですが、ラフでもOKです。なぜなら、バンカー越えにはならないからです。ラフの芝がそれほど長くなければ、ピッチングウェッジや9番アイアンで転がすこともできるでしょう。当然、アプローチウェッジやサンドウェッジでボールを上げるよりも簡単に打てます。

このように、ティショットからグリーンに乗せるショットまで、どこに打てばリスクが低いのか、あるいは高いのかを考えることで、自然と狙い場所が見えてきます。

左ドッグレッグホールのティショットは左サイドではなく、右サイドを狙いましょう

◆教えてくれたのは…甲田 良美プロ

こうだ・よしみ/栃木県出身。現在フリー。1983年生まれ。18歳から競技をはじめ、2009年にプロテスト合格。2009年に下部ツアー「LIONレディースカップ」で優勝し、2010年「リゾートトラストレディス」でツアー初勝利をあげる。

撮影/山代厚男 取材・文/山西英希 取材協力/長太郎カントリークラブ【PGM】

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