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YOKO KOIKEさんのMy Better Roomのびやかなグリーンと思い出の詰まった家具が優しい居場所を作る。

  • 2023.7.15

スパイスやハーブを利かせたヴィーガンフードのケータリングで、海外のミュージシャンからも指名がかかる〈SUNPEDAL〉のYOKOさん。昨年引っ越してきたのは、都内に立つマンションの角部屋だ。

緑が鮮やかな鉢植えと、大きなテーブルにたくさんの椅子。キッチンからは食欲をそそるトマトソースの香りが漂ってきて、入った瞬間から、部屋に歓迎されているような気持ちになる。
「友達を招いて食事をするのが何より楽しい。そんな家に住みたいと思い続けていたんです」

とYOKOさんは言う。部屋を選んだ決め手は、リビングダイニングの2面にわたる大きな窓。北と東に向いた曇りガラスが、晴れの日も雨の日も明るく穏やかな光で部屋を満たす。人にとっても植物にとっても快適な環境だからか、引っ越し当時はわずか3鉢だったグリーンが、今では見ての通り。天井に届きそうなほど育ったユッカ・エレファンティペスや、旅先の朝市でどうしても欲しくて買ってしまったコウモリラン、〝火星人〞と呼ばれる塊根植物フォッケア・エデュリスもある。
「毎日見ていると、数日前には気づかなかった新芽が出ていたり、葉っぱが厚くなっていたり、あたり前ですが〝生きてるんだな〞って感動しちゃうんです」

築33年、約63㎡の賃貸マンション。窓には、友人がYOKOさんをイメージして作ったカーテンを。テーブルは渋谷の〈Hooked Vintage〉で。

植物はともに暮らす相棒。海外や地方へ行く時は、友人にプランツシッターを依頼する。この部屋をリモートワークに使う傍ら、水やりをしてもらうのだ。
「どんなに忙しくても、ここに戻ってくるとホッとします。緑に守られているというか、好きものに囲まれて暮らしていることを、実感できるから」

好きなものとは思い出が詰まったもの。お世話になった方から譲り受けたイタリアの椅子や、〈マリーナカーナ〉というブランドの友人が作ってくれたパッチワークカーテン。海外の骨董で出会い、スーツケースに押し込んで持ち帰った鍋や食器。「お店で家具や器を選ぶ時も、誰が作ったのか、どうやって作られたのか、ストーリーを聞いてから購入します。背景に人が見えるものと暮らしたい。料理の素材と同じですよね。そのほうが大事に思えるし、居場所を作ってくれる気がするんです」

リビングの飾り棚。料理本を並べたのは、ジョージアで買ってきた直径40㎝ほどの大鍋。ケータリングの際は調理道具として出動。
スパイシーかつ滋味深いYOKOさんの料理。調理道具や器のひとつひとつまで魅力的だ。
ドイツで買った1920年代のファッションイラストを、自分でコラージュして額装した。
リビングには1960年代の英国製食器棚も。窓に吊るしているのはオーストラリアのイラストレーターNyattskiとコラボした〈SUNPEDAL〉のオリジナルクロスなど。右手に立て掛けたのは、「視界に木があると落ち着く」と 大工さんから譲ってもらった銘木の一枚板。左手に見えるのがキッチンカウンター。
リビングには1960年代の英国製食器棚も。窓に吊るしているのはオーストラリアのイラストレーターNyattskiとコラボした〈SUNPEDAL〉のオリジナルクロスなど。右手に立て掛けたのは、「視界に木があると落ち着く」と 大工さんから譲ってもらった銘木の一枚板。左手に見えるのがキッチンカウンター。
膨大な量の調味料やオイルは、キッチンの隙間に合わせて買ったスライド式の棚に収納。

YOKO KOIKE ヴィーガンフードクリエイター

さんぺだる(ようこ・こいけ)/ヴィーガン料理ケータリング〈SUNPEDAL〉主宰。世界中の生産者を訪ね、旅の記憶を閉じ込めた無国籍な料理を提案。Instagram:@sunpedal

photo : Shota Matsumoto text : Masae Wako

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