パー3攻略法！ 大叩きを撲滅するビギナー向けコースマネジメント【甲田良美プロLESSON】

パー4やパー5と違い、パー3ホールは平らなライからグリーンを狙えます。しかも、ボールをティアップできるので、フェアウェイから打つよりもナイスショットの確率が高いと言えるでしょう。今回はそんなパー3のホールの攻略法を甲田良美プロがレッスンします！

◆ビギナーがパー3をボギーで上がるには？ 安全な攻略法

例えば、図のようなグリーン手前まで115ヤードのパー3があったとします（2グリーンですが、今回は右のグリーンを使用します）。この場合、まず考えるべきことは、グリーンの右手前と左手前にあるバンカーにティショットを入れないことです。なぜなら、バンカーショットを苦手とするレディスゴルファーが少なくないから。初心者となれば、なおさらですよね？

バンカーを避けたいなら、バンカーまで届かないクラブを選択しましょう作戦としては、ティショットでバンカーまで届かないクラブを持つことです。この場合、ティグラウンドからバンカーまで95ヤードなので、多くのビギナーゴルファーは、9番アイアンかピッチングウェッジを持てばバンカー手前で止まるはずです。そこからグリーンまでは約20ヤード。花道からアプローチしてもいいですし、パターで転がしてもいいでしょう。上手くグリーンに乗れば2オン1パットならパー、2パットでもボギーです。

ただ、グリーンまで115ヤードなので、7番アイアンか8番アイアンで打っても十分グリーンに届く距離です。思い切って1オンを狙ってもいいでしょう。

その場合、一つ注意点があって、ピンを狙わないでほしいのです。パー3はグリーンまで届くと思い、ついピンを狙ってしまいがちですが、右サイドか左サイドに立っている場合、少しでも曲がると難しいライからアプローチすることも考えられます。初心者ならば、パー3ホールではどんなときでもピンを狙わず、グリーンの真ん中を狙いましょう。多少曲がってもエッジに残れば、そこからパターで2打目を打つことができます。あと、くれぐれもグリーンをオーバーさせることがないように。オーバーすると下りのアプローチが残りやすいので、一つ間違えるとグリーン手前にあるバンカーに入る危険もあるので気をつけましょう。

◆入れるならどっちのバンカー？ 入ってしまった時の打ちやすさも考える

グリーンを直接狙う場合、当然両サイドのバンカーに入る確率も高くなります。仮に、ピンが右手前に立っていた場合、どちらのバンカーに入れた方がいいと思いますか？ 男性ゴルファーや力のある人ならピンから遠いバンカー、この場合は左のバンカーに入れた方がいいと考えるでしょう。近いバンカーからだピンに寄せにくいからです。

レディスゴルファーの場合、必ずしもそれは正解ではないんですよね。バンカーから長い距離を打つのがあまり得意でない方が多いので、できれば短い距離を打ちたいからです。したがって、この場合は右のバンカーに入れた方がいいでしょう。

左のバンカーに入れてしまうと、無理に距離を出そうとして、もう一度バンカーから打つことになったり、右のバンカーに入れてしまう人もいるかもしれません。だったら、最初から右のバンカーに入れておくのがいいと思います。

もちろん、バンカーの状況にもよります。初心者の場合、できるだけアゴが低いバンカーのほうがプレッシャーを感じないだけに、もしも右バンカーのアゴが高く、左バンカーのアゴが低いなら左バンカーのほうがいいかもしれません。

大切なのは自分のレベルや調子に合わせた攻め方をすることです。すぐにピンを狙うような無理な攻め方だけは避けるように心がけましょう。

ピンの位置に惑わされず、グリーンの真ん中を狙うこと。ピンの位置を考えて左右どちらのバンカーに入れた方がいいのかも考えましょう

◆教えてくれたのは…甲田 良美プロ

こうだ・よしみ／栃木県出身。現在フリー。1983年生まれ。18歳から競技をはじめ、2009年にプロテスト合格。2009年に下部ツアー「LIONレディースカップ」で優勝し、2010年「リゾートトラストレディス」でツアー初勝利をあげる。

撮影／山代厚男 取材・文／山西英希 取材協力／長太郎カントリークラブ【PGM】

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