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本場イタリアに学ぶ!知られざる「オリーブオイル」ビューティ活用法

  • 2015.12.23
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日本でもすっかりおなじみになったオリーブオイル。とはいえ、まだまだ“オリーブオイル”と“エキストラヴァージンオリーブオイル”の違いや効果的な使い方については知られていないのが実態ではないでしょうか?

そこで今回は、イタリア在住の筆者が、“今さら聞けない”オリーブオイルのビューティーパワーをご紹介します。

 

イタリアの台所に欠かせないオリーブオイル

そもそも“生命の木”と呼ばれるほど生命力が強く、地中海沿岸諸国の気候にあっていたたオリーブの木は、2,000年以上前からオリーブオイルのために栽培され利用されてきました。

オリーブオイルはイタリアの伝統的な食生活“地中海ダイエット”で基本となる大切なオイルです。ご存知のとおり、香りがよく、コクとピリッとくる刺激があるため、パンや野菜との相性抜群のおいしさ。“油”と言っても、動物性の油と違って軽く、胃にもたれることがありません。

 

収穫後すぐに「コールドプレスしたものだけ」がEvオリーブオイル

イタリアでは10月下旬から12月にかけてがオリーブの実の収穫どき。

雨や寒さなどの天候を見計らいながら、実が黒くなってしっかり熟したころに収穫し、48時間以内に昔ながらの方法で27度以上の熱が加わらないようにプレスした無添加の極上のもののうち、その酸度が0.7%以下のものだけが“エキストラバージンオリーブオイル”(以下Evオリーブオイルと表記)と呼ばれます。

その初物は、新鮮なだけに栄養素もたっぷりで香りもフルーティ。この時期イタリアでは、ボージョレ―ヌーヴォーよりも、オリーブの出来について関心が高まります。

 

■Ev

オリーブオイルは「非加熱」で

オリーブオイルは、古代から“黄金の液体”と呼ばれており、悪玉コレステロールを減らす作用のあるオレイン酸、抗酸化作用のあるポリフェノール、ビタミンE、オメガ9にリノール酸、ビタミンA、ビタミンD、鉄分、カルシウム、マグネシウム、カリウムまで含まれています。

とくに“オレオカンタール”という成分は、消炎鎮痛作用があり、心臓病疾患、がんの予防に役立っていると言われており、イタリアが世界有数の長寿国であるためにオリーブオイルは欠かせません。

この豊富な栄養分を摂取するには、新鮮なうちに生で利用するのが一番です。上質なEvオリーブオイルはその豊富な栄養素を壊さないように生食用で、加熱料理用には普通のバージンオイルとイタリアでは最低2種類のオリーブオイルを使い分けてる家庭がほとんどです。

 

■イタリア流「Evオリーブオイル」活用法

野菜を生で食べるとその栄養素や酵素を丸ごと吸収できますが、新鮮なEvオリーブオイルをかけるだけでおいしくなるうえに栄養度がアップします。

イタリアでは、昔から新鮮な野菜サラダには直接Evオリーブオイルと天然塩をふりかけるだけです。あとはお好みで、レモンやワインビネガーをかけていただきます。

前菜に新鮮な季節野菜をスティック状に切り、Evオリーブオイルと天然塩、胡椒を混ぜたディップにつけるだけの簡単なソースは野菜が生のままいくらでも食べられるおいしさです。

 

 ■2015

年産のオリーブオイルは「当たり年」

今年の夏は猛暑が続き秋になっても雨が少なかったため、オリーブの実にとっては最適な気候条件だった2015年。筆者が味見した今年の新鮮Evオリーブオイルも、フルーティな香りとピリッとした刺激が強い大満足のオイルでした。寝かせるとだんだんと味がマイルドに変化していきます。

 

日本でも良質のEvオリーブオイルが手に入ります。新鮮なオイルで、野菜をおいしく食べてみませんか?

【著者略歴】

※ KOKO ・・・大学時代に訪れたローマでイタリア料理の魅力にふれ、会社勤務ののちイタリア留学。その後イタリア人と結婚。専業主婦としてイタリア家庭料理の研鑽に励む。妊娠・出産を通し、食の大切さを再認識し、スローフードライフを実践。現在は2人の子どもの子育てを中心に、観光業、翻訳業、そしてイタリアのカルチャー、ライフスタイルについても情報発信中。

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