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“广”の中に“KO”と書いて何と読む? 祖父の書いた“驚きの略字”に「初めてみた」「使ってました」

  • 2023.9.1

昔の本や映像で当時の人の書き文字を見たとき、日本語なのに「何て書いてあるんだろう」と謎に思ったことはありませんか?

永野敏一(@bestoshi)さんが、お祖父様の書いたある略字を「この書き方する人に出逢ったことがない」と投稿すると、「初めて見た」という人や「よく使っていた」という人など、さまざまな人からコメントが寄せられました。

いったいどんな字なのでしょうか?

永野敏一(@bestoshi)さんのお祖父様がよく書いていたという略字がこちらです。

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出典:永野敏一(@bestoshi)さん

何と読むか分かりますか?ヒントは「2023年夏の甲子園」です。

正解は…

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出典:永野敏一(@bestoshi)さん

※下記の日付のリンクをクリックするとX(Twitter)に移動します

永野敏一@bestoshi 2023年8月23日
僕のおじいちゃん、「慶應」って書く時にこんな略し方してたんだけど、今までこの書き方する人に出逢ったことがないんです。

「慶應義塾」となっていると分かりやすいですね。確かにまだれの下にはアルファベットでKOと書かれているので「けいおう」と読めます。普通に書くと画数が多くなるところ、この書き方だと簡単ですね。

お祖父様が略字を使われた経緯は…

今回、お祖父様の略字を投稿された永野敏一(@bestoshi)さんにお話をお伺いしました。

---お祖父様のこの文字を見て、どう思われましたか?

永野敏一(@bestoshi)さん「多分最初に目にしたのは小学校低学年くらいだったと思います。祖父が毎日つけていた日記に、その日の世の中で起きたことを書き込んでいたのですが、例の略字で『石原裕次郎が慶應病院に入院』と書いてあったのを憶えています。すごくカッコいいなと思って、学校の黒板に意味もなく慶應ってこの略字で書いてた記憶があります(笑)

---「この書き方をする人」からのリプライもありましたが、印象的だったものは?

永野敏一(@bestoshi)さんこうした略字はゲバルト文字と呼ばれていて、学生運動などのニュースフィルムなどでも目にしますが、まさかこの慶應の字もゲバルト文字だとは知りませんでした」

---特定の年代の人にとっては身近だった字のようですね。

ゲバルト文字とは、1960年代の日本の学生運動でビラや立て看板などに使用された特徴的な字体のことです。ゲバ文字、全共闘文字、全学連文字などと呼ばれることもあります。

知っている人から初めて見たという人まで

こちらの投稿を見た人たちからは、次のようなコメントが寄せられました。

「いわゆるゲバルト文字ですね(他の言い方もあるみたいですが)。例えば『確認』を言偏にK、言偏にNと書いたり、『寮』をウ冠にRと書いたり...」
「30年くらい前は書いてましたよ〜」
「よく使いました!日吉、三田界隈の居酒屋とかの予約票、歓迎看板あるある」
「塾業界の方はよく使われます」

今でも使われている業界はあるようです。また、他にもさまざまな略し方を紹介しているコメントもありました。

また、この投稿で初めて知ったという人も。

「この略字は初めて見ました」
「素晴らしい発想」

日本語は歴史や使われる背景があり、おもしろいですね。年代によっては知らない「略字」や「表記」はまだありそうなので、「何て読むんだろう!?」と思った字があれば、周囲の人に聞いてみると話が弾むかもしれませんね。



文/構成:TRILLニュース

提供:永野敏一(@bestoshi)さん