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【日本の不思議スポット12】シュメール文字が刻まれた石がある「押戸石(おしといし)の丘」〜熊本県阿蘇郡〜

  • 2023.8.3

熊本県阿蘇郡南小国町には「縄文の聖地」と呼ばれる「押戸石(おしといし)の丘」があります。周辺の丘には巨石は見当たりませんが、この丘にだけ石群が存在するのです。あまり知られていませんが、ここは実写版映画『進撃の巨人』のロケ地にもなりました。今回は、そんな押戸石の丘のミステリーに迫ります。

 

 

古代人の祈りの場だったといわれる「押戸石の丘」

熊本県阿蘇郡南小国町のマゼノ渓谷近くにある大小の石群「押戸石の丘」は、古代人が祈りを捧げる場所だったといわれています。その証拠に、高さ5.5m、周囲15.3mのピラミッドの形をした「巨岩石」のほか、シュメール文字が刻まれた「鏡石」、日時計の役割をしていたとされる「はさみ石」など、人工的に配置された9組の列石遺構があるのです。

シュメール文字については、この石群に不思議な線刻文様が刻まれているのを見つけた南小国町教育委員会が、日本ペトログラフ協会の吉田信啓会長に鑑定を依頼。その結果、シュメール文字であることが確認されたそうです。

シュメールの石彫り

シュメール文明は、紀元前3800〜3000年頃に、古代メソポタミア南部(現在のイラク共和国の南部)で発祥した人類最初の都市文明だといわれています。そのシュメール文字が刻まれた石群があるのは、何とも不思議ですよね。

地名もシュメール文字の名残!? 「押戸石の丘」ミステリー

石に刻まれたシュメール文字はもちろん、興味深い伝説や言い伝えも残っています。

鬼たちが夜な夜なこの山でお手玉をして遊んだ石、という伝説が残っている

「太陽石」の裏側では方位磁石がグルッと一周まわる

石にのぼると雨が降るという言い伝えがある

嘘つきが「はさみ石」の間を通ると挟まれるという言い伝えが残っている

鏡石に刻まれているのは、「蛇神」と「神聖なる雄牛」を表すシュメール文字

この場所の地名は、地名は南小国中原(なかばる)であり、石に刻まれた蛇神は「ナーガ」、聖牛は「バール」と読むため、中原という地名はシュメール文字の名残りだと考えられている

古代の不思議に触れたくなったら、ぜひ訪れたいですね。受付でパンフレットをもらったり、方位磁石を借りたりすることもできますよ。自然豊かな360度の大パノラマも楽しんでくださいね。

押戸石(おしといし)の丘

住所:熊本県阿蘇郡南小国町中原511

電話:0967-42-1444

営業時間:24時間(8:30〜17:00はスタッフがいます)

定休日:なし

料金:中学生以上200円、小学生以下は無料

交通アクセス:JR「阿蘇駅」から車で20分

駐車場:10台(無料)

入湯手形がお得! 30軒の旅館が集まった「黒川温泉」

押戸石の丘から車で約25分、緑豊かな山々に囲まれ、季節ごとに表情を変える「黒川温泉」は、温泉街全体の風景がまるでひとつの旅館のように自然に溶け込んでいます。

2000年まで、地元新聞が発行する「熊本県万能地図」に、黒川温泉の名称がなかったほど秘境の温泉だったそうです。しかしその後、黒川温泉に関わる多くの人々により「上質な里山」の景観がつくり上げられました。また、「露天風呂めぐり」の入湯手形が広く知られるようになり、全国区の温泉に。

黒川温泉で、大人1枚1,300円(税込)の入湯手形を購入すると、同温泉の旅館、27カ所の露天風呂のなかから、3カ所に入浴できます。さらに、3カ所のうち1カ所は飲食やお土産にも利用可能です。利用した後の手形は旅の思い出の品にしたり、温泉街の地蔵堂へ奉納することができます。

毎年12月~3月末まで開催されるライトアップ「湯あかり」も必見! 黒川温泉街を流れる川に竹でつくられた球体状の「鞠灯篭」や、筒状の「筒灯篭」が配置され、幻想的な雰囲気です。

「押戸石の丘」を訪れた後は、ゆったりとした時間が流れる温泉街で心身ともリフレッシュしたいですね。

黒川温泉

住所:熊本県阿蘇郡南小国町満願寺

電話:0967-44-0076(黒川温泉観光旅館協同組合)

交通アクセス:JR「熊本駅」から九州横断バスで3時間、JR「阿蘇駅」から路線バスで53分「南小国町役場前」で下車して車で10分

[All photos by Shutterstock.com]

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