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飯豊まりえさん、野島脚本で引きこもり役 ドラマ「何曜日に生まれたの」に主演

  • 2023.8.4

8月6日(日)スタートのドラマ「何曜日に生まれたの」でプライム帯初主演を務める飯豊まりえさん。脚本家・野島伸司さんの作品への出演は3作目になります。引きこもり女性役をミステリアスに演じる今回のドラマ。役に懸ける思いや、作品の見どころについて聞きました。

――ドラマ「何曜日に生まれたの」に出演が決まったときの心境を教えてください。

飯豊まりえ(以下、飯豊): 野島伸司さんが脚本を手掛けるドラマに出演させていただくのは、「アルジャーノンに花束を」「パパ活」に続いて3作目。野島さんの作品のファンなので、お話をいただいたときは純粋に嬉しかったです。

――野島伸司さんの脚本を読んだときの率直な感想は?

飯豊: まず「何曜日に生まれたの」というタイトルにすごくひき付けられました。私が演じる黒目すいという役は引きこもりで、外へ出たときに、人と何を話していいのかがわからないんです。その会話の糸口として、溝端淳平さん演じる公文竜炎さんから教えてもらったのがこの「何曜日に生まれたの」という言葉でした。私も「なるほど!」と思って参考にして、最初の顔合わせのときに「月曜日生まれの飯豊まりえです」とあいさつしたら他の出演者の皆さんも調べていて、生まれた曜日が合言葉のようになりました(笑)。

朝日新聞telling,(テリング)

コロナ禍で仕事や学校の授業がリモートになったことで、外に出る機会が減った方も多いと思いますし、引きこもりは現代の社会現象ともいえるかもしれません。「何曜日に生まれたの」は、そのような方々の背中を押せるようなドラマになっているのではないかと感じました。

――実際に演じられてみていかがですか?

飯豊: 野島さんの脚本は、ト書きが少ないんです。1つ1つのセリフの自由度が高く、解釈の仕方によって何通りにも演じられるので、すごく悩むこともあります。
例えば、すいが過呼吸になったときに、公文さんがピストルで「バーン!」と打つまねをして気持ちを落ち着かせてくれるシーンがあるんです。台本を読んだときは、「バーン……? これってどう演じたらいいんだろう?」と思っていたのですが、実際にやってみるととても自然で、不思議だなと思いました。野島さんの脚本は1つのシーンにフォーカスすると「このシーンは……」と不思議に思うことも多いのですが、全体を通してみるとちゃんと整合性があるんですよね。

引きこもりであっても、すいは父親と2人で普通に生活しています。一般的なひきこもりのイメージにとらわれず、野島さんが書いてくださったたくさんのヒントの中から、自分なりに感じたすいを作り上げていけたらいいなと思っています。

朝日新聞telling,(テリング)

サスペンスでもありラブストーリーでもあり……

――飯豊さんとすいとの共通点はありますか?

飯豊: 誰かに言われた言葉に影響されたり、頼まれたら絶対に断れなかったりするところは、すいと似ています。それに、私自身、いまは俳優のお仕事があるので外に出ていますが、もしこのお仕事をしていなければ、引きこもりになり得るだろうなと思うんですよね。俳優をしていなかったら、自分はどうなっていただろう……と思うことはあって。

コロナ禍であまり人と会わない期間があって、それまでは普通に会話していたのに、久しぶりに会ったときにどうやって話せばいいかわからなくなったりしたんですよね。そういうところはすいと同じで、野島さんに見抜かれているなと思いました。

――陣内孝則さんや溝端淳平さんなど、共演者の方とのかけあいのシーンはいかがですか?

飯豊: 作品によっては緻密に打ち合わせをすることも必要だと思いますが、今回はストーリーの中でだんだん距離が縮まっていく設定なので、皆さんとはあまり話し合ったりせず、あえてほどよい距離感を保っています。お父さん役の陣内孝則さんとは、普段からお話をさせていただく中で得られている安心感もありますし、その雰囲気が出せたらいいなと思っています。

朝日新聞telling,(テリング)

――改めてドラマ「何曜日に生まれたの」の見どころはどんなところか教えてください。

飯豊: 私が演じるすいがひきこもりになる前の高校時代と現代の世界観が常に交錯するストーリー構成になっています。特に初期の撮影では学園ドラマを撮っているのかなと思うほど高校生のシーンが多く、その高校時代と現代とのコントラストが1つの見どころだと思います。

すいに関わる人たちはみんな個性的でミステリアスです。サスペンス要素もラブストーリー要素もある作品なので、見てくださる皆様が自由に、この作品を受け取って楽しんでいただけたら嬉しいです。

■尾越まり恵のプロフィール
ライター/株式会社ライフメディア代表。福岡県北九州市生まれ。雑誌、WEB、書籍でインタビュー記事を中心に取材・執筆。女性のハッピーを模索し、30代はライフワークとしてひたすらシングルマザーに密着していました。人生の決断を応援するメディア「わたしの決断物語」を運営中。

■岡田晃奈のプロフィール
1989年東京生まれ、神奈川育ち。写真学校卒業後、出版社カメラマンとして勤務。現在フリーランス。

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