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世界からお届け!SDGs通信ミラノ編。地元の水族館とタッグを組み、絶滅の危機に瀕する海洋生物を救う団体

  • 2023.7.30
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世界からお届け!SDGs通信 ミラノ編。地元の水族館とタッグを組み、絶滅の危機に瀕する海洋生物を救う〈SALVA〉

絶滅危惧種の生態と環境問題を楽しみながら学ぶ機会を提供

イタリア国内の絶滅危惧種は、山間部での違法な狩猟により大幅に減少したマルシカヒグマや、シチリア島のみに生息するボネッリワシ、海洋生物ではカレッタカレッタ(アオウミガメ)が知られている。

アドリア海に面する街・リッチョーネに拠点を置く団体〈SALVA UNA SPECIE IN PERICOLO〉は、主に絶滅の危機に瀕する海洋生物の未来を守る活動を行っている。ウミガメ、イルカ、サメ、フラミンゴ、フンボルトペンギン、ミツバチなどがその活動の対象だ。そしてこれらの動物たちの生息環境を守るために避けられないのが、海洋プラスチック問題。そこで各地の水族館と連携し、海の美しさを見せるエンターテインメント性と、生物の生態や生育環境についての知識を広めるエデュケーション(教育)を融合することを特徴としている。

水族館で海洋生物と触れ合うことと、それらを守る必要性を教えることで、環境教育を身近に考えることができる。またEUのウミガメ保護プロジェクト「TARTALIFE」に参加している非営利団体と協働し、傷ついたウミガメを保護の上、リハビリ後に海へかえす活動を続けている。地中海に生息するバンドウイルカの保護にも力を入れており、生息地外調査により、アドリア海側での海洋保護区設立に役立つデータ収集を様々な大学と協力して行うなど、絶滅危惧種の未来を繋げる活動を続けている。

世界からお届け!SDGs通信 ミラノ編。地元の水族館とタッグを組み、絶滅の危機に瀕する海洋生物を救う〈SALVA〉
ミツバチを守るための子供へのレクチャー。
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海で傷ついたウミガメの回復センター。
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SALVAと連携のカットーリカ水族館。

Information

SALVA UNA SPECIE IN PERICOLO

サルヴァ ウナ・スペーチェ・イン・ペリーコロ
「絶滅危惧種を救おう!」というスローガンを掲げる非営利団体。エミリア・ロマーニャ州のリッチョーネに活動拠点を置き、海洋絶滅危惧種の保護に貢献。

HP:https://www.salvaunaspecie.it/
Facebook:Salva una specie

profile

佐々木志保

ささき・しほ/コーディネーター。日本の旅行会社で7年間勤務し、ツアー企画等を担当。2005年に渡伊。ミラノの出版社に入社。現在はフリーランスで通訳・コーディネーターとして活動。

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