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「新幹線にも上座がある!」失礼にならない席順のマナー、元秘書に聞いてみた

  • 2023.9.7
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KPG-Payless/shutterstock.com

コロナ禍がようやく収束し、仕事上でも出張などで移動が多くなったのではないでしょうか?上司や目上の方と移動するときに気になるのが、席次と席順のマナーですよね。

基本的なルールは簡単ではありますが、座席の配置はさまざまなパターンがあります。移動時に関しては相手の体調や好みも考えなくてはいけないため、臨機応変に対応する力が試されるでしょう。

今回ご紹介する、新幹線のマナーは特に例外が多いので、席次についての基本から応用まで分かりやすく解説していきます!

新幹線の座席にも上座と下座はある?

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Petro Perutskyi/shutterstock.com

新幹線にも上座と下座はあります。室内や車内など、その場で一番いい席が「上座」、その逆の一番よくない席が「下座」です。上座から下座までの席にはきちんと順番が決まっているので覚えておきましょう。

席次を考えるときの基本は、景色が良く見える席、入り口から遠い位置、さらに万が一の事故の場合に一番安全な席が上座となります。快適に心地よく過ごせる場所が上座です。

上記のことを踏まえると、自ずと上座の席が分かりますよ。

  1. 窓側が上座、通路側が下座
  2. ドアから遠いほうが上座、近いほうが下座
  3. 対面するボックス席においては、進行方向を向く方が上座

しかし、どのようなケースにおいても「下座だから私はここ」と決めつけて座るのではなく、上司の動向を見守り、必要に応じて「窓側にお座りになりますか」「通路側の方がよろしいでしょうか」などと声掛けをすることが大切です。

それでは、人数別にさまざまなパータンの席次・席順を確認していきましょう。

【2名席】の場合

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2人掛けシートの窓側が上座通路側が下座になります。

【3名席】の場合

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3名席では、窓側の座席が上座、通路側が2番目、真ん中の座席は狭くて不便なので下座になります。
ここで注意してほしいのは、特に指定がない場合は目上の人を上座である窓側に案内しますが、窓側に座ると通路に出にくくなる点。

また、なかには窓側が苦手な方やトイレに近いほうがいいという方もいます。そのため、上司や取引先と乗る場合には「窓際の席と通路側、どちらがよろしいですか?」と一声かけるといいでしょう。

【4人掛けボックスシート】の場合

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向かい合って座る4人掛けボックスシートでは、窓側の進行方向を向いた座席が1番目の上座です。通路側の進行方向の座席が2番目、窓側の進行方向と反対の座席が3番目、通路側の進行方向と反対の座席が下座になります。

窓側の座席を上座とする考え方もあり、その場合は、2番目と3番目が入れ替わります。

【5名横並び席】の場合

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2名席の窓側の座席が1番上座、3名席の窓側の座席が2番目、2名席の通路側の座席が3番目、3名席の通路側の座席が4番目、3名席の真ん中の座席が5番目下座となります。

【6名席・6人掛けボックスシート】の場合

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向かい合って座る場合、後列の窓側が1番上座、前列の窓側の座席が2番目、後列の通路側の座席が3番目、前列の通路側の座席が4番目、後列の真ん中の座席が5番目、前列の真ん中の座席が6番目の下座となります。

6人掛けボックスシートの場合は、進行方向を向いた真ん中の座席が5番目、その正面が下座となります。

窓側を上座と考えると上記のようになりますが、進行方向を向いた座席を上座とする考え方もあります。その場合には、進行方向を向いた窓側から1、3、2番目となり、進行方向と反対のシート窓側から、4、6、5番目となります。

敬意を持って座席を案内しよう

席数別で新幹線の席順マナーをご紹介してきましたが、上記の席が絶対ではありません。一番大事なことは、その場での対応力になってくるかと思います。

席次や席順はビジネスでもプライベートの場でも共通して、目上の人に対する敬意や、来客に対するおもてなしの心の現れです。そのことを念頭におきながら、相手を思いやる気持ちで座席をご案内してみてくださいね。

 

※記事内の情報は記事執筆時点の情報です。
※記事内の画像はイメージです。
※シーンなどによってマナーが異なる場合があります。



ライター:能美黎子(のうみれいこ/ Instagram:@reikonohmi
大学卒業後、新卒にて最大手保険会社にて約7年秘書の経験を経て、ITコンサル企業の社長秘書に転職。その後、数社の社長秘書を経験し秘書歴約15年となる。秘書検定準1級を取得。
今までの経験を活かし、接遇や礼儀作法、マナーなど“品格”を大事にした執筆作業を行なっている。
イラスト:たまちゃん(TRILLニュース)編集:TRILLニュース