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「交際2年、私には自信がある…!」結婚を迫った29歳女性が迎えた「衝撃的な結末」

  • 2023.7.13

現在大量発生中のレスなひとびと、いわゆる「レスびと」の相談内容を、TVや雑誌など多くの媒体で活躍中の、恋人・夫婦仲相談所所長の三松真由美さんにうかがいます。セックスレス、恋愛レスと、レスにもいろいろある。今回は、結婚願望が強い29歳女性。一方、交際中の彼は全くする気がなくて…。三松先生が教える正解とは?

美波(29歳)、結婚願望レスの彼氏に、あの手この手で結婚迫る。そして、ついに…。

【レスなひとびと】vol. 209

「桃菜、めっちゃきれいだったよう」

「ありがと、美波。次は美波の番だね」

ウェディングドレス姿の親友、桃菜が美波の手をぎゅっと握る。今日は桃菜の結婚式。

とあるアパレルブランドの広報として働く美波は、4年前、今の彼、透と出会った。自社ブランドの着こなしを、おしゃれに描いてくれるイラストレーターを探していて、見つけたのが透だったのだ。

ふたりとも、こだわりが強いほうだから最初はぶつかりあった。でも、結局惹かれあって交際に発展。ふたりでこだわり抜いて選んだインテリアがそろう家で、同棲している。

付き合いはじめる時に透は言った。

「悪いけど、おれ、自由な生き方が好きだし、結婚する気はないから」

でも、美波には自信があった。そんなこと言ってても、結局美波に夢中になって、結婚を申し込んでくると。今までの男性がみんなそうだったからだ。そう、美波はモテ系。

しかし、交際から2年経っても全くそんな気配がない。まわりの友達は、どんどん結婚していくというのに。

美波は、作戦を練りまくる。まずは『ゼクシィ』を買ってきて、リビングテーブルの上に思いっきり見えるように置く。しかし、透はスルー!

お次は、横浜でのデート中。

「えっ、今日みなとみらいのホテルでドレスの試着会やってるじゃん! ねっ、ドレス着るだけでいいから付き合っってよ」

「まあ着るだけならいいけど…。あっ、これ美波の会社の系列のブランドじゃん!」

「そうそう」

なんて偶然を装って、あらかじめ調べておいた結婚式無料相談会へ。

「今日契約すると、なんと35%オフなんですよ」

「え! ねえねえ透、申し込んじゃおうよ」

うまく結婚式の相談話にこぎつけ、相談員のお姉さんとキャッキャと盛り上がる美波。外面がいいタイプの透が、反論するタイミングを失っているのをいいことに、手続きを進めていく。

「はい、じゃあ透はここにサインして」

「え…ああ、うん」

もうここまでいったら、するしかないよね、結婚。しちゃおう。美波はそう思っていた。

しかし、帰宅後、透はいきなりブチ切れる。鬼みたいな顔で。

「一体なんなん?」

「…え? 透もいいと思ったから、サインしてくれたんよね」

「いや、もう途中からなんだコイツって思って。どうでもいいやと思ってとりあえずサインしただけ」

「は? どういうこと?」

「ほんと、こうやって無理やり人のこと縛ろうとするの、どうかと思うよ。おれたち、もう終わりだよ」

翌日、透は荷物をまとめて、家を出て行ってしまった。壁に飾ってある透が描いた二人のイラストが、寂しく微笑んでいる。

【三松さんからのコメント】

美波さん、どうしても結婚したいんだ! そのあせる気持ちが、裏目に出てしまいましたね。

確かに、なかなか結婚に踏み切らない彼に対して「先に結婚式のお日取りだけ決める」というのは、一見有効そうです。

しかし、それは彼の性格をみて、意思を尊重しながら判断しなくては。
透さんは最初っから「結婚願望がない」と言っていますよね。「いつかしようと思っているけどなかなか決めない」のと、「結婚するという人生の選択がない」というのは、違うのです。

もともとする予定がないのに、急かされる。しかも、断れない状況を無理くり作って、思い通りにしようとする。

パートナーの人生をコントロールしようとする美波さんの行動は、「自由に生きたい」と思っている透さんには「あり得ない女」に映ります。

自由に生きたい男性と、早く結婚したい女性のカップルの悩みはたくさん聞きますが、それぞれの理由を深いところまで掘り起こすのが重要。簡単に一言で答えても、深掘りするといろいろ見えてきます。

「自由」というのは何を指しているのか、結婚したいのはなぜなのか。話し合って、それでも妥協できなければ、スパッと別れるのが正解。

「だって何年も付き合ったのにーーーー」と思うかもしれませんが、今が一番若いのですから。しがみつかない。無駄な時間と思わず、「勉強させていただきました」と頭を下げて別れること。
男性の生涯未婚率は2割超えですもん!

「結婚願望レス男に、いやいやいつかはスルっしょ! と導いた結果、半数は撃沈すると構えておいたほうがよし。まじで結婚したくない男性は増えてるんだからさ」

三松 真由美
恋人・夫婦仲相談所所長・コラムニスト。バブル期直後にHanakoママと呼ばれる主婦の大規模ネットワークを構築。その後主婦マーケティング会社を経営。主婦モニター4万名を抱え、マーケティング・商品開発・主婦向けサイト運営に携わる。現在は夫婦仲、恋仲に悩む未婚既婚女性会員1万3千名を集め、「ニッポンの夫婦仲・結婚」を真剣に考えるコミュニティを展開。「セックスレス」「理想の結婚」「ED」のテーマを幅広く考察し、恋愛・夫婦仲コメンテーターとして活躍中。講演・テレビ出演多数。20代若者サークルも運営し、若い世代の恋とセックス観にも造詣が深い。コミック『「君とはもうできない」と言われまして』(kadokawa)好評発売中。ほか各人気コミック作家としても活躍中。

©key05/Gettyimages

文・三松真由美

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