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村上春樹最新作の"装丁"は、どうやって生まれた?

  • 2023.7.14

2023年7月18日発売のイラスト情報誌『イラストレーション No.239』(玄光社)が、村上春樹さんの著作の"装丁"を、約70ページにわたって特集する。

表紙と扉絵は、『猫を棄てる 父親について語るとき』(文藝春秋)の装画・挿画を手がけたイラストレーター・高妍(ガオ・イェン)さんの描き下ろしだ。また、村上春樹さんが、序文エッセイ「僕の本の装丁のこと」を寄稿している。

■『街とその不確かな壁』

最新作『街とその不確かな壁』(新潮社)の重厚感ある装丁を手がけた、新潮社装幀室の黒田貴さん、担当編集の寺島哲也さん、装画を手がけたイラストレーターのタダジュンさんを取材し、完成までの制作背景をたどる。

■装丁基礎知識

本の各部分の名称を紹介。

■髙橋千裕の装丁

『騎士団長殺し』、『1Q84』(ともに新潮社)の装丁を手がけた、元新潮社装幀室の髙橋千裕さん。『騎士団長殺し』の装画を担当したイラストレーター・チカツタケオさんとともに、制作過程を語った。

■大久保明子の装丁

文藝春秋・デザイン部の大久保明子さんは、近年『猫を棄てる 父親について語るとき』、『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』、『一人称単数』、『女のいない男たち』(すべて文藝春秋)の装丁を手がけた。高妍さんからのメッセージや、『一人称単数』の装画を描いた漫画家の豊田徹也さん、『女のいない男たち』の装画を手がけたイラストレーターの信濃八太郎さんからのコメントも掲載。

■村上春樹とイラストレーター

2016年の展覧会「村上春樹とイラストレーター ―佐々木マキ、大橋歩、和田誠、安西水丸―」をもとに、村上作品の装画でおなじみの佐々木マキさん、大橋歩さん、和田誠さん、安西水丸さんの作品を紹介。同展を企画・担当した「ちひろ美術館・東京」学芸員の原島恵さんからの寄稿も。

■村上春樹 装丁クロニクル

村上春樹さんの翻訳を除く全著作(単行本)の書影を一気に掲載。

■Haruki Murakami と海外版装丁

世界各地のファンは、どんな装丁で読んでいるのだろうか。本特集では、特に読者が多い英語圏(アメリカ、イギリス)の装丁を一部紹介。『Haruki Murakamiを読んでいるときに我々が読んでいる者たち』(みすず書房)の著者・辛島デイヴィッドさんの解説で見ていく。

■村上春樹作品へのオマージュ

さまざまに活躍するイラストレーター・絵本作家9名が、それぞれ選んだ村上作品からインスピレーションを受けた1枚を描き下ろした。

参加作家と作品は下記の通り(掲載順・敬称略)。

◯谷口智則(絵本作家)
「夜中の汽笛について、あるいは物語の効用について」〈『村上朝日堂超短篇小説 夜のくもざる』(平凡社/新潮文庫)所収〉

◯nakaban(画家)
「螢」〈『螢・納屋を焼く・その他の短編』(新潮社/新潮文庫)所収〉

◯塩川いづみ(イラストレーター)
「4月のある晴れた朝に100パーセントの女の子に出会うことについて」〈『カンガルー日和』(平凡社/講談社文庫)所収〉

◯長崎訓子(イラストレーター)
「1Q84」〈『1Q84 BOOK1』『1Q84 BOOK2』『1Q84 BOOK3』(新潮社/新潮文庫)〉

◯北澤平祐(イラストレーター)
「ねじまき鳥クロニクル」〈『ねじまき鳥クロニクル 第1部 泥棒かささぎ編』『ねじまき鳥クロニクル 第2部 予言する鳥編』『ねじまき鳥クロニクル 第3部 鳥刺し男編(新潮社/新潮文庫)〉

◯unpis(イラスレーター)
「パン屋再襲撃」〈『パン屋再襲撃』(文藝春秋/文春文庫)所収〉

◯矢野恵司(イラストレーター)
「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」〈『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』(新潮社/新潮文庫)〉

◯坂内拓(イラストレーター)
「午後の最後の芝生」〈『中国行きのスロウ・ボート』(中央公論社/中公文庫)所収〉

◯カシワイ(イラストレーター、漫画家)
「納屋を焼く」〈『螢・納屋を焼く・その他の短編』(新潮社/新潮文庫)所収〉

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