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セーヌ船上レストラン、リヴィエラ・フーガで地中海リゾートの悦楽。

  • 2023.7.18

アレクサンドル3世橋のたもとに浮かぶ 船上レストランのリヴィエラ・フーガ。photos:Pierre Lucet-Penato

アレクサンドル3世橋の左岸側からセーヌ河岸へ。そこに待つのは黄色と白、ブルーと白というストライプが海浜リゾートの気分を演出するバトー・レストランの「Riviera Fuga(リヴィエラ・フーガ)」だ。昼は太陽の光に輝き、夜は水面に明かりを映すロマンティックなセーヌ河に浮かぶ22mのガラス屋根がついた船上で、イタリア×日本の食事の旅が楽しめる。シェフのダニエル・オルティズ・マルドナードが作るのは、和食の調味料や技を取り入れたイタリア料理だ。カラマリ・フリットはゴマだれで、ビーフ・タルタルのカネロニは梅コショウ、サフランのリゾットには佃煮……デザートにしてもサバランはラムではなく日本酒を染み込ませて、といったように。カクテルにも柚子、抹茶!もっともウメやツクダニとアルファベットでメニューに書いてあっても、いったい何のことかわからない人もいるはずだ。というわけで、メニューの最後には語彙リストのページがあり、だし、かつおぶし、すだち、柚子こしょうなども含めて解説している。

左: タルタルと椎茸のカネロニ(15ユーロ)中: ツクダニとサフラン・リゾット(17ユーロ)右: 柚子ヴィネガーが効いたタイの刺身風(14ユーロ)photos:Pierre Lucet-Penato

左: 手巻き風寿司中: タパスメニューから。マスの卵を乗せたフライドピザ(13ユーロ)右: デザートから。ババサケ(奥)はラムの代わりに日本酒が使われている。ミスはウィスキー味のティラミス。photos:(左・中)Pierre Lucet-Penato、(右)Mariko Omura

リヴィエラ・フーガはピエール・ドゥーブレとカンタン・ダロー・ドゥ・ラバールのふたりによるフーガ・ファミリーの3つ目のプロジェクトで、彼らは“パリにいながらパリから脱出”をコンセプトにしている。このリヴィエラ・フーガの船内のインテリアをふたりが託したのはストゥディオ・JPドゥメイエー。幅広ストライプが60~70年代の気分を演出し、食卓にはロープを巻いた脚のテーブルや船で使われるデッキチェアが。床は庭を思わせるオリジナルカーペットである。ガラス屋根の下あるいはデッキのテラス席……観光船が走るとリヴィエラ・フーガも少し揺れる。そんな時に低い場所のテラスにいるとセーヌの水しぶきが足をほんのちょっとだけ濡らすこともあって、リゾート気分が盛り上がるのだ。

左: ロープやストライプが船旅気分を演出。中: バーカウンター席の椅子は地図モチーフだ。右: デッキ席でセーヌの川風を感じて。photos:(左)Mariko Omura、(中・右)Pierre Lucet-Penato

つかの間のリュクスに浸れる時間。ピエール・ドゥーブレとカンタン・ダロー・ドゥ・ラバールがリヴィエラ・フーガの仕掛け人だ。photos:Pierre Lucet-Penato

平日のランチは前菜とメイン、またはメインとデザートで29ユーロ。前菜、メイン、デザートで35ユーロ。ディナーのおまかせ60ユーロ。これはテーブル全員一緒のオーダーで7種がサービスされる。15時からディナーまでの間は牡蠣、アランチーニといったタパスメニューだ。暑い日中、外を歩き回るのではなくここでのんびりタパス&カクテルもいいし、1日の締めくくりをこの船上でグラスとともに、というドルチェ・ヴィータもいいだろう。リヴィエラ・フーガでは小さな船で、12名までのプライベートクルージングも提案。希望すれば別料金で“ベントー・ボックス”の食事も船でとれるそうだ。もっともこれは予算もかかることなので、特別な時のためのアイデアとして覚えておこう。

左: 横付けされているボートで食前あるいは食後にセーヌ散策を。5名まで450ユーロ。1名増えるごとにプラス50ユーロで12名まで乗れる。右: 日没の遅いパリの夏をデッキ席で満喫! photos:(左)Mariko Omura、(右)Pierre Lucet-Penato

Riviera Fuga10, port des Invalides75007 paris営)12:00~翌2:00(ランチ12:00~15:00、タパス15:00~19:00、ディナー19:00~23:00)@riviera_fuga

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