1. トップ
  2. 恋愛
  3. スマホ断ちと学力アップが同時に叶う…6児のママFPが夏休みの子どもたちを毎日朝から送り込む最強の場所

スマホ断ちと学力アップが同時に叶う…6児のママFPが夏休みの子どもたちを毎日朝から送り込む最強の場所

  • 2023.7.20

働く親にとって悩みの種の夏休みが目前だ。2男4女の6人の子どもを育てているママでファイナンシャル・プランナーの橋本絵美さんは、6人の子どもたちが一斉に家で過ごすことになる夏休み中の子育てと仕事をどうこなすのか。強い味方は図書館だという――。

大家族ママFPの橋本絵美です。ファイナンシャル・プランナーとして子育て世帯を中心に家計改善や資産形成のアドバイスを行っています。また、お金の整理に困っている人はモノの整理にも困っているもの。ファイナンシャル・プランナーとあわせてお片づけプランナーとしても活動をしています。プライベートでは2男4女の母として、育児、家事、家計を切り盛りしています。

さて、長い夏休みに子どもたちはどう過ごしていますか? 長期休暇中はどうしても生活リズムが乱れがち。子どもたちの生活リズムを整えながら知的体力を鍛える場所として、図書館がおすすめです。大人も子どもも読書離れが指摘されていますが、読書を習慣化するうえで図書館は大いに活用できます。今回は読書習慣を身に付ける図書館の活用術をご紹介します。

読書と生活習慣を組み合わせる

読書習慣は生活習慣と組み合わせると身に付きやすくなります。わが家は家族全員読書好きなのですが、スマホやタブレット、ゲーム、学校から支給されるPCなど電子機器が家庭に浸透してくるにつれて、電子機器を触っている時間が増えた分、必然的に読書時間が減ってきてしまいました。なので、夜8時以降は電子機器を触らないことに決めました。

そうすると自然に読書の時間が戻ってきました。また、寝起きの5分読書も家族みんなで行っています。下の子たちもそれぞれ絵本を眺めたり、読んだりして過ごします。5分たつとタイマーがなるようにしていますが、集中して読むと5分があっという間で、もう少し読みたいという気持ちになります。

朝起きた時、トイレの中、寝る前など生活習慣に組み合わせて読書をするようにすると読書をする習慣が定着します。また、5分など短い時間でもちりも積もれば山となります。毎日5分でも読み続ければ月に1冊は読み終えられるはずです。

本に囲まれた暮らしをつくる

わが家では図書館にはかなりお世話になっており、常時50冊くらいの本を借りています。片づけのアドバイスをしているので、本は電子書籍推奨派と思われるかもしれませんが、本は紙で所有しています。わが家の持ち物の優先順位として、書籍は上位にあります。本を置くために他のものを処分することもありますし、本を購入するために他のものを節約することもあります。

また、リビングにはテレビを置かずに本とソファーがあり、ソファーに座って自然と本を手にとるような読書環境を整えています。

リビングでは、ソファーに座って自然に本を手に取りやすい環境をつくっている。
リビングでは、ソファーに座って自然に本を手に取りやすい環境をつくっている。
子どもたちに見る読書の効用

子どもたちを見ていると一人ひとり本の好みや読書の生き方が違います。

中2の長男はとにかく読むのが早く、これおもしろいよと渡すと一瞬で(という表現が本当に合う気がする)読んでしまいます。先日『トヨタの片づけ』を渡したところ、数分後にはもう読み終わったとのこと。読んだふりなのかな? と思い、「片づけができない人って何で仕事が遅いんだろうね~?」と聞くと「仕事の効率が悪いから」と即答されました。長男の場合、読書は勉強面で生きているようで、試験問題を読むスピードや理解するスピードがとても速いです。

中1の長女は小説が好きで、同じ本を何度も何度もじっくり読むタイプ。詩を書いたり、読書感想文を書いたりするのが得意で感受性が豊かに育っている感じがします。

小5の次女はいわゆる小学生の女の子向けの物語をよく読んでいますが、特徴的なのは伝記ものが好きなこと。マザーテレサやヘレンケラーなど女性の伝記が好きです。

小2の三女はジャンル問わずいろいろ読む雑食タイプ。話の流れから言葉の意味を推測するのが得意です。時々意味を勘違いしていることもあるので訂正することもあります。

幼稚園年長の四女は声を出さずに読むことができるようになりましたが、3歳の次男に読み聞かせもしてくれるので助かっています。

3歳の次男は生まれた時から家にゲームやタブレットがあるデジタルネイティブなせいか、他の子たちよりも本を読んで! ということが少ないような気がします(泣)。ですが、接続詞をうまく使いこなすところは上の子たちの音読を聞いたり、読み聞かせの効果かなと思います。

夏休みを利用した読書習慣の身に付け方

学生の場合、夏休みなどの長期休暇は読書生活リズムを作るにはとてもいい機会になります。わが家では長期休暇中は9時に全員で図書館に行くことを日課にしています。午前中は宿題や読書をして過ごし、12時になると昼食のために帰宅します。

午後は友達と遊んだり、自由に過ごすというのがわが家の夏休みスタイルです。毎日半ば強制的に図書館に行くことで、普段より読書量や貸出量が増えます。

社会人の場合や長期休暇以外の通常時には週間予定として図書館通いを取り入れることをおすすめします。体を鍛えるジムのように知的体力を鍛えるジムとしては図書館が最適です。

マシンがそろったジムのようにあらゆる本がそろっています。毎日ではなくてもノー残業デーの水曜日は仕事帰りに図書館に行く、日曜の朝は図書館に行く、など週のルーティンにしてしまうとよいでしょう。

図書館でデジタルデトックス

家にいるとどうしてもタブレットやゲームなどの電子機器に手がのびてしまいますが、図書館であればそのような誘惑からも逃れられます。読書には電子書籍という方法もありますが、タブレットやスマホで電子書籍を読んでいると他のアプリの通知が入ってきたり、SNSが気になったり、ネット検索をしたくなったりという誘惑にかられてしまいます。

図書館にはスマホを持って行かない、スマホの電源をオフにすると決めておけば、デジタルデトックスになります。図書館でデジタルデトックスをしながら読書をすると集中力はさらにアップすることでしょう。

図書館はインターネット空間にリアルにいるようなものだと思います。ネットサーフィンの代わりに図書館内を歩いて図書館サーフィンをすれば、気になった本はすぐに借りることができますし、関連書籍もすぐに手に取ることができます。もしわからないことがあればネット検索の代わりにレファレンスサービスを利用すれば何でも相談に乗ってくれます。

図書館で「お金がない」「場所がない」を解決

本は高くてそんなにたくさん買えないという人もいるかもしれませんが、幸い図書館はいくら借りても無料です。また場所代もかかりません。本を置く場所がないという問題も図書館を利用すれば解決します。

ただし、図書館の本は線を引きながら読めないというデメリットもあります。何度も繰り返し精読することで筆者の考えが次第に自分のものになり、仕事や生活で生きる知恵になります。本を何冊も購入するのが難しい場合も、繰り返し読みたい本や線を引きながら読みたい本を見つけたら、自分だけの書籍として購入するとよいでしょう。

図書館の知られざる魅力

図書館は本が無料で読めるというだけでなく、便利なサービスがあります。また最近では複合型図書館も多数オープンしています。今まで図書館に行く時間がないと言っていた人もわざわざ行きたくなるような図書館が見つかるかもしれません。以下に、図書館のいろいろなサービスの例をご紹介しましょう。

・新聞、雑誌、CD、DVDの鑑賞や貸し出しもできる

図書館では、書籍だけでなく、新聞や雑誌、CDやDVDなども鑑賞することができます。また、館内鑑賞だけでなく、貸し出し可能な図書館もあります。新聞や雑誌はバックナンバーも閲覧できます。

・予約・取り寄せ・リクエスト可能

図書館に行かなくてもHPから蔵書の検索をしたり、貸し出しの予約をすることができます。せっかく図書館に行ったのに借りたい本が貸し出し中ということがないよう事前に予約をしておくと、貸し出し準備ができたらメールや電話などで連絡をしてくれます。在庫がある本であっても予約をしておくと全てカウンターに準備されているので、本を探す手間が省けます。

また、図書館に蔵書がない場合、近隣地域の図書館に蔵書があれば取り寄せたり、蔵書に追加してもらうリクエストを出すこともできます。

・郵送貸し出しサービスも!

送料自己負担で郵送での蔵書の貸し出しを行ってくれる図書館もあります。返却も郵送でよいので、図書館に行く時間がないという人にはありがたいサービスです。

・ブックリユースで本がもらえる

図書館で古くなった本、資料的価値の少なくなった本、複数所蔵している本などを無料でもらうことができます。わが家では絵本のリユースをいただいています。普段選ばないような面白い絵本が手に入ります。最新本はありませんが、掘り出しものの本が見つかるかもしれません。

・イベントを開催

図書館ではイベントが多数開催されています。絵本の読み聞かせ会や映画上映会、夏休みには自由研究や調べ学習をサポートするイベントなどを行っているところもあります。

わが家で毎年はまっているのは読書月間のスタンプラリー。本を借りるとスタンプがもらえるので、子どもたちは進んで図書館に行きたい! と言い始めます。

・知られざるレファレンスサービスのすごさ

図書館では調べものをしたいときや自分にぴったりの本を探してほしいときなど、相談に乗ってくれるレファレンスサービスを提供しています。

各図書館で受け付けた質問はレファレンス協同データベースに保存されており、誰でも閲覧することができます。みんなの質問を見るだけでも物事に対する着眼点や質問の仕方など参考になります。こんなことまでわかるの⁉ と驚きます。公式ツイッターもあるので興味のある方はフォローしてみてください。

レファレンス協同データベース
国立国会図書館レファ協公式ツイッター

・住んでいない場所にある図書館も利用できる!

図書館は居住地でないと貸し出しができないと思われている人も多いかもしれません。図書館によっては勤務地であれば貸し出し可能という図書館、居住、勤務地にかかわらず貸し出し可能な図書館もあります。

在住・在勤に関係なく貸し出し可能。(千代田区立日比谷図書文化館 1階Library Shop & Cafe Hibiya)
在住・在勤に関係なく貸し出し可能。(千代田区立日比谷図書文化館 1階Library Shop & Cafe Hibiya)

多くの大学も図書館を一般開放しています。学生が優先のため利用に制限がある場合もありますが、在校生や卒業生でなくても利用することができます。公共の図書館に比べ、専門書などが充実しています。

公共図書館は閲覧だけであれば居住地にかかわらず利用できるので、仕事の昼休みを図書館で過ごしたり、出先で余った時間を図書館で過ごすこともおすすめです。わが家では帰省したときには地元の図書館を活用しています。

読書をする時間が大切だと思ったら、読書時間の確保を意識して生活を組み立ててみてください。自宅に蔵書を置くのが難しくても、近所に図書館がなくても、ちょっと足をのばせば居心地のよい素敵な図書館が見つかるかもしれません。

読書のある暮らしを後押ししてくれる図書館をぜひ活用してみてください。

橋本 絵美(はしもと・えみ)
はしもとFPコンサルティングオフィス 代表
6人の子どもを持つママFP&お片づけプランナー。福岡県出身。小さな頃から「大家族のママになりたい!」という夢を持ち、慶應義塾大学商学部卒業後、学生時代から交際していた夫と結婚。現在、中学2年生から3歳まで2男4女の子育て中。

元記事で読む
の記事をもっとみる