つみたてNISAに興味があっても、「40代で投資を始めても遅いのではないか」と思っている人もいるでしょう。
しかし、つみたてNISAは40代から始めても遅くはありません。
■40代でつみたてNISAを始めても遅くない理由
40代からつみたてNISAを始めても遅くない理由は以下の通りです。
・銀行預金だけではインフレに備えられない。
・定年まで15年以上ある(長期運用が可能)。
・複利効果で雪だるま式に資産が増える。
・運用益に税金がかからず手取りが増える。
・いざというときには現金化できる。
銀行預金は元本保証ですが、インフレ(物価上昇)が進むと価値が目減りしてしまいます。同じものを買うのに、今までより多くのお金が必要になるからです。
インフレに備えるには、投資信託などの金融商品を保有するのが効果的といえます。
また、定年年齢が65歳の場合、40代は仕事をやめるまで15~25年あります。利益を元本に組み入れて長く運用することで、雪だるま式に資産が増えていく「複利効果」を得られます。
利益に課税されないつみたてNISAなら、手取り額が増えてお得です。
■40代でつみたてNISAを始めると将来いくらになる?
では、つみたてNISAで資産形成すると将来いくらになるのでしょうか。20年間積み立てる場合のシミュレーション結果を3つ見てみましょう。
月1万円を利回り3%で20年間積み立てると、元本240万円に対し、最終積立金額は328万3,020円となります。
毎月の積立金額を増やし、利回りが高くなれば、より多くの資産を作れるでしょう。積立開始が40歳なら、60歳で上記の運用成果を得られます。
続いて、積立期間が15年間の場合のシミュレーション結果も3つ確認してみましょう。
20年間に比べると増え方は小さいものの、それでもまとまった資産を作ることは可能です。積立開始が45歳なら、60歳で上記の運用成果を得られます。
■40代から始めてもまとまった資産が作れる!
40代からつみたてNISAを始めても、定年を迎えるころにはまとまった資産を作れます。老後資金の準備としても活用できるでしょう。
2024年には新しいNISAがスタートするため、つみたてNISAで新規購入できるのは2023年末までです。
つみたてNISAの保有商品は2024年以降も非課税で運用を続けられるので、新しいNISAを待つ必要はありません。興味があるなら、すぐにつみたてNISAを始めましょう。
※本記事は筆者の視点で執筆したものであり投資を目的としたものではありません。投資の最終決定はご自身の責任と判断で行ってください。
文・大西勝士(ファイナンシャル・プランナー)
早稲田大学卒業後、会計事務所、一般企業の経理職、学習塾経営などを経て2017年10月より現職。FP資格や投資経験をもとに、大手金融機関を含む複数の金融・不動産メディアで記事執筆を行っている。