「年百年中」とはどんな意味？その類義語は？

「年百年中」は、一年中や年がら年中といった表現として用いられる言葉です。では、この「年百」とはなにをあらわしているのでしょうか。

そこでここでは、「年百年中」の意味や由来、類義語について解説します。

まずは、年百年中の意味や由来について見ていきましょう。

年百年中には、一年中いつもを意味します。また、常時や始終をあらわす際にも用いられます。

年百年中における「百」は、数字の100のことではありません。何回もという数字が大きいことを比喩する形で用いられています。

なお「年百」と「年中」は、どちらも一年中いつもを意味する語句です。つまり、年百年中は同様の意味の言葉を重ねて強調した表現ということになります。

ここからは、年百年中の例文とその用い方について見ていきましょう。

この表現は、彼がいつも遊んでいるという事をあらわしています。そして、真面目に働いていないであったり、だらしない生活を送っていることを暗に示しています。

この表現では、彼女が休みなく働いている状況をあらわしています。年百年中の、一年中終始という意味を用いた表現となります。

この場合の「休みなく」というのは、昼食の時間や休憩時間を撮らないことではなく、休日や祝日も返上して働いている様子となります。

年百年中は、習慣に対して使用されることもあります。ですから、「あの子は年百年中SNSをチェックしている」という一文は、SNSの更新がないかを常に見たり投稿しているというニュアンスとなります。

一年中や常にといった意味の年百年中。その類義語としては、「年頭月尾」「年がら年中」「常住坐臥」等があげられます。

年頭月尾の「年頭」は年の始まりを、「月尾」は月の終わりを指す言葉です。年始と月末の組み合わせたことで意味が転じ、一年中を表すようになりました。

一年中ずっとを意味する年がら年中。

この言葉に含まれる「がら」というのは、年中を強調するために付けられた表現とされています。年中を強調するために生まれた「年が年中」というという言葉が変化したことで、「年がら年中」になったという説があります。

常住坐臥は、座っている時も横になって寝ている時であってもいつもという意味があります。本来は仏教用語で日常の立ち振舞を指して用いられる「行住坐臥」という言葉が、「常住」と混合されたことで生まれた言葉です。

ちなみに行住坐臥というのは、歩くことを指す「行」、留まることをあらわす「住」、座ることを意味する「坐」、そして横になること示す「臥」のことです。

年百年中には、一年中いつもという意味があります。これは、年がら年中や年頭月日といった言葉と同様の意味となります。

「年百」と「年中」はどちらも一年中という意味があるので、年百年中は一年中の強調表現ということになります。