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スーツ生地を、贅沢かつエレガンスに纏うのが新流儀。

  • 2023.7.25

服作りの本質を探求するクリエイション、上質なファブリックの持つ力、アトリエの高度な職人技。それらすべてを集約して、ファッションの原点から新しいスタートを切った2023年秋冬。ランウェイから発信されたのは、意外性と普遍性が共存する美しい服。何もかもが変わり続ける世界において、もう一度シックの基本に立ち返ろうというデザイナーたちの思いがそこには込められている。ロゴやストリートの主張はいらない。着る人が主役のリアルな本物。自由と意志を纏うシック新時代をここに宣言します。

Lady Savile Row

ルーツは紳士服ですが……私はスーツ生地を優雅に着ます。

テーラリングのメインストリームにのって、目立っていたのが英国のサヴィルロウを思わせるスーツ素材。オーソドックスなグレーウールからペンシルストライプやグレンチェックなどの伝統柄までオールラインナップ。オーバーサイズジャケットにタイトスカートというスーチングもいいけれど、気になるのは脱スーツの提案。しなやかな薄手素材をホルターネックドレスに仕立てたフェンディや、クラシック柄をグラフィックなミニドレスにのせたルイ・ヴィトンがその代表例。メンズライクとは違う私流のエレガンスを纏って。

Louis Vuitton

Balenciaga

Dries Van Noten

Sacai

Fendi

*「フィガロジャポン」2023年8月号より抜粋

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