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「させていただきます」ばっかりは【NG】逆に悪い印象を持たれているかも…!

  • 2023.9.13
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日常で「させていただきます」という言葉に違和感を感じたことはありませんか?

ビジネスシーンで使われることの多い「させていただきます」という言葉遣い。耳にする機会も多い言葉ですが、知らないうちに誤った使い方をしている場合も多くあります。近年では多様に使う若者が多く、悪い印象を与えてしまっていると話題になったこともあるんです。

今回は、「させていただきます」の意味や正しい使い方、使う際の注意点、言い換え方などを解説します。ぜひ正しい使い方をマスターしてくださいね。

1.「させていただきます」という意味

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「させていただきます」は、「させてもらう」の謙譲語です。謙譲語は、自分がへりくだることで相手への敬意を高める言葉のことを指します。

例えば部下が上司に対して「させていただきます」という場合、部下が自分の立場を低くして、上司の立場を高くすることで敬意を表すことができます。また、文化庁の敬語ガイドラインによると、相手の許可を得ての行動と、こちら側が恩恵を受けるという事実や実感がある場合に使うべきだとされています。

しかし「させていただきます」という言葉ばかり使いすぎると、プラスではなくマイナスの印象を与えてしまう恐れがあるため注意が必要です!

2.「させていただきます」が使える2つの条件

上記で述べたように、文化庁では「させていただく」という言葉について、2つの条件を満たす場合に使用することが適切だと述べています。

  1. 「相手もしくは第三者の許可を得ているか」
  2. 「それにより自分が恩恵を受けるか」

つまり、相手の「許可を得ていない場合」や「許可を得る必要がない場合」、「恩恵を受けていない場合」に用いるのは不適切となります。

3.「させていただく」のNGな使い方と正しい使い方

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「させていただきます」を使う際の注意点を踏まえて、続いてはNGな使い方と正しい使い方を例で見ていきましょう。

【例1】
(誤)「直ちに確認させていただき、ご連絡させていただきます」
(正)「早急に確認し、ご連絡させていただきます」

確認する作業に相手の許可はいらないため、「させていただく」という表現は不適切と言えます。

【例2】
(誤)「納期を延期させていただきます」
(正)「納期を延期させていただけないでしょうか?」
相手に迷惑がかかることをお詫びしたうえで、相手の許可を求める表現にしましょう。

【例3】
(誤)「私が報告のメールを書かさせていただきます」
(正)「私が報告のメールを書かせていただきます」
「書く」と「させていただく」をつける際に「さ」を残すのは間違いです。「書かせていただきます」が正しい使い方となります。

ポイントは、「もう決めたからあなたの意見は関係ない」という一方的な押し付けにならないように注意すること。許可を得ていない場合は、まずは許可を求めるために「〜させていただけないでしょうか?」などとお伺いを立ててくださいね。

正しい使い方をマスターしよう

敬語は誤った使い方をすると逆に失礼になってしまいます。今回ご紹介した内容を参考にして使ってみてくださいね。

 

出典:文化庁『第三話「敬語のTPO~依頼の仕方~」理解度チェックの解答』

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ライター:能美黎子(のうみれいこ/ Instagram:@reikonohmi
大学卒業後、新卒にて最大手保険会社にて約7年秘書の経験を経て、ITコンサル企業の社長秘書に転職。その後、数社の社長秘書を経験し秘書歴約15年となる。秘書検定準1級を取得。
今までの経験を活かし、接遇や礼儀作法、マナーなど“品格”を大事にした執筆作業を行なっている。
編集:TRILLニュース