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大人も意外と間違える【計算問題】解けますか?《小学生でもわかる問題》

  • 2023.9.12
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「小学校の計算なんて簡単でしょ!?」と思われるかもしれませんが、大人になると、なんでも電卓で計算をするようになってしまい、いざ計算をしようとすると、やり方が分からないということがありえます。

今回は、そんな計算問題の中でも、小数のわり算、さらに余りまで出てきます。

正確に計算できるでしょうか?

問題

undefined
次のわり算で、商は整数で求め、余りも出しなさい。
4.7÷0.6

電卓で計算すると、余りを出すことができません。ご丁寧に小数点以下まで計算されてしまいます。

「商」というのは「わり算の答え」のことです。これが整数、つまり小数が出てこないようにします。

小数の計算なのに、答えは整数になりますよ。そして余りにも注意しましょう!

 

さて、計算できたでしょうか。

答えは「7あまり0.5」です!

解説

もしかすると「0.7あまり5」とか「7あまり5」なんて間違いをした人もいるのではないでしょうか。

「小数点をどのように処理するか」というのが、今回の計算のポイントです。

まず、わり算では次のような性質があります。

「わる数」と「わられる数」に、同じ数を掛けても割っても商は変わらない

どういうことかと言うと、以下の計算はすべて同じ答え(商)になるのです。
① 20÷4=5
② 2÷0.4=5
③ 0.2÷0.04=5

言葉で表すと、次のようになります。

①「20を4ずつに分けると5個のまとまり」(4が5個で20)
②「2を0.4ずつに分けると5個のまとまり」(0.4が5個で2)
③「0.2を0.04ずつに分けると5個のまとまり」(0.04が5個で0.2)

確かに、答え(商)はぜんぶ同じですよね。

ということで、今回の問題「4.7÷0.6」は「47÷6」の計算をすればいいということですね。

6×7=42だから、47÷6=7あまり5

答えは、7あまり5になるじゃないか!?というのも、よくある誤答のひとつです。

わり算の計算で同じになるのは「答え(商)」の部分だけであって、「余り」は同じになりません。

もとの問題は「4.7÷0.6」です。はじめの数が4.7なのに余りが5もあるのは、おかしいですよね。

ということで、実は余りに関しては、小数点をもとに戻さなければならないのです。

今回の計算で言うと「47÷6=7あまり5」ですが、これを10分の1にすると「商だけは同じ」というわり算の性質により、「4.7÷0.6=7あまり0.5」ということになります。

まとめ

今回の問題は、小学校5年生で学習する「余りのある小数のわり算」です。

小学生だけでなく、大人でも正答率の低い計算問題のひとつでした。ぜひこの機会に計算の学び直しをやってみてください。


文・監修:SAJIMA

日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」。

編集:TRILLニュース