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さっきの笑顔どこ行った!?→ハワイ人がレジで豹変した理由【おかしなハワイ人の暮らし(16)】

  • 2023.7.17
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<さっきの笑顔どこ行った!?→ハワイ人がレジで豹変した理由>おかしなハワイ人の暮らし[#16]

<前回からの続き>何でも思い通りにいかないと機嫌が悪くなるPatおばさんにせかされて、(私が作れない)日本食を作る為に一緒にスーパーへ買い物に行きました。
私はスーパーに向かう途中「料理はできないから買い物に付き合うだけだからね?」としつこく言い続けますが、Patおばさんはその言葉を完全無視します。

彼女が決めたメニューは「スシ」と「トンカツ」なので、その材料をカートに入れていくのですが、ここでもPatおばさんのこだわりが満載。
いちいちメーカーと値段のラベルを見極めて文句を言いながらの買い物です。

「ショーユはキッコーマンがいいの。アロハショーユはダメよ!」と言いながら値段が倍以上もする日本製の醤油を選び、お値段高めの品物ばかりカートに入れていくPatおばさん。
極め付けはお米で、安いカルフォルニア米でなく鶴のマークが描かれている日本米(何の品種だかは分かりませんが)を手に取り、すごく嬉しそうに私を見るのです。
トンカツ用のお肉もどっさり手にしてご満悦でレジに並びました。

「257ドル…(3万円以上!)」レジのおねえさんが値段を告げ、「Cash or charge?」と支払い方法を聞かれると、Patおばさんはその言葉をそっくり私に向かって聞いてきました。

「えっ?私?」嫌な予感は大当たり。
彼女は私にファミリーに振る舞うご飯のお金を払わせようとしているのです!

「アンティ、私はそんな大金持っていないし、クレジットカードもないよ。」と私が答えるより早く、おばさんが怒鳴り始めました。
「払わないとは言わせない、アンタの国の料理を作るのだからアンタが払うべきよ!」というような事を言っているのだとは思うけど、あまりに早口で怒鳴るので私には良く聞きとれません。

信じられない事ですが、彼女は怒りでメガネも曇るくらいの興奮状態で、その姿を見た私は逆に冷静に「お金はない」と繰り返す事が出来たのです。

内心はすごく怖かったけれど、怒鳴り続けるPatおばさんを下から睨み、絶対に引き下がらない私。

そんな私の様子を見て諦めたPatおばさんは、とうとう品物が満載のカートを押しやり、「cancel!」と叫んで店を出て行ったのでした。<次回へ続く>

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