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トーナメント戦、全部で何試合必要?《小学生でも解ける問題》

  • 2023.9.13
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高校野球やオリンピックなど、複数のチームで優勝を争う大会では、「トーナメント戦(勝ち抜き戦)」で試合が行われます。

一体全部で何試合が行われるのでしょうか。

実はとても簡単に求めることができます。

問題

50チームがトーナメント方式で試合をするとき、優勝チームが決まるまでに何試合あるでしょうか。(ただし、引き分けはないものとする)

ここで言う「何試合あるか」というのは、「総試合数」のことです。優勝までに何回勝てばよいか、ということではないので、注意しましょう。

50チームで試合をするのだから、1回選は25試合、そして2回選はさらに半分になるけど・・・。

スポーツに詳しい方なら「シードされているチームがある場合は・・・」など、考えるかもしれません。

しかし、実は少し発想を変えるだけで、簡単に求めることができるのです!

 

 

さて、今回の問題の答えは「49試合」です。

解説

「優勝チームが決まるまでの試合数」と言われると、勝ったチームを数えたくなりますが、実は「負けたチームを数える」のがポイントです。

トーナメントは別名「勝ち抜き」という通り、1度でも負けてしまうと、そのチームはトーナメント敗退です。

2チームずつ試合を行い、勝ち負けを決め、優勝を1チームだけ決めるわけなので、すべての試合が終わったとき、以下のことが分かります。

・優勝チームは、1度も負けていない。
・敗退したチームは、1度ずつ負けている。

負けたチームは、1回戦で負けたチームや決勝で負けたチームなど、どのタイミングで負けたかは違いますが、「必ず1回負けている」のです。

そして、1試合で必ずどちらかのチームが負けるわけなので、「試合数=負けたチームの数」となります。

したがって、今回の問題のように、50チームでトーナメント戦を行うと、優勝チームのみ負け無しで、残りの49チームは1回ずつ負けてます。

つまり、試合数は全部で49試合ということになります。

ちなみに、トーナメントの試合数は、
(試合数)=(チーム数)ー1
の計算で求めることができます。

どのようなトーナメントであっても、チーム数が同じであれば、試合数も同じになります。

例えば、8チームでのトーナメントでは、試合数は7試合です。シードされているチームがあったとしても、試合数は変わりません。

下図のように書いてみると分かりやすいですね。

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まとめ

いいかがでしたでしょうか。

「負けたチームの数を数える」という発想があれば、簡単に数えることができる問題でした。

ちなみに夏の甲子園は49チームが出場するので、48試合の実施ということになりますね。


文・監修:SAJIMA

日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」。

編集:TRILLニュース