1. トップ
  2. 恋愛
  3. 「嫁が入浴中のお風呂に義父が侵入未遂」義実家で限界を迎え夫に相談した妻が言われた信じられない言葉

「嫁が入浴中のお風呂に義父が侵入未遂」義実家で限界を迎え夫に相談した妻が言われた信じられない言葉

  • 2023.8.8

「夫の実家に帰省しなくてはならない」という課題に、連休のたびに頭を抱える妻たちがいる。夫婦問題研究家の岡野あつこさんは「最近は、妻が義実家に帰省したくない原因にも多様性が見られる。『ウチの可愛い息子を奪った悪い嫁』といったスタンダードモデルが崩壊し、義実家×嫁の組み合わせの数だけ問題が増えた」という――。

重苦しい空気が流れているカップル
※写真はイメージです
世間では「楽しみな連休」のはずなのに…

夏休みや年末年始、GWといった長めの連休が来るたびにため息をつく妻たちがいる。理由はただひとつ、「夫の実家に帰省しなくてはならない」という課題が重くのしかかるからだ。

コロナ禍で以前ほど義実家への帰省がマストではなくなったものの、昨年末あたりから「もうそろそろ帰ってきてもいいんじゃないの?」「成長した孫の顔も見たいわ」などと義実家からの帰省に対するプレッシャーがじわじわと増してきている印象を受ける。私のまわりでも「帰らない理由」を探して頭を悩ませている女性たちが少なくない。

最近は、妻が義実家に帰省したくない原因にも多様性が見られる。昭和の時代の「ウチの可愛い息子を奪った悪い嫁」として敵対視され、嫁姑問題に発展するというスタンダードモデルが崩壊し、「義実家×嫁」という組み合わせの数だけ問題が増えたといえる。

たとえば、義実家に帰省するのがイヤになった妻たちの話にはこんなケースもある。

※プライバシーに考慮して、事実関係の一部を変更しています。あらかじめご了承ください。

【CASE1】オーガニック嫁×ジャンクフード義母

「義実家に帰省するたびに、血液がドス黒く汚れるようで耐えられないんです」と、苛立ちを隠すことなく訴えるのは専業主婦のR奈さん(42歳)。4歳年下の夫との間に6歳になる娘がいる。

R奈さんの長年の悩みに、「老けて見えること」があった。「もともと夫は4歳年下なうえに童顔なので仕方ないのですが、並んで歩くと私たち夫婦の年の差が傍目にもハッキリわかるみたいで。結婚当初は『年の差なんてオレは気にしないよ』と言っていた夫も、年齢を重ねた今はさすがに老けて見える私に恥ずかしさを感じるようになったのか、以前ほど一緒に出かけようとしなくなりました」

そんなR奈さんが食事にこだわりはじめたのは1年前のことだった。「娘の肌のトラブルをクリニックに相談したところ、食生活の改善をすすめられたんです。シミひとつないピカピカの肌をした女医さんからの『娘さんの肌が変わるだけでなく、お母さんも体の内側からキレイになって、若見えが叶いますよ』という言葉には説得力がありすぎました」。

その日からR奈さんと娘さんの食生活は一変。「食材はすべて化学肥料や農薬を一切使わないオーガニック食品をお取り寄せで調達。肉は大豆で作られたものを食べ、小麦もカット。油にもこだわって毎日料理をし、外食は控えるようになりました」。夫も朝だけはオーガニックの食事に付き合うものの、「昼と夜は外で好きなものを食べたい」と妻子とは完全に異なる食生活になったという。

こだわり抜いた食生活を続けるうえで問題になったのは、義母がひとりで暮らす夫の実家への帰省だった。

朝はドーナツ、昼はフードコート、夜はファミレス…

「前回、急な仕事が入った夫は留守番となり、娘と二人で夫の実家に帰った時は最悪でした。料理が不得意なことに加え、『年のせいか料理をするのが面倒になったわ』と居直る義母と行動をともにしたところ、朝はドーナッツショップ、昼はショッピングモールのフードコート、夜はファミレスとチェーン店系での外食三昧。2日目を迎えた時点で、食事を前にすると頭痛がするようでした」

ファーストフードを食べている女の子
※写真はイメージです

ところがR奈さんの不調をよそに、義母と娘はご機嫌だった。「いつも薄味の私の料理に慣れていたせいか、娘には外食の味が刺激的だったようで『おいしい、おいしい』と目を輝かせながら大はしゃぎ。調子に乗った義母も、『もっとたくさん食べなさい』などと次から次へと娘にジャンクな味付けの食事を与えるんです」

自分の料理がまずいと非難されたように感じただけでなく、毎日続く外食への不満と罪悪感でいっぱいになったR奈さんは夫に電話して窮状を訴えた。すると、いつも優しい夫が珍しく不機嫌さを前面に出して対応してきたとのこと。

「たまに帰省した時くらい、おふくろに付き合ってくれたっていいだろう。だいたい、R奈の作るメシよりうまいものを毎日ごちそうになっておきながら、その言いぐさはないんじゃないの?」とR奈さんを責めてきたのだった。

「『ずっとバーバのところでご飯を食べたいな』とニコニコ顔で話しかけてくる娘を見ていたら、母親としての情けなさと悔しさで泣いてしまいました」

R奈さんは次の義実家への帰省が今から苦痛でならないという。

【CASE2】セックスレス嫁×セクハラ義父

「夫にはない性欲が、なぜこの人には旺盛なんだろうと思ったら、気持ち悪くて義父と顔を合わせることすらイヤになってしまいました」と嘆くM美さん(39歳)は、6年間の交際期間を経て2歳年上の夫と一昨年結婚した。子どもはいない。

その理由を、M美さんは「付き合ってすぐ、お互いに子どもはほしくないという意見で一致していました。でも実際に私たちに子どもがいないのは、もっと物理的なことも関係しているかもしれません」と語る。

じつは、M美さん夫婦はずいぶん前からセックスレス。

「付き合って3年目くらいに『私たちって、セックスレスなのかな?』と考えたのですが、そのまま同棲をはじめました。一緒に暮らしてからは完全にセックスレスになりましたが、人としての相性は抜群によかったのでプロポーズを受けて入籍しました。セックスレスだったら子どもができないのは当然ですよね」

セックスレスでも仲のいい夫婦はいる。M美さん夫婦もそうだったし、M美さん自身も「子どもがいなくてもこんなに円満なら、それで十分幸せ」と満足の日々だった。

ところがM美さんにはひとつだけ吐き気がするほど嫌悪していることがある。義父によるセクハラだ。「義父は60代。10年前からひとり暮らしをしていてパートナーはいません。身近に女性がいないせいか、帰省するたびに自身がもてあます性欲を私にぶつけてくるようになったんです」

ありえない義父のトンデモ行動

はじめのうちは「気のせいだろう」「私の勘違いに違いない」などと、義父のセクハラに見て見ぬふりをしていたというM美さん。

「キッチンやリビングで義父とすれ違う時、なぜかいつも体がぶつかり合ってしまうんです。それほど狭いスペースでもないのに。ぶつかった後は『ごめんごめん、大丈夫だった?』と謝りながら、お約束のようにぶつかった私の腰のあたりを撫でるようにタッチしてくることに鳥肌が立ちました」

そのほかにも、「『自分は目が悪くて見えないから』と頼まれて脚立に上がって作業をしていると、いつのまにか下からのぞかれていた」「義実家に泊まった朝、洗濯しようとしたら、洗濯機から私の着ていたものを出す義父と遭遇した」など、セクハラのそしりを免れない義父の行動は数多くあった。セクハラ行為があるのは決まってM美さんの夫が不在のタイミングだという。

「オヤジがそんなバカなことするわけないだろう」

「もう耐えられない」とM美さんが夫に相談する決心をしたのは、義実家で風呂に入っている時だった。「明らかに私が入浴中なのがわかっているはずなのに、『あれ、M美さんも入っていたのか』と裸で侵入しようとしてきたんです。慌てて追い出しましたが、それで限界を感じました」

バスタブにつかる女性と浴室のドアを開けている誰かの手元
※写真はイメージです

ところが満を持して夫に相談するも、「オヤジがそんなバカなことするわけないだろう」「なんでもっとオヤジに優しくできないの?」と、けんもほろろ。M美さんの言い分に耳を傾けて事態を改善してくれるかと思いきや、「むしろ冷たくあしらわれただけだった」そうだ。

「それ以降、義父のセクハラ話は私たち夫婦の間ではタブーに。義実家問題を除けば夫婦仲がいいだけに、義父のことが残念でなりません」

賢い妻たちの「夫を味方につける」テクニック

帰省先の義実家で起こる不快な出来事は、こちらがどんなに対策を立てたとしても完全に防ぎきることは不可能だ。「悪気はない」という大義名分があればなおさら、この先も義父や義母の言動が自然に是正することはまずないといってもいいだろう。

ただ、だからといって泣き寝入りをせよ、というわけではないのも事実。ポイントは、「義実家は変えられなくても、夫は変えられる」というところにある。つまり、避けられないトラブルはあるが、起きたことへの対応はできる、ということ。なぜなら、妻が義実家で受けるダメージの原因の大半は「夫の対応のまずさ」にもあるからだ。

義実家で生じた問題で妻が怒り、不機嫌になるのは「夫に相談した際、夫が義父や義母の肩を持ったこと」が許せないから。本来、義実家と妻とのトラブルを避けたいなら、夫は「どんな場合でも妻の味方になる」という選択肢しかあり得ないのだ。

では、まずい対応をしがちな夫をどう味方につけたらいいのか。じつは、そこが妻の手腕が問われるところといってもいい。というのも、賢い妻たちは夫に相談する場合はいつでも「可愛げ」を潜ませたアプローチをすることを心得ているのだ。

具体的には「私の勘違いかもしれないけれど、こういうことがあって困っているの」「私がいたらないのかもしれないけれど、何がいけなかったのかな……」というように、可愛げを前面に出しながら夫に助けを求めるスタイルが問題解決の近道。

その際、義父や義母の言動を否定しないこともポイントだ。身内のことを悪く言われてプライドが傷つかない夫はいないことも覚えておきたい。

夫に期待できない場合の費用は「経費」

もしも、すでに義実家への帰省が決まっていて、今からでは夫の対応も変えられそうにない場合はどうしたらいいか。ひとつに、うまい言い訳や言葉を巧みに活用し「今回はあなた(夫)と子だけで帰省して」と誘導する策があるだろう。過去に相談に来た人が使っていた言い訳は「実家の親の具合が悪い」や「親戚の顔合わせ」など。そのほかおすすめなのは「自分の具合が悪い」だ。

ここでも、先ほど述べた「可愛げ」を潜ませた言葉遣いが役立つ。これなら夫の身内を否定することなく、夫のプライドも守れるので円満に帰省回避が叶うだろう。まずは、自分は行かずに済む方法(抜け道)がないか、前向きな悩みに転換しよう。

厄介なのが、どうしても妻も義実家に帰省するしかない場合だ。ヒントになるのは「自分の機嫌は自分でとる」ということ。夫に期待ができないなら、自力で事態を打開するのが残された道だろう。

たとえば、義実家への帰省と自分の気持ちが上がるようなイベントをセットで計画するのも手。帰省の帰りにアウトレットに寄ってショッピングを楽しむ、1泊は温泉地に宿泊する、普段は行かれない遠方のレストランの予約を入れておく、といったことで自分自身をねぎらうことも心身を健全に保つためには欠かせない。

そのくらいのことで自分の心を立て直すことができ、夫婦仲を悪化させることなく、次回からの帰省についての悩みが軽減されるなら「必要経費」と考えてもいいのではないだろうか。何よりも自身の心の安寧にもつながるはずだ。

岡野 あつこ(おかの・あつこ)
夫婦問題研究家・パートナーシップアドバイザー
夫婦問題研究家、パートナーシップアドバイザー、NPO日本家族問題相談連盟理事長。立命館大学産業社会学部卒業、立教大学大学院 21世紀社会デザイン研究科修了。自らの離婚経験を生かし、離婚カウンセリングという前人未踏の分野を確立。これまでに32年間、38000件以上の相談を受け、2200人以上の離婚カウンセラーを創出『離婚カウンセラーになる方法』(ごきげんビジネス出版)。近著は夫婦の修復のヒントとなる『夫婦がベストパートナーに変わる77の魔法』(サンマーク出版)。著書多数。

元記事で読む
の記事をもっとみる