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親が亡くなって「預金口座が凍結」!そんな時はどうすればいい?

  • 2023.7.28

親が亡くなった後、多くの人が困るのが「預金口座の取り扱い」だ。口座の保有者が亡くなったことを銀行が知ると、口座は凍結されてしまうらしいからだ。たとえ生前に親から、口座のお金を使うよう言われていても、凍結されるとすぐ引き出すわけにはいかない。こうした場合はどのように対処すればいいのだろうか?また、そうならないように事前に何かできることはあるのだろうか?

■亡くなった親の財産のありかがわからない!預金口座を調べる方法は?

いつかは必ずやってくる親との別れの日……。親が亡くなったとき、子である自分は、親の財産を相続する権利がある。しかし、預金口座は複数持っている場合が多く、そもそもどんな銀行に口座を持っていたかさえ分からないこともある。故人の口座を調べるにはどうしたらよいのだろうか。

●取引関係者へのヒアリング

故人の預金があることは分かっているけれども、通帳や明細などが見つからず、預金口座の情報がまったく分からない場合にはどうすればよいのか。

その場合、もし確定申告などで故人が頼っていた税理士がいれば、その税理士が預金口座の情報を知っているかもしれない。

また、故人が会社に生前勤めていれば、会社が給与振込口座を把握しているだろう。

故人が会社経営者や個人事業主であれば、取引先からの報酬の振込口座があるはずなので、思い当たる取引先に問い合わせてみるとよいだろう。

●遺産分割調停での質問

故人の財産の分割方法について、親族間で争いがない場合にはよいが、争いがある場合、自分ではなかなか故人の情報を入手できないことがある。

こういった場合、裁判所で遺産分割調停という手続が行われることが多いだろう。

故人についての情報が容易に手に入らない場合、遺産分割調停手続において、裁判所を介してほかの相続人に質問してみるのも方法のひとつだ。

ただし、この場合、漠然とした質問では受け付けてもらえないので、銀行名や支店名など、ある程度の情報は必要になってくるだろう。

■亡くなった親の口座が凍結されたときの対処法

「亡くなった人の口座は凍結される」という話を聞いたことがある人もいるだろうが、親が亡くなった場合、子どもがそのお金を引き出せるようにするためにはどうしたらよいのか。

●口座凍結で困ったときの対処法

以前は、相続関係の話し合いが終わって手続きを済ませるまでは、口座は完全に凍結されてまったくお金を引き出せない状態になっていた。

しかしそれでは残された遺族が困窮してしまうことがあるため、2018年7月に法律が改正され「遺産分割前の相続預金の払戻し制度」ができた。

これは、相続関係の話し合いがまだ済んでいない状態でも、預金の一部だけならお金を引き出せる制度だ。

窓口に行く人の印鑑証明書や相続人全員の戸籍謄本などは必要だが、「預金額×3分の1×払戻しを行う相続人の法定相続分(1つの金融機関につき150万円が上限)」までなら引き出せるようになった。

より大きな金額が必要な場合は、家庭裁判所に申し立てることでその判断に応じて預金の全額または一部を引き出せる場合もある。

ちなみに口座名義人が亡くなっていても、それを銀行に伝える前なら、事前に聞いておいた暗証番号を使ってATMでお金をおろすこともできる。

ただこの方法は、あとから親族間で問題になって相続争いを泥沼化させる可能性もはらんでいるので注意したい。

文/編集・dメニューマネー編集部

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