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【ポーラ美術館】森とアートに癒やされる箱根旅!日本画の企画展&カフェ特別メニュー現地ルポ

  • 2023.8.8

温泉や自然を満喫できる観光地、神奈川・箱根。箱根湯本や芦ノ湖などさまざまなエリアがありますが、今回紹介するのは、強羅エリアからもアクセスのよい「ポーラ美術館」。緑が生い茂る森の中で、アートにカフェ、散歩も楽しめて、晴れの日も雨の日も癒やされるアートスポット。2023年12月3日(日)まで開催中の展覧会とともに紹介します。

 

 

強羅・仙石原エリア「ポーラ美術館」

「箱根湯本駅」からバスで約30分、箱根登山鉄道「強羅駅」からバスで約13分、標高約750mに位置する「ポーラ美術館」。箱根の山々に囲まれた「富士箱根伊豆国立公園」に位置し、平地よりも気温が4〜5℃低く、涼しく感じられる一帯。休日の午後に訪問しましたが、家族連れや友人同士など、国内外の旅人が多数訪れていました。

展示室のほか、森の散歩道、カフェ・レストランがあり、館内外のさまざまなところで彫刻作品と出会えます。荷物をロッカー(100円返却式)に預けられるので、のんびりと過ごすことが可能です。

12月3日まで開催「シン・ジャパニーズ・ペインティング 革新の日本画展」

現在、同館にとって13年ぶりの大規模な日本画展、「シン・ジャパニーズ・ペインティング 革新の日本画―横山大観、杉山寧から現代の作家まで」を2023年12月3日(日)まで開催中。

(画像提供:ポーラ美術館)

明治政府のお雇い外国人として来日したアーネスト・フェノロサが日本国内で見た絵画を総じて“Japanese Painting”と呼び、それが「日本画」と翻訳されたことが始まり、とのこと。

「革新」をテーマに、日本画の表現手法、材料、形式の変化に注目し、『山に因む十題のうち 霊峰四趣 秋』(写真)を描いた横山大観をはじめとする、明治から現代までの作家たちの作品を公開しています。

(画像提供:ポーラ美術館・第2会場/Photo:Ken KATO)

アメリカ・ニューヨークを拠点に活動する現代美術家・マコトフジムラさんの作品『波の上を歩む─氷河』(左)や、塩を用いて制作する山本基(もとい)さんの作品『時を纏う』(右)など、現代作家たちの日本画は興味深いものばかり。

(画像提供:ポーラ美術館・第2会場/Photo:Ken KATO)

ゲーム『ファイナルファンタジー』シリーズのキャラクターデザインを手掛ける天野喜孝さんの『四天王(持国天、増長天、広目天、多聞天)』(写真:左側4点の作品)。湯の華を使って描かれていて、時間の経過とともに絵の雰囲気が変化していく可能性も秘めています。

「現代の琳派」とも評される山本太郎さんの『紅白紅白梅図屏風』。古典と現代が混在し、美しく融合し、水流の源は清涼飲料水というユーモアがある“ニッポン画”。「第6回 東山魁夷記念 日経日本画大賞展」にも入選した大作です。

展示室の片隅には、鎧と人間をモチーフに制作する野口哲哉さんの立体作品『Clumsy heart』。この、ハートマークを描く姿を見つけた時はちょっとハッピーな気分に。

ほかにも数多くの作品が展示されており、日本画の歴史の変化や、普遍の真髄を感じます。長期間の展示のため、途中で入れ替わる作品もあり。「シン・ジャパニーズ・ペインティング」というタイトルの元、“新・神・真”など、自分の心にふれる“シン”な日本画を発見できることでしょう。

1階のアトリウム ギャラリーには、PIGMENT TOKYOの企画協力で“伝統画材の紹介ラボ”も展開。希少な硯や墨、さまざまな絵筆や刷毛、色の元になる鉱物なども展示しています。壁一面には500種類もの顔料が並び、圧巻の色の世界!

尚、展示室では、飲食物(水・飴・ガムを含む)、三脚・一脚・自撮り棒、携帯扇風機、万年筆やボールペンなど鉛筆以外の筆記用具は利用不可です。

森の散策でリフレッシュ

屋外のアートにも注目です。美術館の周辺の「森の遊歩道」は、全長約1km、ゆっくり歩いて約40分間の遊歩道。自然の中でリフレッシュしながらアートを鑑賞できます。

青々と樹木が林立し、「沢を見ながら歩ける小道」「空と山が見渡せるテラス」「ブナやヒメシャラなどのビューポイント」「ゆるやかな登り坂」といったルートがあり、その時の体力や時間に合わせて、子どもも大人も散策できます。

所々に大小の彫刻作品も点在しています。森の景色を吸い込んで、メタリックに光るのは、KEIKO+MANABUの作品『Hummin' Bloom』。各作品は見る方向・角度によって見え方も違って、アートな発見の連続!

周辺で見られる野鳥や動植物の情報もチェック。森の妖精が棲んでいるように緑は生き生きとし、野鳥の鳴き声が森の奥へと響き渡る余韻が印象的でした。

開放時間は9時〜16時30分。悪天候の場合は閉鎖することもありますが、雨天でも傘のレンタルあり。晴れた日とは違う瑞々しさをまとう遊歩道もまた素敵ですね。

レストランやカフェで寛ぎタイム

(画像提供:ポーラ美術館「レストラン アレイ」)

アート鑑賞の合間の食事や休憩には、館内の「レストラン アレイ」や「カフェ チューン」へ。季節の料理や企画展限定メニューなどをいただけます。

(画像提供:ポーラ美術館「レストラン アレイ」)

1階の「レストラン アレイ」は、コース料理、ランチ、ヴィーガンメニュー、ポーラ美術館オリジナルシーフードカレーなどが味わえる本格的な欧風レストラン。特にデザートは、クロード・モネの代表作『睡蓮』(写真)をイメージしたジュレなどがあり、美術館らしく絵画的でうっとりします。

(画像提供:ポーラ美術館「レストラン アレイ」)

企画展限定メニューには、深堀隆介さんの『緋ノ魚』、三瀬夏之介さんの『日本の絵』、山本基さんの『時を纏う』をそれぞれイメージした特別コースメニュー(税込4,000円)が登場。デザートのみ単品(税込1,300円)も可能。

特別ドリンク「Blue Harmony」(税込850円)は、山本基さんの『時を纏う』をイメージ。ブルーキュラソーの青が澄み、ライチの甘みが広がる清々しいノンアルコールカクテル。グラスの底にはゼリーを、トップには塩とレモンをアクセントに添えています。

地下1階のカジュアルな「カフェ チューン」は、天井が高くて広場のように開放的。晴れでも雨でも自然光に包まれた明るい空間です。

(画像提供:ポーラ美術館「カフェ チューン」)

モンブランやチーズケーキタルトなどのケーキ類に、ソフトクリーム、ホットサンドの軽食、コーヒーや紅茶もそろっています(600円〜)。こちらでは、企画展限定ドリンク「Blue Harmony」が登場。ケーキは売り切れ完売になるので、気になるケーキがあれば早めにGO!

企画展限定グッズをお土産に

(画像提供:ポーラ美術館「ミュージアムショップ」)

「カフェ チューン」に隣接するミュージアムショップには、美術館オリジナルグッズや海外ミュージアムグッズまで多数そろっていてお土産にもぴったり。

(画像提供:ポーラ美術館「ミュージアムショップ/ロゴ入りサコッシュ)

常時販売されているグッズでは、(写真)「ロゴ入りサコッシュ」(税込2,500円)や、レストランメニューにもある「オリジナルシーフードカレーレトルト」(税込870円)がイチオシとのこと。

(画像提供:ポーラ美術館「ミュージアムショップ/マグネット」)

マグネット、クリルキーホルダー、缶飴など、本企画展の作品をモチーフにしたアートグッズも。色鮮やかで、自宅でも絵画のように飾っておきたくなります!

展覧会ビジュアルのモチーフをあしらったトートバッグ(税込1,800円)。図録も入る大きさで、銀の箔押しのデザインがスタイリッシュ!

アートと自然を体全体で感じる『ポーラ美術館』。バスで10分ほどの距離には「ガラスの森美術館」もあるので、はしごして訪れやすいのもうれしいポイント。清々しい空気とアートをたっぷり浴びる箱根旅ができますよ。

ポーラ美術館

住所:神奈川県⾜柄下郡箱根町仙⽯原⼩塚⼭1285

電話:0460-84-2111

開館時間:9:00~17:00(最終入館は16:30まで)

休館⽇:会期中無休(悪天候により臨時休館あり)

入館料(税込):大人1,800円、65歳以上1,600円、大学・高校生1,300円、中学生以下無料、障害者手帳をお持ちのご本人及び付添者(1名まで)1,000円

*ペット入館不可。身体障碍者補助犬(盲導犬、介助犬、聴導犬等)は入館可能。

交通:JR「小田原駅」より箱根登山バス(直通)約60分、「箱根湯本駅」より箱根登山バス(直通)約40分、箱根登山鉄道「強羅駅」から施設めぐりバス「湿生花園行き」乗車約13分

(訪問時の展覧会)

「シン・ジャパニーズ・ペインティング 革新の日本画―横山大観、杉山寧から現代の作家まで」

会期:2023年7月15日(土)~2023年12月3日(日)

会場:展示室1、2、3、アトリウム ギャラリー

おもな出品作家:横山大観、川端龍子、レオナール・フジタ(藤田嗣治)、杉山寧、東山魁夷、加山又造、マコトフジムラ、三瀬夏之介、谷保玲奈、吉澤舞子、野口哲哉、深堀隆介、山本基、天野喜孝、杉本博司ほか

[photos by kurisencho]

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