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「困ったら生活保護をもらえる」は間違い!もらえない2つのケース

  • 2023.8.9

最低限の生活を送るだけのお金がなく、持ち家など売れる資産もないときは、生活保護に頼れると思っている人は多いが、審査に通るのはそう簡単なことではない。お金や家がないにもかかわらず、“生活保護を受けられないことがある”のは次の2つのようなケースだ。

■ケース1 「雇用保険」「年金」などほかの公的な給付を受けられる

雇用保険(失業給付)や年金など、ほかに使える公的制度があると、生活保護を受けられないことがある。

生活保護を受ける前に、まずはそれ以外の公的な給付を優先して受けるよう定められているからだ。

年金などをもらっても最低生活費を下回ってしまうときに限り、審査の上、生活保護を受けられる。ただし審査に通っても、何かしらの収入があるのなら、生活保護を全額受けられない。

たとえば最低生活費が13万円で、ひと月あたりの年金などの収入が6万円の場合、最低生活費から収入を差し引いた7万円が支給される。

■ケース2 家族・親戚からの援助を見込める

家族や親戚からの仕送りなどの援助が見込める場合も、生活保護を受けられないことがある。

3親等までの親族が対象になり、自分の親や子ども、兄弟、祖父母、孫、おじ、おば、甥、姪などまで含まれる。

自治体の担当者がこれらの親族に連絡したものの、「音信不通である」「関係が悪化して絶縁状態にある」など、親族からのサポートが難しいと判断されれば、生活保護を受けられる可能性が出てくる。

また、親族からのサポートがあったとしても最低生活費に達していなければ、生活保護を受けられる。

■生活保護費で借金を返してはいけない

消費者金融や銀行のカードローンで借り入れし、返済中の借金がある人は、生活保護費が手渡しか、口座振替で支給されるかを事前に確かめておいたほうがよい。

なぜなら、返済を口座振替にしている場合、生活保護費が引き落とされてしまい、借金を返済したとみなされてしまう可能性があるからだ。

生活保護費は役所で手渡しの場合と、口座に振り込まれる場合がある。これは、住んでいる市区町村の福祉施設によって異なる。

また、生活保護費は借金の返済に充ててはいけない。もし、生活保護費で借金を返済してしまうと、不正受給とみなされ支給が止められてしまうおそれがある。

こうしたリスクを避けるためには、福祉施設のケースワーカーに借金があることはしっかりと相談すべきだろう。どうすれば良いのか、対処方法を教えてくれるはずだ。

生活保護費をもらっている期間、金融機関が返済を待ってくれたとしても、借金はチャラになるわけではない。場合によっては、自己破産をしたほうが生活を立て直すのに有効かもしれない。

文・廣瀬優香(フリーライター)
編集・dメニューマネー編集部

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