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「耐えられない!」息子を傷つけ笑い飛ばす最低な兄弟。キレたのは妻ではなく?<食料を食いつくす夫>

  • 2024.8.11

夫は、妻の料理を残さずキレイに食べてくれる、明るくてやさしい人。新婚当初、妻はたくさん食べる夫の姿を見て、「食いしん坊なんだから♡」とほほ笑ましく思っていました。しかし数年後、苦い表情で夫が食事をする姿を眺める妻……。夫は、翌日の分を想定して作ったものまで、すべて食べてしまう、“食いつくし系夫”だったのです。あまりガミガミ言わないようにしていた妻ですが、小学生になった息子が収穫を楽しみに育てていたミニトマトを食べてしまった際は、さすがに激怒。しかし、その後も夫の自分勝手な行動が直ることはありませんでした。そんな中、家族で夫の実家に帰省することに。同じタイミングで帰省していた義弟の妻から、お菓子の詰め合わせをもらい、息子は大喜び。「少しずつ、みんなで食べよう」と目を輝かせていました。しかし、妻と息子が就寝後、晩酌をしていた夫と義弟が詰め合わせの袋を勝手に開け、食べてしまったのです。

翌朝、夫が息子のお菓子を勝手に食べたことに気がついた妻は、内心怒りが爆発。今回ばかりは到底許すことができないと、起きてきた夫を問い詰めます。

しかし、「あーそうなの? あったから食っちゃったよ!」と悪びれる様子もない夫。感情的になると夫もムキになり、最終的に夫が逃げ出す、というのがお決まりのパターン。イライラを押し殺しながら、「息子に謝ってね」と伝えました。

息子に謝りに行った夫ですが、あろうことか「あんなところに置いておくのも悪いんだぞ? パパが子どものころは、おやつを放置していると兄弟に食べられていたんだ」と、まるで息子が悪いかのように、息子に話したのです……。

夫の話に固まる息子。あまりに身勝手な言い分に、怒りに震える妻は……。

兄弟そろってあきれる言い訳に…

今まで怒った姿など見せたことのない義妹。冷え切った声に、その場がピリつきますが、息子には、いつものにこやかな笑顔を向け、語りかけました。

「言うことに欠いて『置いておくほうが悪い』だとぉ……!?」

怒りに震える妻ですが、気になるのは息子の反応。すると息子は、「袋……僕が開けたかったな……」と悲しそうに呟きました。

「もうダメ……こんなの耐えられない……キレそう!!」

妻の怒りが爆発しそうになったところで、「あの、お義兄さん」と義妹が声を上げました。

「すみません、話がきこえてきて。今のって本当ですか?」

「うん、そうそう。ごめんねー」

相変わらずケロッとしている夫は、義弟に話を振りました。

「つか、お前も食ってたろー?」

「あー……ごめんね、息子くん。誰のかわからなくて」

義弟も軽いトーンで、息子に謝ります。そして、「自分たちの幼少期は食べ物を奪い合っていて大変だった」と、お互いの食い意地で盛り上がる始末。すると、義妹は……。

「いや、どうして笑えるんですか?」

真顔でふたりに問いかけます。いつもやさしい義妹の冷え切った声に、その場がピリつき、男性陣も動揺している様子。義妹は、いつものにこやかな笑顔で振り向き、息子に語りかけました。

「ごめんね息子くん」

「ううん、僕はいいよ」

「そういうわけにはいかないよ〜」

義妹は息子が許そうと、盗み食いしたふたりを許すことはないのでした。

妻がキレる前に、静かで激しい怒りを見せた義妹。穏やかな性格の人の、冷え切った声ほど怖いものはないですよね。

「自分が子どものころは食べられても仕方なかった」という話で、今回の盗み食いをうやむやにしようとしていますが、まったくのお門違い。盗み食いがよくないことは大前提ですが、楽しみにしていた息子の気持ちを裏切ったことに問題があります。食べてしまったからには、心から息子に謝り、息子の気持ちが少しでも救われることを願うばかりです。


著者:マンガ家・イラストレーター あべかわ

ベビーカレンダー編集部

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