【ドラマ解説】イ・サン即位後の洪国栄!権力による変貌とその影響

時代劇『イ・サン』において、イ・サン(イ・ソジン)が即位した後の洪国栄(ホン・グギョン)はまるで別人のように変わってしまった。

イ・サンが即位するまでの洪国栄は、イ・サンを何としてでも国王にしたいと誠心誠意に努力していた。彼の功績もあってイ・サンが国王になると、徐々に洪国栄の気持ちが変わってしまった。わかりやすく言えば、権力に執着するようになったのだ。

実際、イ・サンは洪国栄に対して重要な役職を与えすぎた。そのことも洪国栄が増長した理由の一つだが、それ以上に洪国栄は権力の魔物に取り憑かれたのだ。その端的な例が、自分の妹をイ・サンの即室に送り込んだことだ。つまり、王族と姻戚関係を結ぼうとした。これこそが、朝鮮王朝の歴史の中で何度も繰り返されてきた外戚の影響力の保持であった。

こうしてさらなる権力を掴もうとした洪国栄。演じているハン・サンジンの表情も明らかに変わってきた。イ・サンが即位するまでは誠実そうな表情を浮かべていたが、権力者になってからは、狡猾な雰囲気さえ漂わせるようになった。このようにハン・サンジンは表情を微妙に変えて洪国栄の変わり身を演じ切っていた。

見事な演技で注目を集めるハン・サンジンの出演作で、今回は『ソル薬局の息子たち』と『結婚してください』を紹介しよう。

ハン・サンジンの演技の魅力

『ソル薬局の息子たち』は、ソン・ヒョンジンがソル薬局を経営する薬剤師でソン家長男のソン・ジンプンを演じ、イ・ピルモが小児科開業医のソン家二男ソン・テプンを演じている作品だ。

このドラマで、ハン・サンジンはKBC報道局社会部記者をしているソン家三男ソン・ソンプン役で出演していた。

『結婚してください』は、大学の社会学部教授キム・テホをイ・ジョンヒョク、テホの妻で餅店のパートをしているナム・ジョンイムをキム・ジヨン、テホの妹で小学校教師のキム・ヨノをオ・ユナが演じている。

このドラマでハン・サンジンは、シングルファーザーのハン・ギョンフン役を務めていた。

時代劇でも現代劇でも全力の演技で見る人を楽しませるハン・サンジン。今後、どんなドラマに出演するのかに期待が高まる。

文＝大地 康