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【数学クイズ】小数→分数で表せる?一瞬で答えを出す方法を紹介

  • 2023.9.9
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数の表し方は様々な方法があります。その中でも分数・小数は日常生活でもよく見かけます。

そして、「分数を小数に直す」というのは、小学校で習うので、多くの方は覚えているのではないでしょうか。

例えば、2/5=2÷5=0.4という割り算をすることで、分数を小数にすることができました。

では、その逆「小数を分数に直す」というのは、可能なのでしょうか。

問題

次の小数のうち、分数の形で表すことができるものを選びなさい。
(a) π(円周率3.141592・・・)
(b) 0.19
(c) 0.191919・・・
(d) √2(1.41421356・・・)

ここで言う「分数の形」というのは、「整数/整数」のことです。

数学が得意な方は、「分数の形」になるものを、分数にするとどうなるのかまでを考えてみてください。

さて、今回の答え、「分数の形」で表すことができるのは以下の通りです。
(b) 0.19
(c) 0.191919・・・
きちんと選ぶことができたでしょうか。

解説

実は小数には2種類があります。「分数に直せる小数」と「分数に直せない小数」です。

まず「分数に直せない小数」は、無理数と言います。無理数の代表例が、今回の問題にもなっている円周率πやルート(√)がついている数です。

小学校では「およそ3.14」として計算をする円周率ですが、実際には小数点以下に無限に数字が並びます。

そして、その小数点以下の数字の並びは、規則性がなくランダムになっています。(√2も同様に、規則性のない数字の並びが無限に続きます)

そのため、この無理数と呼ばれる数は、分数の形で表すことができないのです。

一方「分数に直せる小数」は、有理数といいます。

まず(b) 0.19は、簡単に分数で表せそうですね。0.19=19/100 です。

では、(c) 0.191919・・・というのはどうでしょうか。この数は、小数点以下が無限に続きます。

しかし、円周率や√2と違うのは、「19」が繰り返すという規則性のある点です。

無限に続く小数であっても、規則性があれば分数に直すことが可能なのです。

0.191919・・・と、無限に続く小数を分数に直すと、実は19/99になります。

本当に合っているの?と思われる方は、電卓で「19÷99」をやってみましょう。「0.191919・・・」となるはずです。

まとめ

さて、今回は「分数に直せる小数(有理数)」と「分数に直せない小数(無理数)」についての問題でした。

無限に続く小数であっても、規則性がある並びであれば、分数に直すことができるんですね。

どのような計算によって分数にすることができるかは、現在のカリキュラムでは中学3年生で学習をします。気になる方はぜひ調べてみてください。


文・監修:SAJIMA

日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」。

編集:TRILLニュース