1. トップ
  2. 大人が意外と間違える「指数計算」覚えてる?【中学数学】

大人が意外と間違える「指数計算」覚えてる?【中学数学】

  • 2023.9.7

難しい数学の問題はできなくても「ただの計算問題ならできる!」と思っている方は多いはず。

しかし、計算問題でも「どうやって計算するんだっけ?」と、意外と忘れていることがあるものです。

今回は、そんな間違えやすい計算問題に挑戦です!!

問題

undefined
次の計算をしなさい。
(1)2²×2³
(2)(2³)²

数字の右上につく小さい数は「指数」といいます。2³は「2の3乗」という読み方でしたね。

今回は2つの指数の計算です。2乗と3乗が組み合わさった計算になっています。

「同じ計算じゃないの!?」と思った方、実はこれらは違う答えになりますよ。

 

さて、計算できたでしょうか。答えは以下の通りです。

(1)32
(2)64

解説

まず、指数というのは、「同じものを何回かけ算するか」という計算です。例えば、2³は「2の3乗」と読み、「2を3回かけ算」するということなので、2×2×2の計算です。

(1)の計算は、「2を2回」と「2を3回」なので、つまり「2を5回」かけるという計算になります。

2²×2³
=(2×2)×(2×2×2)
=4×8
=32

また、「2を5回」なので、2²×2³=2⁵という書き方も可能です。

では、(2)は何が違うのでしょうか。

(2)の計算(2³)²は、「2を3回かけたもの」を「2回かける」という形になっています。つまり「2を6回」ということになります。

式で表すと、 (2³)×(2³) です。2³は先ほど計算しましたね。

(2³)²
=(2³)×(2³)
=(2×2×2)×(2×2×2)
=8×8
=64

こちらも同じく「2を6回」なので、(2³)²=2⁶という書き方ができます。

まとめ

2²×2³=2⁵
(2³)²=2⁶

どちらも「2乗の計算」と「3乗の計算」を組み合わせた計算ですが、計算結果は異なります。

もしかすると「指数部分はたし算(2+3=5)」「指数部分はかけ算(2×3=6)」ということを暗記していた人もいるかもしれません。

なぜたし算なのか、かけ算なのかは、指数のもともとの意味である「何回かける」ということを考えると解けるはずです。

単純な計算問題も、もとの意味を考えると、意外と奥が深いですね。


文・監修:SAJIMA

日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」。

編集:TRILLニュース