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これが本場の人種差別ってやつですか…→カフェ店主のまさかの行動に涙目【これがアメリカの女子大生(47)】

  • 2023.8.6

<これが本場の人種差別ってやつですか…→カフェ店主のまさかの行動に涙目>これがアメリカの女子大生[#47]

(前回の続き)大学近くにある不愛想なおばちゃんのカフェに通い詰めていた私。
ある日カフェで友達のベッキーと待ち合わせをしていると、文明の力を借りずに暮らす馬車にのったおじいちゃんが店の前で馬車をとめたのです。

顔を上げてふと目が合った瞬間、カフェの外に停めた馬車から、そのおじいちゃんは私に向かって「真珠湾を忘れないぞ!出ていけ日本人!」のようなことをものすごい剣幕で叫んで来たのです。

「え・・・?」

サンタクロースのような可愛い風貌のおじいちゃんから出てきた辛辣な言葉を受け入れられずに固まっていると、おじいちゃんは私を睨みながら店に入っていきました。

私の通う大学の人や、その周りのコミュニティの人々は本当に親切だったのですっかり忘れていたのですが、「海外で日本人は差別の対象にもなり、快く思わない人も本当にいるんだなぁ」と改めて気付かされた瞬間でした。

「まぁ、いろんな考え方あるもんね、仕方ないか。」と、気を取り直し、「お店の迷惑になるから出ようかなぁ。」と、カフェラテをグイっと飲んでお店の中を振り返った私の目に驚きの光景が飛び込んできたのです。

あの無愛想なおばちゃん店主がカウンターから出てきて、そのおじいさんを「しっしっ」と手で追い払っているではないですか。
「その子は遠い親元を離れてここで頑張って勉強しているのよ!この子に出すコーヒーはあるけど、あんたに出すコーヒーなんてないから、あんたが出てって!」

すると、店内で事情を察した他の女子学生たちも次々と立ち上がって拍手をし、「”Get away!”」という言葉があちこちから上がります。
さすがに気まずい状況になったおじいさんは「2度とこないぞ!」と捨て台詞を吐いて出て行ってしまいました。

長くても4年程度でいなくなってしまう私のような留学生のために、地元の常連であろうお客様から庇ってくれたおばちゃんは、冷たいcoolではなく、かっこいいcoolなおばちゃんだったのです。

なんだか申し訳なくて「Sorry…」と思わず謝ってしまった私に、「あなたが謝る必要はない」と優しく肩を抱いてくれたおばちゃん。
その後にお店にやってきた友達のベッキーはと言えば、おばちゃんから事情を聞くや否や「どこのジジイよ!」と店を飛び出したものの、馬車の姿は既に遠くに。

それでも「この蹄の音忘れないわ!次聞いたらとっ捕まえて私もひとこと言ってやるわ!!」と息巻くベッキーを見て、なんだかホっとしてしまったのでした。

苦い経験ではあったものの、外からは見ることのできない人の暖かさにも触れることができた大切な思い出です。

それからのおばちゃんは相変わらずの塩対応でしたが、私のことをbambina(イタリア語で女の子)と呼んでくれるようになり、卒業後に遊びに行った時も 「Bambina!」と覚えていてくれました。
今は引退されて、イケメンの息子さんが継いだカフェは健在で大盛況のようですよ!

次回は、アメリカをナメていたせいで大事件に巻き込まれたお話をご紹介します!

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