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認知症の親に言ってはいけないこと!「金銭トラブル」に巻き込まれることも

  • 2023.8.9
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親が認知症になると、思いもよらないトラブルが起こることがある。中でも気をつけたいのが金銭問題だ。認知症になるとお金の管理ができなくなることが多く、高額な商品を買ってしまったという事例も報告されている。そんな患者の様子にイラッときて、キツい言葉を言いたくなることもあるだろう。しかし、患者に次のような言葉は言ってはいけない。親が認知症になったとき、どのようなことに気をつければよいのだろうか?

■「親の認知症」で起きる金銭トラブル

親が認知症になったことで思わぬ金銭トラブルに巻き込まれ、家族の費用負担が増えてしまう場合もある。よくあるお金のトラブルと対処法を見てみよう。

●親の預金を引き出せなくなる

口座の名義人が認知症になったことを銀行に伝わると、口座取引が制限され、家族であっても親の預金を引き出せないことがある。そうなると、親の医療費や介護費は家族が立て替えなければならない。

こうした事態を避けるための対策として、親が元気なうちに「任意後見制度」を使い、親の財産の管理などを任せる人をあらかじめ指定しておくとよいだろう。

既に認知症になっている場合は、「法定後見制度」で代理となる成年後見人をたてられるが、手続きには通常1〜2ヵ月、場合によっては3〜4ヵ月ほどかかることもある。早めの対応が必要だ。

●お金の管理が正しくできなくなる

認知症になると、記憶障害により生活費をすぐに使い切ってしまったり、欲求をコントロールできずに高額な商品を買ってしまったりと、お金の管理が正しくできなくなることがある。

だからといって親のお金を子供である自分が管理しようにすると、親の自尊心を傷つけてしまう。「生活費を1ヵ月ごとではなく1週間ごと渡す」「小銭を入れた財布だけでも持ってもらう」のような工夫が必要だ。

また、財布を誰かに盗まれたと思い込む“物盗られ妄想”も症状として現れることがある。

この場合も親を否定するのではなく、「大変だったね」など共感し、財布が見つかれば「見つかってよかったね」とポジティブな声をかけることが大切だ。

■認知症の人に言ってはいけない言葉

患者の行動にイラッとしてキツイ言葉をかけてしまうことがあるかもしれないが、その言葉がきっかけで本人が傷ついて症状が悪化する場合もある。認知症の人には、どのような言葉を言ってはいけないのだろうか。

●「がんばって」──過度に励ます言葉

特に認知症の初期は、物事がスムーズにいかないことを本人が自覚しているケースが多いため、はげましの言葉をかける人もいる。しかし、過度にはげますと逆効果になる場合がある。

「頑張って」「●●ならできるよ」といった言葉は本人にプレッシャーを与えてしまい、失敗した場合は自信を失い、症状が悪化してしまうかもしれない。

それよりも、今できることについて、「●●してくれてありがとう」「助かったよ」といった感謝の気持ちを伝えたほうが、患者の自尊心を傷つけずにすむだろう。

●「絶対ここに座っていて」──行動を強制する言葉

認知症の家族が思うような行動をしてくれないと、行動を強制する言葉をかけてしまうことがあるかもしれない。

たとえば、「絶対ここに座っていて」「これをしないとご飯を食べさせないよ」「いいからお風呂に入って」といった言葉だ。

こういった言葉を患者にかけると、怖がらせてしまうことがある。また、家族へ不信感を抱かせてしまうおそれもある。

患者が思うように動いてくれないときは優しい言葉をかけて、本人が納得しやすい状況を作ろう。

たとえば、患者がお風呂に入ることをためらっていたら、「体がスッキリするからお風呂に入ろう」といった、優しい言葉をかけてあげるとよい。

また、なぜ嫌がるのか理由を聞いてみるのも効果的だ。たとえば、お風呂に入りたくない患者がいたとしよう。

なぜお風呂に入りたくないのか聞いてみたところ、「お風呂が熱いから入りたくない」と言う。この場合は、お湯の温度を低く設定するという対処ができる。

認知症の人には優しく接し、本人が行動しやすい状況を作ろう。

文/編集・dメニューマネー編集部

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